研究者業績
基本情報
MISC
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CLINICAL AND EXPERIMENTAL NEPHROLOGY 19(1) 54-64 2015年2月
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日本透析医学会雑誌 47(2) 107-117 2014年2月2009年より日本透析医学会統計調査委員会の年末全国調査の一環として日本腹膜透析医学会の協力のもと「腹膜透析(PD)レジストリ」が開始されている.今回2012年末に行われた調査結果からPD患者の現状を報告する.対象は2012年末全国調査で報告されたわが国のPD患者.血液(濾過)透析(HD(F))等との併用状況,透析液交換方法,自動腹膜透析装置(APD)使用状況,腹膜炎および出口部感染発症率などについて記述的解析を行った.2012年末の施設調査では,PD患者数は9,514人で2011年末と比較し128人減少し,全透析患者に占める割合も3.1%と0.1%減少した.腹膜カテーテルを残している洗浄患者347人,新規PD導入するも年内脱落した患者175人,HD(F)等とPDを併用している患者1,932人であった.HD(F)等併用療法の割合は1年未満で4.8%なのに対し,1~2年未満で9.2%,2~4年未満で16.3%,4~8年未満で32.0%,8年以上で47.5%とPD歴が長くなるにつれて高くなっていた.透析液交換方法に関しては完全手動交換のみを行うPD患者は29.8%,紫外線もしくは熱式無菌接合装置によるバッグ交換デバイスを用いているPD患者はそれぞれ54.7%,13.9%であった.APDの使用割合はPD歴1年未満で43.4%であったのに対し,PD歴2年以上ではPD歴が長くなるほどAPD使用割合は減少していた.腹膜炎発症率は平均0.22回/1患者・年であった.出口部感染発症率は平均0.36回/1患者・年であった.
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日本透析医学会雑誌 47(1) 1-56 2014年1月2012年末の統計調査は全国の4,279施設を対象に実施され, 4,238施設 (99.0%) から回答を得た. 2012年1年間の年間導入患者数は38,055人であった. 年間導入患者数は2008年以降大きな増減なく推移している. 2012年1年間に死亡した患者は30,710人であり, 2011年の死亡数30,743人よりも僅かに減少し, 透析人口は依然増加し続け, 2012年末の透析人口は310,007人と31万人を超えた. 人口百万人あたりの患者数は2,431.2人である. 2011年末から2012年末までの年間粗死亡率は10.0%であり, 2011年の粗死亡率10.2%からわずかに減少した. 透析導入症例の平均年齢は68.5歳, 透析人口全体の平均年齢は66.9歳であった. 年間導入患者腎不全原疾患では糖尿病性腎症が最も多かった (44.2%). 糖尿病性腎症による年間導入実数は, ここ数年16,000人前後で横ばいである. 透析人口全体で最も多い腎不全原疾患は糖尿病性腎症であり (37.1%), 次いで慢性糸球体腎炎が多かった (33.6%). 糖尿病性腎症は増加し続けているが, 慢性糸球体腎炎は実数も減っている. 2012年末に血液透析濾過 (HDF) を施行されていた患者は21,725人であり, 2011年末の14,115人から大幅に増加した. 特にon-line HDFは2011年末4,890人から2012年末14,069人へと約3倍に増加した. 施設調査結果によれば腹膜透析 (PD) 患者数は9,514人, PDは行っていないがPDカテーテルを腹腔に留置している患者は347人であった. 患者調査によれば1,932人がPDとともに血液透析 (HD) やHDFなど体外循環を使用した透析療法を併用していた. 2012年末の在宅HD患者は393人であり, 2011年末の327人から大きく増加した.
