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1論文
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Current opinion in neurobiology 89 102932-102932 2024年12月Individuals with autism spectrum disorder (ASD) are more likely to experience adverse childhood experiences (ACEs) compared with typically developing (TD) individuals, which predisposes them to an elevated risk of mental health issues. This review elucidates the profound impact of ACEs on individuals with ASD by synthesizing findings from a plethora of epidemiologic and biological studies, encompassing genetics, epigenetics, and neuroimaging. Despite the limited number of studies explicitly focusing on this intersection, the extant literature consistently demonstrates that ASD individuals are disproportionately affected by ACEs, leading to significant deterioration in mental health and brain function. Furthermore, the nature and extent of the effects of ACEs appear to diverge between ASD and TD populations, underscoring the necessity for tailored clinical and research approaches. Understanding these complex and intertwined interactions is imperative for advancing both clinical practice and research, with the goal of mitigating the adverse outcomes associated with ACEs in ASD individuals.
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Psychiatry and clinical neurosciences 2024年7月22日AIM: Adverse childhood experiences are potentially traumatic events with long-lasting effects on the health and well-being of patients with autism spectrum disorder (ASD). It is important to clarify which types of long-lasting autism-related symptoms are influenced by childhood experiences to design future intervention studies. However, few studies have examined the association between childhood experiences and autistic symptoms in large samples of adults with ASD and individuals with typical development (TD). In this study, we evaluate the effects of adverse childhood experiences on multiple ASD phenotypes among both individuals with ASD and those with TD. METHOD: We combined questionnaire evaluations; Childhood Abuse and Trauma Scale, the Japanese version of the Autism-Spectrum Quotient, Conners' Adult ADHD Rating Scale, the Japanese version of the Impact of Event Scale-Revised, and the Japanese version of the Adolescent/Adult Sensory Profile. RESULTS: Individuals with ASD and those with TD (n = 205 and 104, respectively) were included. There were significant correlations between the extent of adverse childhood experiences and severity of attention-deficit/hyperactivity disorder symptoms, posttraumatic stress disorder symptoms, and hypersensitivity in both participants with ASD and those with TD. By contrast, ASD core symptoms showed no significant correlation with adverse childhood experiences in either group. These results remained consistent after adjusting for age, sex, and the estimated intelligence quotient. CONCLUSION: These findings suggest the need for a detailed disentanglement of ASD-related core and peripheral symptoms of adverse childhood experiences, which may help to appropriately set outcomes for future early interventions for the childhood experiences of individuals with ASD.
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Frontiers in Psychiatry 15 2024年6月6日Background Social isolation during critical periods of development is associated with alterations in behavior and neuronal circuitry. This study aimed to investigate the immediate and developmental effects of social isolation on firing properties, neuronal activity-regulated pentraxin (NARP) and parvalbumin (PV) expression in the prefrontal cortex (PFC), social behavior in juvenile socially isolated mice, and the biological relevance of NARP expression in autism spectrum disorder (ASD). Methods Mice were subjected to social isolation during postnatal days 21–35 (P21–P35) and were compared with group-housed control mice. Firing properties in the PFC pyramidal neurons were altered in P35 socially isolated mice, which might be associated with alterations in NARP and PV expression. Results In adulthood, mice that underwent juvenile social isolation exhibited difficulty distinguishing between novel and familiar mice during a social memory task, while maintaining similar levels of social interaction as the control mice. Furthermore, a marked decrease in NARP expression in lymphoblastoid cell lines derived from adolescent humans with ASD as compared to typically developing (TD) humans was found. Conclusion Our study highlights the role of electrophysiological properties, as well as NARP and PV expression in the PFC in mediating the developmental consequences of social isolation on behavior.
