島田 三恵子, 渡辺 尚子, 戸田 律子, 中根 直子, 神谷 整子, 縣 俊彦, 竹内 正人, 安達 久美子, 村山 陵子, 鈴木 幸子
小児保健研究 60(6) 749-756 2001年11月30日
全国47都道府県から層化無作為抽出法により,大学病院,一般病院,産婦人科診療所,助産院から合計270ヶ所を抽出し,平成9年の分娩数に比例配分して調査対象者数を割付けた.回答した褥婦のうち,早産,児体重2000g未満,多胎,胎児仮死,帝王切開を除く6676名を対象とし,分娩後の初回授乳の時期,入院中の新生児への補充栄養の実態について調査した.その結果,分娩後1時間以内に47%が初回吸啜を行い,入院中から母乳のみは15%で,糖水補充45%,人工乳補充29%,白湯補充5%であった.1ヵ月時の母乳栄養は初産婦42%,経産婦54%,平均48%であった.初回吸啜が早く,入院中母乳以外のものを補充しない母親ほど,1ヵ月時の母乳栄養率が有意に高かった