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AMERICAN JOURNAL OF NEPHROLOGY 39(5) 449-458 2014年
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THERAPEUTIC APHERESIS AND DIALYSIS 17(6) 567-611 2013年12月
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Journal of Artificial Organs 16(2) 211-217 2013年6月
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CLINICAL AND EXPERIMENTAL NEPHROLOGY 17(2) 218-224 2013年4月
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日本透析医学会雑誌 46(1) 1-76 2013年1月2011年末の統計調査は全国の4,255施設を対象に実施され,4,213施設(99.0%)から回答を回収した.2011年1年間の年間導入患者数は38,613人であった.年間導入患者数は2009年,2010年と減少していたが,2011年は増加に転じた.年間死亡患者数は増加し続けており,2011年1年間に死亡した患者は30,743人と初めて年間3万人を超えた.わが国の透析人口は増加し続けているが,2011年末の透析人口は304,856人とこちらも初めて30万人を超えた.人口百万人あたりの患者数は2,385.4人である.2010年末から2011年末までの年間粗死亡率は10.2%であり,この20年間で初めて10%を超えた.透析導入症例の平均年齢は67.84歳,透析人口全体の平均年齢は66.55歳であった.年間導入患者腎不全原疾患では糖尿病性腎症が最も多かった(44.3%).透析人口全体での腎不全原疾患は昨年調査まで最多であった慢性糸球体腎炎(34.8%)を抜いて,糖尿病性腎症(36.7%)が最も多く認められる原疾患となった.2011年3月11日に発生した東日本大震災に関連した調査では,震度6以上を経験した施設は東北地方に,震度5以上6未満を経験した施設は関東地方に多かった.震災を原因として操業不能となった施設は315施設存在し,これに伴って合計10,906人の透析患者が施設間を移動していた.週3回の施設血液透析を施行されている男性透析患者の尿酸値の平均は7.30 mg/dL,女性の平均は7.19 mg/dLであった.約17%の患者に何らかの高尿酸血症治療薬が使用されていた.施設調査結果によれば腹膜透析(PD)患者数は9,642人,PDは行っていないがPDカテーテルを腹腔に留置している患者は369人であった.
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JOURNAL OF NEURAL TRANSMISSION 119(12) 1533-1544 2012年12月
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THERAPEUTIC APHERESIS AND DIALYSIS 16(6) 483-521 2012年12月
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日本透析医学会雑誌 45(7) 599-613 2012年7月日本透析医学会が2001年から2010年までを対象期間として,全国の透析施設を対象に実施した調査の報告に基づいてわが国の透析人口の将来推計を試みた.各年の施設調査回収率によって補正された2001年末から2010年末までの各年末透析人口に基づいて2002年から2010年までの9か年の各年について透析人口年間増加率を算出した.次いで西暦年をx,当該年の透析人口年間増加率をyとする直線回帰を最小二乗法にて行い,その回帰式を求めた(y=450.372044-0.222751 x,R-square=0.7227,p=0.0037).この回帰式に基づいて2011年以降の各年透析人口年間増加率を推定し,推定された年間増加率に従って各年末透析人口を逐次推計した.その結果,わが国の透析人口は2021年末に348,873人(90%信頼区間:302,868~401,119人)で最大となり,その後減少に転じることが推計された.
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日本透析医学会雑誌 45(2) 143-155 2012年2月透析時間,血流量および透析量(Kt urea)と生命予後の関係の,患者背景による違いを明らかにするため,日本透析医学会の統計調査結果を用いて,後ろ向きの観察的研究を行った.2002年末の週3回施設血液透析患者を対象に,事故・自殺を除く死亡をエンドポイントとして,2003年末までの1年死亡リスクと2007年末までの5年死亡リスクについて,ロジスティック回帰分析を行った.性,年齢,透析後体重(post dialysis body weight:PDBW),透析前アルブミン値(Alb),%クレアチニン産生速度(%CGR),標準化蛋白異化率(normalized protein catabolic rate:nPCR)で層別化して検討した.透析歴5年以上の患者の結果は以下の通りであった.透析時間は240分以上270分未満を基準とすると,患者背景によらず,透析時間が短い患者群で死亡リスクが高く,長い患者群で死亡リスクが低かった.血流量は200mL/分以上220mL/分未満を基準とすると,血流量が少ない患者群で死亡リスクが高かった.女性,年齢75歳以上,PDBW 40kg未満,Alb 3.0g/dL未満,%CGR 80%未満,nPCR 0.7g/kg/day未満の患者を除き,血流量が多い患者群で死亡リスクが低かった.Kt ureaは38.8L以上42.7L未満を基準とすると,Kt ureaが小さい患者群では死亡リスクが高かった.Alb 3.0g/dL未満,%CGR 80%未満,nPCR 0.7g/kg/day未満の患者を除き,Kt ureaが大きい患者群で死亡リスクが低かった.透析歴5年未満の患者でも,同様の結果であった.一般的な週3回血液透析では,栄養状態が不良な患者を除き,基本的に透析時間の延長や血流量の増加により透析量を増大させることで,患者の生命予後を改善する可能性が示唆された.
