乾和郎, 正宗淳, 五十嵐良典, 大原弘隆, 田妻進, 杉山政則, 鈴木裕, 三好広尚, 山本智支, 竹山宜典, 中野絵里子, 宅間健介, 阪上順一, 林香月, 木暮敦子, 伊藤哲也, 向井強, 前谷容, 長濱正亞, 芹川正浩, 植木敏晴, 古家乾, 伊佐山浩通, 森山一郎, 重野賢也, 水上一弘, 七島篤志, 小穴修平, 池端敦, 渡邉典子, 廣岡芳樹, 大越惠一郎, 佐々木洋治, 岩田恵典, 工藤寧, 中山中, 中村雅史
膵臓 32(4) 714-726 2017年
膵石症の一次治療に関する全国調査で125施設1834例(男1479、女355)を集計した。ESWL103例(5.6%)、ESWLと内視鏡併用446例(24.3%)、内視鏡261例(14.2%)、外科治療167例(9.1%)、その他358例(19.5%)、無治療499例(27.2%)であった。症状消失率はESWL(内視鏡治療併用を含む)85.7%、内視鏡単独80.8%、外科治療92.8%と外科治療で高かった。早期偶発症はESWL8.0%、内視鏡単独4.5%、外科治療27.1%、後期偶発症はESWL1.7%、内視鏡単独2.5%、外科治療8.2%と外科治療で多かった。外科治療移行率ESWL14.6%、内視鏡単独16.0%、外科治療再手術率6.7%と外科治療で少なかった。専門施設ではESWLと内視鏡併用治療は成績良好で安全に行われていたが、外科治療移行例があり、膵臓専門の外科との連携が必要である。(著者抄録)