研究者業績

中尾 暢宏

ナカオ ノブヒロ  (Nobuhiro Nakao)

基本情報

所属
日本獣医生命科学大学 応用生命科学部 動物科学科 准教授
学位
博士(医学)(三重大学大学院)

J-GLOBAL ID
200901043206172524
researchmap会員ID
1000257696

研究キーワード

 3

論文

 58

MISC

 72
  • 中尾暢宏, 服部愛, 渡辺雄貴
    日本比較内分泌学会大会及びシンポジウムプログラム・講演要旨 47th 2023年  
  • 山崎崇弘, 高波友梨子, 中尾暢宏, 江草愛
    日本食肉科学会大会講演要旨 63rd 2022年  
  • 對比地美紀, 真弓佳奈子, 高瀬乃枝瑠, 中尾暢宏, 江草愛
    日本食肉科学会大会講演要旨 63rd 2022年  
  • 木村一輝, 渡辺優菜, 菊嶋敬子, 松下浩一, 中尾暢宏, 太田能之, 白石純一
    日本家禽学会誌 59 2022年  
  • 木村一輝, 渡辺優菜, 菊嶋敬子, 松下浩一, 中尾暢宏, 太田能之, 白石純一
    鳥類内分泌研究会(CD-ROM) 45th 2021年  
  • 谷川恒, 金谷美咲, 中尾暢宏, 岩室祥一, 菊山榮, 小林哲也
    鳥類内分泌研究会(CD-ROM) 45th 2021年  
  • 服部愛, 渡辺雄貴, 中尾暢宏
    鳥類内分泌研究会(CD-ROM) 45th 2021年  
  • 野口こと葉, 鈴木彩夏, 中尾暢宏, 戸塚護, 江草雜賀愛
    日本食肉研究会総会提出議案及び大会講演要旨 62nd (CD-ROM) 2021年  
  • 岩崎真由, 渡辺雄貴, 對馬宣道, 中尾暢宏
    Annual Meeting of Japanese Avian Endocrinology 44th 2020年  
  • 對馬宣道, 中尾暢宏, 田中実
    畜産の研究 74(3) 2020年  
  • 藤村洋子, 小林那美香, 松下浩一, 白石純一, 中尾暢宏, 太田能之
    日本家禽学会誌 56 6 2019年9月17日  
  • 中尾暢宏, 中島えりな, 三好紗加, 田中実, 對馬宣道
    日本比較内分泌学会大会及びシンポジウムプログラム・講演要旨 44th 2019年  
  • 槌田愛美, 中尾暢宏, 羽田佳織, 白石純一, 小林那美香, 松下浩一, 對馬宣道, 太田能之
    日本家禽学会誌 55 4 2018年3月30日  
  • 羽田佳織, 白石純一, 槌田愛美, 小林那美香, 松下浩一, 中尾暢宏, 太田能之
    日本家禽学会誌 55 4 2018年3月30日  
  • 白石純一, 羽田佳織, 槌田愛美, 小林那美香, 松下浩一, 中尾暢宏, 太田能之
    日本家禽学会誌 55 5 2018年3月30日  
  • 白石純一, 渡邉敬裕, 小林那美香, 松下浩一, 中尾暢宏, 太田能之
    日本畜産学会大会講演要旨 124th 182 2018年3月28日  
  • 齋藤那美香, 松下浩一, 白石純一, 中尾暢宏, 太田能之
    日本家禽学会誌 54 (20) 2017年9月4日  
  • 對馬宣道, 北嶋優樹, 加藤美菜子, 吉田美波, 向後克哉, 坂本誠, 太田能之, 吉田達行, 中尾暢宏, 田中実
    畜産の研究 71(7) 553‐566 2017年7月1日  
  • 對馬宣道, 吉田美波, 加藤美菜子, 近藤陽介, 峰岸明, 向後克哉, 坂本誠, 太田能之, 吉田達行, 中尾暢宏, 田中実
    畜産の研究 71(6) 479‐489 2017年6月1日  
  • 江草(雜賀)愛, 中尾暢宏, 塩谷茂信, 柳内延也, 西村敏英
    日本畜産学会大会講演要旨 122nd 2017年  
  • 對馬宣道, 吉田美波, 加藤美菜子, 近藤陽介, 峰岸明, 向後克哉, 坂本誠, 太田能之, 吉田達行, 中尾暢宏, 田中実
    関東畜産学会報 67(1) 19 2016年11月11日  
  • 大森聖, 對馬宣道, 太田能之, 吉田達行, 中尾暢宏, 田中実
    日本家禽学会誌大会号 53 4 2016年3月30日  
  • 江草(雜賀)愛, 中尾暢宏, 塩谷茂信, 柳内延也, 西村敏英
    日本農芸化学会関東支部講演要旨集 2016(Oct) 2016年  