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日本生物学的精神医学会誌 35(2) 78-81 2024年6月がん研究領域において顕著な進展を遂げた細胞外小胞の研究が,精神医学の分野でも注目を集めている。特に,エクソソームと称される細胞間コミュニケーションに不可欠な細胞外小胞は,多様な生物学的物質を内包しており,それらの生体における役割が明らかにされている。脳由来のエクソソームは末梢血からの抽出が可能であり,これを「脳リキッドバイオプシー」とよび,精神医学領域における診断的価値について広く議論されている。自閉スペクトラム症においては,脳内外の免疫細胞の活性化が報告されているが,その背景病理は依然として不明である。本稿では,エクソソームが示す血液脳関門の高い透過性を踏まえ,これらの粒子が脳内外の免疫細胞に働きかけ,脳内外において同様の免疫応答を引き起こす可能性について考察する。さらに,脳実質よりも血液脳関門が脆弱な領域に位置する脳境界マクロファージが,脳内外の免疫応答にどのように関与しうるのかについても説明する。(著者抄録)
MISC
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精神科臨床Legato 4(3) 118-121 2018年11月1943年のLeo Kannerによる自閉スペクトラム症の報告以降、その原因・病態についてはさまざまに議論、研究されてきた。近年の生物学的な研究によって量産されている自閉スペクトラム症研究のうち、本稿では遺伝、免疫系、脳腸相関について概説する。加えて従来あまり考慮されてこなかった自閉スペクトラム症の薬物治療の可能性についても述べる。(著者抄録)
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日本生物学的精神医学会・日本神経精神薬理学会合同年会プログラム・抄録集 39回・47回 130-130 2017年9月
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日本生物学的精神医学会誌 26(4) 181-185 2015年12月統合失調症の病態として、多くの死後脳研究から大脳皮質におけるGABAニューロンの異常が報告されている。しかし、統合失調症の成因仮説として現在のところ発達障害仮説が最も有力な仮説として挙げられているが、死後脳研究で認められたGABAニューロンの異常がそれ自体の発達期の問題なのか、皮質神経回路の形成・機能不全の結果生じた変化なのかを判別することは困難である。この問題を解決するため、統合失調症のモデルマウス、特に高率に統合失調症を発症することで知られている22q11.2欠失症候群のモデルマウスを用いた研究から、発達期におけるGABAニューロンの大脳皮質への遊走に異常があることがわかった。遊走にかかわるシグナルとして、Neuregulin 1-ErbB4シグナルおよびCxcl12-Cxcr4シグナルが同定されている。上記モデルマウスにおいては、Cxcl12-Cxcr4シグナル、特に受容体であるCxcr4の発現低下により遊走障害をきたすことがわかった。これらから、GABAニューロンの発達期における異常が統合失調症の成因となる可能性が示唆された。(著者抄録)
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日本生物学的精神医学会・日本神経精神薬理学会合同年会プログラム・抄録集 37回・45回 203-203 2015年9月
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奈良県医師会医学会年報 28(1) 82-84 2015年6月22q11欠失症候群モデルマウスを用いた統合失調症の病態解析について検討した。Df1/+マウスを用いた。Df1/+マウスでは神経幹細胞の遊走に異常があった。海馬歯状回の神経幹細胞は、脳室帯で産生され、遊走して歯状回となる部位に到達し、同部位で増殖して歯状回を形成した。この細胞遊走に関与する因子についてさらに調べると、ケモカインの一種であるCxcr4/Cxcl12シグナル系に異常があった。特に、受容体であるCxcr4の発現がDf1/+マウスの海馬歯状回神経幹細胞では低下していた。Dgcr8遺伝子のヘテロ欠損が細胞遊走障害の原因であることを解明した。孤発例の統合失調症患者検体を健常者の検体と比較すると、CXCR4、DGCR8の発現には差が無かったが、CXCL12の発現低下を認め、実際に患者群においてもこのケモカインシグナル系の異常が存在することを確認した。
