川井 学, 近藤 康人, 岡本 薫, 大高 早希, 森 雄司, 大久保 悠里子, 山脇 一夫, 田中 健一, 犬尾 千聡, 鈴木 聖子, 中島 陽一, 鶴田 京子, 矢上 晶子, 松永 佳世子, 山田 緑, 柘植 郁哉
日本ラテックスアレルギー研究会会誌 19(2) 71-78 2015年12月
某県の歯科医院と市中病院2施設に対してラテックスアレルギー(LA)に関する意識調査を行なった。回答はA病院勤務者419名、B病院勤務者325名、歯科医院勤務者458名より得られた。今回、この調査結果を2005年に報告された明石らによる全国調査と比較した。ゴム手袋で蕁麻疹を起こすことを知っていた割合は60%から90%になっていた。また、アナフィラキシーを起こす可能性があることを知っていた割合は33%から60%になっていた。一方、果物との交差反応性があることを知っていた割合は10%以下から10〜40%に、更に特定のグループに多いことを知っていた割合は10%以下から約50%と、それぞれ認知度が高くなっていることが確認された。特にLAに関する知識が高かったB病院ではラテックスフリー手袋の使用率が高く、ラテックス手袋使用時もパウダーフリーの割合が高いことが明らかとなった。