中村雄太, 乾和郎, 芳野純治, 若林貴夫, 奥嶋一武, 三好広尚, 小林隆, 内藤岳人, 木村行雄, 服部信幸, 服部昌志, 中井喜貴, 塩田國人, 磯部祥
消化器内視鏡 18(6) 973-977 2006年
今回,筆者らの作成したESTのクリニカルパスを紹介した.緊急性と病態を考慮して,入院当日から使用できるものとした.検査後,翌日の食事,安静度は今回のパスでは採血結果によって「医師から指示」としたが,今後,そのデータとバリアンスを蓄積,解析し,さらに洗練されたクリニカルパスの作成を目指したい.クリニカルパスの利点は,質のある医療の提供,偶発症の早期発見などであり,患者側にも治療の必要性,検査後の食事,点滴,安静度などの治療の流れを理解してもらうことができる.インフォームド・コンセント,診療群別医療費定額制度が注目される現代医療において,クリニカルパスの重要性は今後さらに必要性が増していくものと思われる(著者抄録)