  • 大森聖, 對馬宣道, 小松優芳, 北嶋優樹, 竹本まど佳, 中山康平, 向後克哉, 坂本誠, 太田能之, 吉田達行, 中尾暢宏, 田中実
    畜産の研究 70(1) 31‐42 2016年1月1日  
  • 大森聖, 對馬宣道, 小松優芳, 北嶋優樹, 竹本まど佳, 中山康平, 向後克哉, 坂本誠, 太田能之, 吉田達行, 中尾暢宏, 田中実
    関東畜産学会報 66(1) 21 2015年10月30日  
  • 田島 美和, 岡久 雄二, 大森 聖, 今田 健斗, 園田 哲也, 松岡 大地, 加藤 貴大, 古川 裕之, 佐藤 望, 上田 恵介, 太田 能之, 對馬 宣道, 中尾 暢宏, 田中 実
    畜産の研究 69(5) 411-416,図巻頭2p 2015年5月  
    鳥類の卵殻には,さまざまな色や斑紋があるが,現在,知られている卵殻色素は大きくプロトポルフィリンとビリベルジンの2種類に分けられる。両卵殻色素には,亜鉛や鉄が結合した異性体の存在も知られている。卵殻色としてのプロトポルフィリンはヒトの目には茶色に,またビリベルジンは青色や緑色に見える。両卵殻色素はいずれも鳥類卵管の卵殻腺部で合成,分泌されて,卵殻表面に沈着するのである。両卵殻色素の沈着のメカニズムは,まずビリベルジンと炭酸カルシウムが同時に分泌され,卵殻が形成されたのちに,その表面にプロトポルフィリンが分泌されるようである。すなわち,卵殻色の下地の色はビリベルジンであり,表面の色や斑紋を決めているのはプロトポルフィリンであると考えられている。したがって,この二つの色素の組み合わせで,鳥類の卵の色や斑紋が,さまざまに変わってくるのである。108種類の家禽や野鳥の卵殻色素を定性的に調べたKennedy and Veversの報告では,鳥類の卵殻のおよそ80%がプロトポルフィリンとビリベルジンを色素にしていることが明らかになっている。
  • 大森聖, 對馬宣道, 今田健斗, 園田哲也, 田島美和, 松岡大地, 向後克哉, 坂本誠, 太田能之, 吉田達行, 中尾暢宏, 田中実
    畜産の研究 69(4) 301-310 2015年4月1日  
    赤外放射(Infrared radiation,略号IR)とは,波長780nmから1mm(1,000μm)までの,可視光線に比べてかなり幅広い波長範囲の電磁波のことで,一般には赤外線と呼ばれている。赤外線は,その波長範囲によってさまざまな分類の仕方がある。国際照明委員会(Commission Internationale de l' Eclairage,略称CIE)による赤外線の分類では,IR-A,IR-BおよびIR-Cに分けられている。IR-Aの波長範囲は,780nm~1,400nm(1.4μm)であり,IR-Bは1.4μm~3.0μm,そしてIR-Cは3.0μm~1,000μm(1mm)のようになっている。国際照明委員会は,オーストリアのウィーンに本部を置き,光,照明,色,色空間などを規定する国際標準化団体である。この他に,赤外線は,近赤外放射,中赤外放射および遠赤外放射のように分けられている。
  • 大森聖, 對馬宣道, 今田健斗, 園田哲也, 田島美和, 松岡大地, 向後克哉, 坂本誠, 太田能之, 吉田達行, 中尾暢宏, 田中実
    日本家禽学会誌大会号 52 3 2015年3月10日  
  • 對馬宣道, 菊地萌, 大森聖, 栗田明日香, 鈴木波, 前田亮輔, 向後克哉, 坂本誠, 太田能之, 吉田達行, 中尾暢宏, 田中実
    畜産の研究 69(3) 219-226 2015年3月1日  
    われわれの行った先行研究では,産卵のピーク直前にあるボリス・ブラウン産卵鶏の若鶏と,強制換羽処理ののち鶏卵生産に供して廃用寸前に至った老鶏とを用いて,褐色卵の卵殻重量,卵殻強度,卵殻厚などの卵殻質を調べるとともに,同じ褐色卵の卵殻におけるプロトポルフィリン(卵殻色素)を定量し,卵殻質と卵殻色との関連について検討している。この報告では,若鶏として167日齢のボリス・ブラウン産卵鶏を用い,老鶏には656日齢の同鶏を供試するという両極端な鶏齢を設定し,比較検討を行っている。その結果,卵殻色の濃い褐色卵は,鶏齢とは無関係に卵殻強度が強く,良好な卵殻質の卵であることを見出している。一方,褐色卵鶏が産んだ卵でも,褐色というよりは肌色に近い卵殻色の薄い卵は,鶏齢とは関係なく卵殻強度が弱く,割れやすい卵であることも指摘している。
