鈴木 加余子, 松永 佳世子, 矢上 晶子, 足立 厚子, 池澤 優子, 伊藤 明子, 乾 重樹, 上津 直子, 海老原 全, 大磯 直毅, 大迫 順子, 加藤 敦子, 河合 敬一, 関東 裕美, 佐々木 和実, 杉浦 伸一, 杉浦 真理子, 高山 かおる, 中田 土起丈, 西岡 和恵, 堀川 達弥, 宮澤 仁, 吉井 恵子, 鷲崎 久美子
Journal of Environmental Dermatology and Cutaneous Allergology 9(2) 101-109 2015年4月
背景:ジャパニーズスタンダードアレルゲンシリーズは1994年に設定され、以後その陽性率を報告してきている。目的:今回は2010年から2012年の陽性率を報告し、これまでの陽性率との推移を検討する。方法:研究協力施設におけるジャパニーズスタンダードアレルゲンシリーズパッチテスト結果を集計した。結果:2010年度は75施設1,927例、2011年度84施設2,314例、2012年度96施設2,586例を集計した。金属アレルゲンでは硫酸ニッケルの陽性率が徐々に高くなってきている。ゴム加硫促進剤のチウラムミックスは2010年、2011年と陽性率が増加したが、2012年は再び低下した。合成樹脂のp-t-ブチルフェノールホルムアルデヒドレジンの陽性率は、2012年にそれまでの2%前後から0.9%に低下した。防腐剤のケーソンCGの陽性率が2010年から徐々に高くなってきている。結論:ケーソンCGの陽性率の増加については今後も注意が必要である。(著者抄録)