医学部

諸岡 正史

モロオカ マサシ  (Masashi Morooka)

基本情報

所属
藤田保健衛生大学 医学部 医学科 小児科学 助手
学位
医学博士

J-GLOBAL ID
200901081420178946
researchmap会員ID
1000306312

研究キーワード

 4

MISC

 10
  • 木曽原 悟, 諸岡 正史, 美濃和 茂, 外山 宏, 駒井 哲之, 前田 寿登, 古賀 佑彦, 澤井 剛, 加藤 正基, 矢崎 雄彦
    日本小児腎臓病学会雑誌 12(1) 59-63 1999年  
    小児腎疾患患児14症例 (ネフローゼ症候群3名,慢性糸球体腎炎2名,膀胱尿管逆流 (VUR) 9名) に対して99mTc-MAG3連続回転SPECT法による腎シンチグラフィを施行した。deconvolution analysisにより伝達関数を求め平均通過時間 (MTT) を算出し,排泄機能の評価を行った。また,静注直後2分間のSPECT画像を作製し,腎実質の形態について99mTc-DMSAのSPECT画像および後面像と比較して,限局性の集積低下の検出能を評価した。MTTは慢性腎炎活動期やネフローゼ症候群回復期,高度VUR症例で延長を認めた。形態的評価では乳児でのみ,99mTc-DMSAのSPECT像と比べてやや検出率が低かった。99mTc-MAG3 SPECT像は小児の腎疾患において短時間で,腎の排泄機能および形態を同時に評価可能な検査と して有用である と考えられた。
  • 諸岡 正史, 木曽原 悟, 美濃和 茂, 矢崎 雄彦
    日本小児腎臓病学会雑誌 12(2) 135-139 1999年  
    成人期各種腎疾患においてアンジオテンシン変換酵素阻害剤 (以下ACEI) は尿蛋白減少効果のみならず,糸球体硬化抑制作用を有し,予後を改善するとの報告がみられる。我々は,軽度から中等度の蛋白尿を呈し,腎組織像で巣状メサンジウム増殖像を呈する小児期IgA腎症患者に対して長時間作用型ACEIであるlisinoprilをdipyridamoleに併用し,治療開始からの尿蛋白の推移および腎組織像に対する影響を検討した。2年の経過観察中,尿蛋白はdipyridamole単独使用例に比して良好な減少を認めた。<br> 腎組織像に対する影響は重松の提唱するIgA腎症の組織学的障害度 (grade) と進行度 (stage) のスコアを用いて評価した。治療開始から約2年後の腎組織像はlisinoprilを併用群,dipyridamole単独使用群ともに進行度スコアの上昇を認めたが,dipyridamole単独使用群では有意に上昇し,スコアが上昇した症例数も多かった。lisinoprilの投与により糸球体硬化進展につながる糸球体障害変化を軽減させたと考えられる。<br> 以上の結果はACEIの投与は巣状メサンジウム増殖像を呈する小児期IgA腎症においてその長期予後を改善させる可能性を示唆するものと考えられる。
  • 日本小児腎不全学会雑誌 18 43-45 1998年