服部 良信, 入山 正, 渡邉 浩次, 根木 浩路, 山下 満, 加納 秀記, 小林 靖典, 須田 隆, 金子 完, 近藤 ゆか, 安藤 太三
藤田学園医学会誌 28(1) 37-40 2004年10月
1985年より2000年までに,外傷性心臓および胸部大血管損傷を12例経験し,全例手術を施行した.心臓損傷が4例,胸部大動脈破裂が4例,胸部大動脈破裂と心嚢内下大静脈破裂が1例,心臓損傷と胸部大動脈破裂が1例,心臓損傷と心嚢内大静脈破裂が2例であった.外傷の原因は,心臓損傷は刺創が2例,自動車の事故とオートバイの事故が各1例,胸部大動脈破裂は自動車の事故が2例,オートバイの事故が1例,転落が1例,心臓損傷および胸部大動脈破裂は自動車の事故と転落が各1例であった.心臓損傷および胸部大動脈破裂の診断は,他病院が2例,他科が1例,残りの9例は当科で行った.心臓損傷のうち2例の弁損傷は,心エコーにより診断した.2例が救命できなかった