研究者業績
基本情報
研究分野
1論文
87MISC
220-
日本臨床細胞学会雑誌 54(Suppl.2) 489-489 2015年10月
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喉頭 25(1) 15-19 2013年6月症例は47歳女性で、2年前からスギ花粉飛散の時期に軽度増悪する持続性乾性咳嗽を自覚していたが、特に生活に支障がないため様子をみていた。7ヵ月前から咳が増悪したため前医を受診し、鎮咳薬、抗菌薬、抗ヒスタミン薬、LT拮抗薬、TXA拮抗薬、気管支拡張薬、抗鬱薬、抗不安薬の投薬を受けたが全く有効性がみられず受診した。心因も疑い、精神科に依頼した診察結果は転換性障害と診断され、母親の介護という構成の中で咳をしていることが重要な役割をし、咳を急に止めることは却って問題が大きくなるため、むしろゆっくり経過観察し、変化がなければ抗鬱薬を投与する見解であった。患者から一刻も早く咳を止めてほしいとの希望が強いため、胃食道逆流症とかぜ症候群後遷延性咳嗽に対する併用療法(PPI+麦門冬湯)を2週間行ったが全く変化がなく、マクロライド系抗菌薬併用4週間も効果がなかった。100倍散コデインリン酸塩と麦門冬湯併用を行い、服用4日後より治療抵抗性があった咳嗽が減少した。スギ花粉飛散時期にいったん咳が増悪したが抗ヒスタミン薬併用で軽快し、治療5ヵ月に咳は完治した。
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日本耳鼻咽喉科学会会報 115(11) 957-964 2012年11月ヒト乳頭腫ウイルス(HPV)関連中咽頭癌はHPV非関連癌と比べ、化学療法や放射線治療に対する感受性が高く予後良好であるが、その理由は明らかでない。フルオウラシル(5-FU)の標的酵素であるThymidylate synthase(TS)の腫瘍内の過剰発現は、5-FUに対する抵抗性や予後不良因子となることが多数の癌腫で報告されている。そこで、当科で一次治療を行った未治療中咽頭癌54例を対象に、HPV感染とTS発現の相互関係および臨床像との関連について検討した。HPV陽性は22例(40.7%)、HPV陰性は32例(59.3%)で、TS高発現は25例(46.3%)、TS低発現は29例(53.7%)であった。TS高発現例の76.0%がHPV非関連癌(p=0.02)で、84.0%が多量喫煙者(p=0.012)であった。5年累積粗生存率はHPV陽性例で77.3%、HPV陰性例では29.0%とHPV陽性例が有意に予後良好であった(p=0.006)。また、TS高発現例が31.9%に対しTS低発現例は60.7%と予後良好であるも有意差は認めなかった(p=0.12)。多変量解析により早期のT、N stage、およびHPV陽性が独立した予後良好因子となっていた。結果として、TS発現と中咽頭癌治療の奏功性や予後との関連は認められなかったが、TSは興味深いバイオマーカーであり、その発現機序の解明が必要と思われた。(著者抄録)
書籍等出版物
1講演・口頭発表等
139共同研究・競争的資金等の研究課題
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日本学術振興会 科学研究費助成事業 2022年4月 - 2026年3月
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日本学術振興会 科学研究費助成事業 2022年4月 - 2025年3月
その他教育活動上特記すべき事項
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件名医学部4年生講義(耳鼻咽喉・口腔系)開始年月日2010終了年月日2013概要医学部4年生に頭頸部腫瘍に関する講義を行った。
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件名教養試験医学系OSCE評価者終了年月日2013概要OSCE試験の評価を行った。
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件名臨床実地問題演習セミナー終了年月日2010概要臨床実地問題および解説の作成を行った。
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件名基本的診療技能Ⅱ(実習)終了年月日2010概要耳鼻咽喉科領域の診察に関する技能実習を行った。
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件名PBLⅡ開始年月日2011終了年月日2012概要PBL実習のテキスト作成、チューターとして指導した。
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件名CM-Ⅱ学内講義終了年月日2013概要耳鼻咽喉科領域の内視鏡所見に関する講義を行った。
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件名オープンキャンパス模擬講義終了年月日2014概要オープンキャンパスにて模擬講義を行った。