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THERAPEUTIC APHERESIS AND DIALYSIS 16(1) 54-62 2012年2月
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THERAPEUTIC APHERESIS AND DIALYSIS 16(1) 11-53 2012年2月
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日本透析医学会雑誌 45(1) 1-47 2012年1月2010年末の統計調査は全国の4,226施設を対象に実施され,4,166施設(98.6%)から回答を回収した.2010年1年間の年間導入患者数は37,512人であった.年間導入患者数は2008年をピークとして2年続けて減少した.2010年1年間に死亡した患者は28,882人であり,年間死亡患者数は増加し続けている.2010年末のわが国の透析人口は298,252人であり,昨年末に比べて7,591名(2.6%)の増加であった.人口百万人あたりの患者数は2,329.1人である.2009年末から2010年末までの年間粗死亡率は9.8%であり,緩やかに増加しつつある.透析導入症例の平均年齢は67.8歳,透析人口全体の平均年齢は66.2歳であった.年間導入患者に占める糖尿病性腎症を原疾患とする患者の割合は43.6%であり,昨年の44.5%に比べて減少した.透析人口に占める糖尿病性腎症を原疾患とする患者の割合は35.9%であり,慢性糸球体腎炎を原疾患とする患者の割合である36.2%に近づいた.手根管開放術(CTx)の既往を持つ患者は透析人口全体の4.3%に認められたが,これは1999年末の5.5%に比べて減少していた.CTxの既往を持つ患者の割合の減少は,透析歴が20~24年の患者において顕著であった(1999年48.0%,2010年23.2%).腹膜透析による週Kt/Vと残存腎による週Kt/Vの和が1.7以上に達していたのは,腹膜透析患者全体の59.4%であった.
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AMERICAN JOURNAL OF KIDNEY DISEASES 59(1) 108-116 2012年1月
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Nephrol Dial Transplant 26(3) 963-969 2011年3月
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肥満と糖尿病 10(1) 57-58 2011年1月
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日本透析医学会雑誌 44(1) 1-36 2011年1月2009年末の統計調査は全国の4,196施設を対象に実施され,4,133施設(98.5%)から回答を回収した.2009年末のわが国の透析人口は290,661人であり,昨年末に比べて7,240名(2.6%)の増加であった.人口百万人あたりの患者数は2,279.5人である.2008年末から2009年末までの1年間の粗死亡率は9.6%であった.透析導入症例の平均年齢は67.3歳,透析人口全体の平均年齢は65.8歳であった.透析導入症例の原疾患ごとのパーセンテージでは,糖尿病性腎症が44.5%,慢性糸球体腎炎は21.9%であった.施設調査の結果,日本透析医学会の透析液水質管理基準である透析液エンドトキシン濃度0.05EU/mL未満は,回答施設の84.2%において達成されていた.回答施設の98.2%において,日本透析医学会の透析液水質管理基準による細菌数推奨値100cfu/mL未満は達成されていた.患者調査において腹膜透析とともに血液透析など体外循環を利用した血液浄化法を併用しているとされた患者は1,720人であった.日本透析医学会の二次性副甲状腺機能亢進症治療ガイドラインが推奨する管理目標を,血清カルシウム濃度,血清リン濃度,そして血清intact-PTH濃度の三つのパラメータ全てにおいて満たしていた患者は,全体の24.8%であった.調査回答患者の9.8%に認知症合併を認めた.
