小笠原 ゆかり, 藤田 佳子, 加藤 睦美, 鈴木 里美
四日市看護医療大学紀要 13(1) 33-45 2020年3月 査読有り
目的:看護基礎教育におけるTBLの活用の現状と課題について文献検討から明らかにした。方法:医中誌Webで抽出された文献をマトリックス方式で整理し、原著論文からはTBLの学習効果・課題について抽出し、質的帰納的に分析した。結果および考察:分析対象文献は74件であった。看護基礎教育におけるTBLに関する文献は、2009年にTBLが看護基礎教育に紹介されて以降徐々に増加し続けており、看護基礎教育に一つの教育方法として定着してきていると考えられた。TBLの学習効果は「科目の知識の習得」「グループ学習の学習効果」「さまざまな思考や能力の習得」のカテゴリーに分類され、看護基礎教育の知識の習得および看護専門職の教育に適した教育手法であった。TBLの課題は「学生の課題」「教員の課題」「TBLの学習効果に関する課題」「学習環境の課題」のカテゴリーに分類され、チーム編成やピア評価、教員のTBLの取り組みの姿勢など課題もあることが明らかとなった。(著者抄録)