松本 省二, 石井 暁, 小山 裕司, 定政 信猛, 甲斐 康稔, 石橋 良太, 坂 真人, 岡田 卓也, 園田 和隆, 西 秀久, 宮田 悠, 瀧田 亘, 高下 純平, 永田 泉, 中原 一郎, 吉良 潤一
The Mt. Fuji Workshop on CVD 34 148,167-152,167 2016年8月
脳梗塞急性期治療を早期開始するためのプロトコールおよび支援システムについて検討した。IV t-PAのプロトコールとして「t-PAスクランブル」と呼ぶ緊急診療体制を整備し、その診療体制をIT技術で支援するための「急性期脳梗塞治療支援システムTask Calc.Stroke《タスカル》」を開発した。t-PAスクランブル導入で、DTNの中央値は、82分から35分に短縮した。しかし、緊急検査の依頼や検査の進捗状況の確認のためには、医療スタッフ間で頻回に電話連絡を行う必要性があるが、話し中でかけ直しが必要で、連絡し忘れが生じることが判明した。また、脳卒中疑い患者に対する緊急検査は、病院の通常業務中に緊急割り込みの形で行う必要があるが、各検査部門に患者が到着する時間が判らないために、準備のタイミングが合わず、すぐに緊急検査を開始できないこともあった。これらの課題を解決するために、「急性期脳梗塞治療支援システムTask Calc.Stroke《タスカル》」により医療スタッフの負担を最小限にし、安定的にDTNの短縮が可能とすることを目指している。