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BLOOD PURIFICATION 32(1) 57-62 2011年
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THERAPEUTIC APHERESIS AND DIALYSIS 14(6) 505-540 2010年12月
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THERAPEUTIC APHERESIS AND DIALYSIS 14(5) 451-456 2010年10月
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日本透析医学会雑誌 43(7) 551-559 2010年7月透析条件・透析量と生命予後の関係を明らかにするため,日本透析医学会の統計調査結果を用いて,後ろ向き・観察的な研究を行った.2002年末の週3回施設血液透析患者を対象に,事故・自殺を除く死亡をエンドポイントとして,患者の透析条件・透析量と2003年末までの1年死亡リスク,および2007年末までの5年死亡リスクについて,ロジスティック回帰分析を行った.2002年末の平均的透析条件は,透析時間239分,血流量(Qb)192 mL/分,ダイアライザ膜面積(膜面積)1.55 m2,透析液流量(Qd)486 mL/分であった.また,尿素の標準化透析量(Kt/V urea)は平均1.32,指数化しない透析量(Kt urea)は平均40.7 Lであった.予後解析の結果,透析時間は240分以上270未満を基準として,それより透析時間が短い患者群で死亡リスクが高く,透析時間が長い患者群で死亡リスクが低い傾向を認めた.Qbは200 mL/分以上220 mL/分未満を基準として,それよりQbが少ない患者群で死亡リスクが高く,Qbが多い患者群で死亡リスクが低い傾向を認めた.膜面積は1.2 m2未満の患者群で死亡リスクが高かったが,それ以外の膜面積と死亡リスクの関係は明確ではなかった.透析量はKt/V urea 1.4以上1.6未満またはKt urea 38.8 L以上42.7 L未満を基準として,それより透析量が少ない患者群では死亡リスクが高く,それより透析量が多い患者群で死亡リスクが低かった.以上の傾向は,残腎機能がないと仮定が可能な,調査時点で透析歴5年以上の患者で顕著であった.一般的な週3回血液透析では,平均的な透析条件・透析量よりも,透析時間の延長やQbの増加によって透析量を増大させることが,患者の生命予後の改善につながる可能性が示唆された.
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THERAPEUTIC APHERESIS AND DIALYSIS 14(3) 240-275 2010年6月
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JOURNAL OF ARTIFICIAL ORGANS 13(1) 31-37 2010年4月
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INTERNAL MEDICINE 49(5) 409-413 2010年
書籍等出版物
1講演・口頭発表等
62教育内容・方法の工夫(授業評価等を含む)
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件名-開始年月日2010/04概要担当科目:臨床医学総論1(血液学,分担担当)、臨床医学総論3(代謝内分泌学)、臨床医学総論5(腎臓泌尿器学,分担担当)、臨床医学総論6(神経内科学,分担担当)、臨床医学英語(分担担当)、アセンブリ(合唱班,分担担当)
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件名-概要教科書の記載内容から臨床工学技士国家試験出題内容を考慮した参考資料を別に作り、講義を行った。
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件名-概要臨床医学総論及び臨床医学英語の講義では、講義の始めに前回講義内容に関する小テストを毎回行い、講義した知識の定着を図った。
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件名-概要定期試験不合格者に対する再試験受験者が5名以下の少数になった場合には、再試験前に該当学生を呼び出して1~2時間の個別指導を行い、再試験受験者の孤立と無気力受験の回避に努めた(再試験の個別指導を介して自分の担当科目に興味を持たせるように、マスプロ講義では難しい個々の学生の興味や学習力に合わせた指導を行った)。
作成した教科書、教材、参考書
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件名-終了年月日2011/09概要臨床工学技士国家試験の過去の出題内容に基づいた受験参考書「臨床工学入門」の一部を執筆した ("臨床医学総論" の "1.内科学概論","3.呼吸器","5.内分泌代謝系","8.腎臓泌尿器系","9.消化器系")。
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件名-終了年月日2012/07概要最新の臨床工学技士国家試験である第25回国家試験出題内容を解説した「臨床工学技士国家試験対策資料 -臨床工学入門 追補(1)-」の一部を執筆した ("臨床医学総論"の"呼吸器","循環器","代謝内分泌","神経","腎臓泌尿器","消化器",血液","救急集中治療")。
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件名-終了年月日2013/01概要臨床工学技士国家試験の過去の出題内容に基づいた受験参考書「臨床工学入門 2013年版」の一部を執筆した ("臨床医学総論" の "1.内科学概論","3.呼吸器","5.内分泌代謝系","8.腎臓泌尿器系","9.消化器系")。
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件名-終了年月日2013/07概要最新の臨床工学技士国家試験である第26回国家試験出題内容を解説した「臨床工学技士国家試験対策資料 -臨床工学入門 追補-」の一部を執筆した ("臨床医学総論"の"呼吸器","循環器","代謝内分泌","神経","腎臓泌尿器","消化器",血液","救急集中治療")。
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件名-終了年月日2014/01概要臨床工学技士国家試験の過去の出題内容に基づいた受験参考書「臨床工学入門 2014年版」の一部を執筆した ("臨床医学総論" の "1.内科学概論","3.呼吸器","5.内分泌代謝系","8.腎臓泌尿器系","9.消化器系")。