伊藤 徹, 佐々木 ひと美, 深見 直彦, 佐藤 元, 窪田 裕輔, 桑原 勝孝, 宮川 真三郎, 石川 清仁, 泉谷 正伸, 白木 良一, 星長 清隆
今日の移植 14(6) 827-828 2001年11月
献腎移植の術直後よりシクロスポリン,メチルプレドニゾロン,アザチオプリン,ALGを用い,腎機能回復後にアザチオプリンをミゾリビンに変更するプロトコールを用いた献腎移植80例の移植成績を検討した.WITは1〜52分,TITは325〜2603分,immediate functionは18例でprimary non functionは認められなかった.術後ATNを認めたdelayed graftfunction群の透析期間は1〜39日,最低血清クレアチニンは0.5〜3.8mg/dlであった.80例のうち10例はシクロスポリンの減量目的でミゾリビンからMMFに変更したが,5例はMMFの副作用でミゾリビンに変更した.10例はシクロスポリンの減量と食思不振を目的としてミゾリビンからMMF又はアザチオプリンに変更したが,5例は消化器症状,食思不振,血小板減少,嘔気,感染症等で再度ミゾリビンに変更した.生存率は1年97.5%,3年96.2%,5年93.0%,7年93.0%,腎生着率は1年97.5%,3年96.2%,5年88.3%,7年73.4%であった