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脳21 18(1) 114-120 2015年1月脊椎動物においては軸索をミエリン化することでその伝導速度を上昇させ、外界の変化に対応してきた。脳においてもミエリン形成は重要であり、最近の知見からは、多発性硬化症などの脱髄疾患で認められる運動機能障害のみならず、認知機能などの高次脳機能にも大きな影響を与えることが明らかとなっている。ミエリン形成の程度は、遺伝要因と環境要因の双方により規定されるが、幼少期に虐待を受けたヒトの脳におけるミエリン形成障害が報告されており、生後の社会的経験によってもミエリン形成が変化することが示されている。本稿では、生後の経験、とりわけ社会的な経験に注目し、そのミエリン形成に与える効果および機序、そしてその意義につき、最新の知見を踏まえ考察する。(著者抄録)
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精神科治療学 27(12) 1611-1617 2012年12月治療抵抗性統合失調症にclozapineは高い有効性を示すが、重篤な副作用として無顆粒球症、好中球減少症がある。今回clozapineの投与後に精神症状の改善を認めたが、好中球減少を呈した2症例を経験した。1例は経過観察のみで回復したが、もう1例は無顆粒球症に至り投与を中止した。これまでの研究から、clozapine誘発性好中球減少症は一過性のものと無顆粒球症に進展する重篤なものの2群に分かれる可能性が示唆され、ベースラインの白血球数、薬剤誘発性好中球減少症の既往などが鑑別に有用とされる。症例を振り返ると、後者はquetiapine使用時にも好中球減少を呈した既往があり、無顆粒球症に進展するリスクがあった。このような症例にはlithiumの併用も選択肢の一つであった。現状で治療抵抗性統合失調症に対して有効な抗精神病薬は他に存在しないため、無顆粒球症への進展を予防し投与を継続する方法の研究が望まれる。(著者抄録)
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神経化学 49(2-3) 673-673 2010年8月
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児童青年精神医学とその近接領域 50 38-46 2009年12月1日
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脳21 12(4) 420-425 2009年10月抑肝散の統合失調症への応用を探る目的で、統合失調症の動物モデルの一種である母体感染モデルを用いて行動学的、生化学的な解析を行った。抑肝散は母体感染モデルの統合失調症様症状である、prepulse inhibitionの低下やメタンフェタミンで誘発される過活動をコントロールレベルにまで正常化させた。一方、統合失調症とは直接関係のない通常の行動量に関しては特に影響を及ぼさなかった。またこのようなモデルマウスの脳内のグルタチオン含量は低下し、酸化ストレスの増加が想定されたが、抑肝散はこのグルタチオンの低下も正常レベルに戻す効果があった。以上の結果から、抑肝散は統合失調症の治療薬として期待できると考えられた。(著者抄録)
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地域医療 46(4) 474-478 2009年3月アルコールに関連する問題を抱えている患者に対して、内科医・ソーシャルワーカー等が「ブリーフ・インターベンション」という介入技法を継続した。年に2回開催し、10周年を迎えた。開催したことの影響について、後方視的に診療録を用いて調査した。開催前は受診患者における紹介率が平均29.3%であったのに対して、開催後は平均53.4%まで増加した。紹介受診率は、開催前と比較して開催後では有意に高く、開催前より、紹介受診数、総受診患者数は増加した。男女比に関しては、紹介患者において約9:1であったのに対して、非紹介患者の男女比は約6:1で、有意差を認めた。紹介患者数は右肩上がりで、紹介受診率は60%を上回った。医療機関形態別の紹介数は病院から842例、診療所から189例、産業医から11例、公立保健所から5例であった。
共同研究・競争的資金等の研究課題
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日本学術振興会 科学研究費助成事業 2024年4月 - 2027年3月
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日本学術振興会 科学研究費助成事業 2022年4月 - 2025年3月
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日本学術振興会 科学研究費助成事業 2021年1月 - 2023年3月
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日本学術振興会 科学研究費助成事業 2020年4月 - 2023年3月
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日本学術振興会 科学研究費助成事業 2019年4月 - 2022年3月