研究者業績
基本情報
- 所属
- 藤田医科大学 保健衛生学部 リハビリテーション学科 作業療法治療学 講師
- 学位
- 博士(医学)
- J-GLOBAL ID
- 201501016665003795
- researchmap会員ID
- 7000013054
研究分野
1学歴
2-
- 2012年3月
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- 2004年3月
論文
11-
作業療法ジャーナル 38(3) 198-200 2004年3月学生の学習到達度の評価基準を統一する目的で,客観的臨床能力試験(OSCE)を療法士教育に取り入れることを考え,独自に作成した30課題から3課題のOSCEを選択し,実施方法を変えて2回実施した.最大評点差は,接遇・態度を除いて第2回OSCEでの点差が大幅に少なくなった.各評価者間の評点の一致率(ICC)は,第2回OSCEで一致率が上昇した評価者も存在したが,一致率が下がった評価者も存在した.評価者間で差が生じやすかった評価項目を確認すると,接遇・態度は声の明瞭度や仕草・表情などの項目で,ROM測定ではゴニオメーターの軸が正しく合っているか,模擬患者への説明・了承を得ることが十分であったかなどの項目,移乗動作訓練では重心移動の指示や轡部の位置などに対する口頭指示が適切にできたかという項目であった
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理学療法学Supplement 2002 792-792 2003年【はじめに】 理学療法士・作業療法士(以下,PT・OT)の養成教育は,態度・知識・技術の習得を目標にしている.その中で,臨床実習における指導形態は,各実習施設の指導者が直接患者を介して指導する形式をとっている.しかし,実際には症例レポートを介しての指導が中心となっており,知識・技術・態度について十分行われていないのが現状である.また,臨床実習の評価結果からは各指導者ごとの採点基準が一定していないことが問題となっている.そこで,我々は臨床に必要な知識・技術・態度の到達度を客観的にとらえるため,近年,医学部教育の中で注目されている客観的臨床能力試験(以下,OSCE)を用い,その有用性について検証ので報告する.【対象】 対象者は,平成14年度に3年次の臨床実習実施中である理学療法科6名・作業療法科5名とした.【方法】 まず,OSCEを3段階に定義付けした.レベル1(1年生対応)は, 医療人として基本的態度をそなえていること,訓練機器および介助法が理解できていること.レベル2(2年生対応)は,各種検査・測定方法を説明でき適切に実施することができる.レベル3(3年生対応)は,患者の状態に応じて適切な訓練を実施することができる(具体的には:口頭指示レベルで訓練を実施する,介助しながら訓練を実施する,患者のリスクを考慮して訓練を実施する)とした.今回は,各レベルから一つずつOSCE項目を設定し実践した.レベル1は,患者との会話を通して適切にコミュニケーションがとれるかを評価目的とした「接遇・態度」,レベル2は,肩関節外転のROM測定,レベル3は,口頭指示による移乗訓練とした.対象者は,1ステーション5分間の評価時間を設けて3箇所行った.評価者はPT・OT合計4名配置し,模擬患者はPTが行った.【結果・考察】 OSCE項目における評価者間の相異において,接遇・態度では,挨拶の有無や視線の高さなど,評価者が判断しやすい項目では一致していたが,声の明瞭度や仕草・表情などにおいて差が生じやすかった.ROM測定では,ゴニオメータの軸の合わせ方など評価者の見る方向に注意が必要であった.また,ROM測定・移乗訓練など技術を必要とする項目においては,各評価者間の到達目標に相異がみられた.今後は,まず評価者において学生だけでなくPT・OT有資格者を評価することにより技術レベルの到達目標を知ることが重要と思われた.また,被験者に対して評価後に技術レベルでのフィードバックをする必要があった.さらに,模擬患者においても同様な患者像を提供できるようトレーニングの必要性を感じた.
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理学療法学Supplement 2002 790-790 2003年【目的】今日、高齢社会の到来に伴う医療・福祉現場での療法士の需要の急増は、療法士養成校数の増加に拍車をかけ、一方では、小子化が進み学生数が著しく減少する中、学校間の各差が明確化され、学生の質の低下を招いているという声もある。このような養成校の危機的状況の中、療法士教育の根本を確認し、その行動指針を明確にし、実行することは重要かつ急務と思われる。 前回、自我同一性の視点から養成教育のあり方を検討した結果、実習指導者側の評価と学生側の自己評価は、相互に密接な関連が見られた。そこで、今回は、臨床実習の各期における成績間について分析し、臨床実習評価のあり方についてさらに検討したので報告する。 【方法】対称は、本校理学療法学科、作業療法学科に1995年から1999年に入学した320名のうち、2002年までに卒業し、かつ調査可能であった294名を対象とした。内訳は理学療法学科154名、作業療法学科140名であった。 臨床実習成績は,本校で使用している臨床実習成績判定表を用いた。成績表価表は、「総合評価表」と「項目表価表」の2つで構成され、「総合評価」は、実習全体を通して実習指導者の主観的評価による、A:非常によい、B:よい、C:ふつう、D:わるいの4段階(4,3,2,1)に点数化した。「項目評価」は、知識・技術・態度の側面からなる6項目を、それぞれ総合評価と同様な基準で4段階に点数化した。総合評価は1期から3期までの結果を加算し、項目評価は1期から3期までの項目評価点を平均し、これを実習結果とした。これらの値をもとに各卒業期ごとの各科の学生の順位を求め、総合評価と項目評価同士の比較、1期から3期までの実習結果同士の比較を行なった。【結果】「総合評価」と「項目評価」の各実習ごとの相関をみると、同一実習期間での相関は高かったが、総合評価の各期実習期間、項目評価の各期実習期間における相関は低かった。また、各期の項目評価の平均値の間に有意差はなかった。【考察】臨床実習における学習達成基準に対する意識、すなわち到達目標が指導者ごとに異なれば、おのずとその評価結果は大きなずれを生じ、今回のように実習期間同士の相関はないという結果を生むことは容易に理解できる。これでは、各期で行なわれる指導者からのフィードバックに一貫性がなく、混乱効果を生むものの適切な学習が生じないことになる。今後、理学療法士教育においても、臨床実習前後を通して、適切なフィードバック効果のある客観的臨床能力試験(OSCE)を積極的に導入していくこと、さらに、専任教員が実際に患者を治療する立場にあって、その中で学生の能力に応じた実習指導を直接行うことは、臨床重視の教育カリキュラムを構築する上で極めて重要と考える。
MISC
59-
The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine 55(秋季特別号) S395-S395 2018年10月
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The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine 51(Suppl.) S402-S402 2014年5月
書籍等出版物
4講演・口頭発表等
2共同研究・競争的資金等の研究課題
1-
日本学術振興会 科学研究費助成事業 2006年 - 2009年
教育内容・方法の工夫(授業評価等を含む)
1-
件名授業評価結果を確認し、次年度の講義への取り組みに対応している。概要医療科学部で実施されている授業評価アンケート結果をもとに、次年度の講義内容を更新している。
作成した教科書、教材、参考書
1-
件名PT・OTのためのOSCE-臨床力が身につく実践テキスト-終了年月日2011/02/01概要本学科において実践されてきたOSCE(客観的臨床能力試験)を紹介した教科書。