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1論文
72MISC
36-
末梢神経 25(1) 100-106 2014年 査読有り我々は、亜急性軸索障害型ニューロパチーの一部の患者の血清中にNGFの高親和性受容体であるTrk蛋白に対する抗体が出現してくる事を報告した。現在まで、当科で経験した自験2例は、共に非Hodgkin B細胞リンパ腫の既往があり、亜急性にの感覚障害を中核症状とする軸索型ニューロパチーが出現し、IVIg療法に程度の差はあるものの一定の効果を認めた。抗Trk抗体の検出は、PC12細胞にTrkを高発現させたPCtrk細胞のcell-free lysateを市販の抗Trk抗体で免疫沈降し、患者血清でWestern blot(WB)し陽性バンドを検出した。また、細胞のcell-free lysateを治療前後の患者血清で免疫沈降し、その免疫沈降物を市販の抗Trk抗体でWBしで陽性バンドを検出した。亜急性軸索障害型ニューロパチーで原因が明らかでない場合、特に非Hodgkin B細胞リンパ腫の既往のある場合には、抗Trk抗体の検索も考慮すべきと考えられた。(著者抄録)