梅村慶子, 三吉友美子, 岡島規子, 金田嘉清, 櫻井宏明, 山田晃司, 西井一宏
第49回日本看護学会論文集(看護教育) (49) 223-226 2019年 査読有り
A病院で日常的に患者の生活援助にかかわっている看護師922名を対象に、解剖生理学の知識活用の困難に、看護師の背景による違いがあるかについて質問紙調査を実施した。対象看護師は、臨床経験年数3年以内、4から5年目、6から10年目、11から15年目、16年以上の5群に分けて背景の検討を行った。400名から回答が得られ、391名(男性48名、女性343名)の有効回答を分析対象とした。解剖生理学の知識活用の困難の違いは「臨床経験年数」の差で見られた。「解剖生理学は苦手である」「解剖生理学で活用されている用語そのものが難しい」などの5項目で特に臨床経験年数での違いが見られた。「解剖生理学は苦手である」「解剖生理学で使われている化学式が難しい」「解剖生理学で使われている分子レベルの知識が難しい」の3項目では、臨床経験年数の多い看護師が自分より経験の少ない看護師よりも困難を感じていることが多いという結果が得られた。