  • 田島美和, 加藤貴大, 岡久雄二, 大森聖, 今田健斗, 園田哲也, 松岡大地, 佐藤望, 對馬宣道, 中尾暢宏, 田中実, 上田恵介
    日本生態学会大会講演要旨(Web) 62nd 2015年  
  • 對馬宣道, 今田健斗, 園田哲也, 田島美和, 松岡大地, 大森聖, 向後克哉, 坂本誠, 太田能之, 吉田達行, 中尾暢宏, 田中実
    畜産の研究 69(1) 45-51 2015年1月1日  
    前報では,シェルカラーファン(Shell color fan,略号SCF)値が最も高い数値10の褐色卵のみを供試し,可視光線の連続照射が,卵殻色に及ぼす影響について検討した。その結果,可視光線の照射により褐色卵の卵殻色の濃淡を示す指標であるSCF値は,経時的に若干低下し,照射96時間では対照区と比べ有意な差はなかったが(p=0.087),出現頻度40%でSCF値9の鶏卵の出現を見た。一方,褐色卵の卵殻色の原因物質であるプロトポルフィリン量の経時的推移を見てみると,卵殻1gあたりの色素量は,24~96時間の可視光線の照射時間において顕著に減少していた。可視光線の照射区に見られた卵殻プロトポルフィリン量の減少割合は,いずれの照射時間においても対照区の86~91%であった(対照区に比べ,すべてp
  • 對馬宣道, 今田健斗, 園田哲也, 田島美和, 松岡大地, 大森聖, 向後克哉, 坂本誠, 大田能之, 吉田達行, 中尾暢宏, 田中実
    畜産の研究 68(12) 1204-1210 2014年12月1日  
    可視光線(Visible light,Visible radiation light)とは,太陽やその他のさまざまな人工的な光源から発せられる電磁波のなかで,ヒトの目で見える波長の光線のことである。日本工業規格の光学用語(JIS,Z8120: 2001)の定義によれば,可視光線に相当する電磁波の波長の下限は,360~400nmであり,上限は760~830nmである。これらの波長範囲よりも電磁波の波長が短くなっても(紫外線領域)長くなっても(赤外線領域),ヒトの目には見えなくなる。可視光線を波長ごとに分離してみると,それぞれの波長範囲の可視光線は,脊椎動物やヒトの目には異なった色として認識される。すなわち,波長380~450nmの光は,ヒトの目には紫色に(境界は青紫色),同450~495nmは青色(境界は青緑色),同495~570nmは緑色(境界は黄緑色),同570~590nmは黄色(境界は黄橙色),同590~620nmはオレンジ色(境界は黄赤色),そして波長620~750nmは赤色に見えるのである。太陽光線をスペクトル分解すると,その多くは可視光線であるが,自然界ではさまざまな光源から発せられるいろいろな波長の可視光線が混在した状態にあるため,ヒトの目には白に近い色に見える。俗に,可視光線は,虹で代表されるように七色と言われるが,上述の各色は連続的な波長の電磁波の移り変わりであって,可視光線による物に対する色の表現は,国や文化によって異なる。
  • 大森聖, 對馬宣道, 今田健斗, 園田哲也, 田島美和, 松岡大地, 向後克哉, 坂本誠, 太田能之, 吉田達行, 中尾暢宏, 田中実
    関東畜産学会大会講演要旨集 69th 28 2014年11月14日  
  • 對馬宣道, 大森聖, 今田健斗, 園田哲也, 田島美和, 松岡大地, 向後克哉, 坂本誠, 太田能之, 吉田達行, 中尾暢宏, 田中実
    関東畜産学会大会講演要旨集 69th 38 2014年11月14日  
  • 大森聖, 對馬宣道, 栗田明日香, 菊地萌, 鈴木波, 前田亮輔, 太田能之, 吉田達行, 中尾暢宏, 田中実
    畜産の研究 68(10) 1002-1010 2014年10月1日  
    われわれは,褐色卵を産むボリス・ブラウン産卵鶏の卵殻色素が,プロトポルフィリンであることをすでに報告している。また,ボリス・ブラウン産卵鶏の卵殻腺部は,in vitro実験系において前駆物質であるδ-アミノレブリン酸から卵殻色素のプロトポルフィリンを生成する能力を有することも証明している。具体的には,ボリス・ブラウン産卵鶏の卵殻腺部から調製したホモジネート(粗酵素液)に,δ-アミノレブリン酸を加えて24時間のあいだ加温処理を行った。その結果,卵殻腺部のホモジネート中には,24時間にわたりプロトポルフィリンがほぼ直線的に生成されていった。日本ウズラの卵殻表面に存在する色素は,褐色卵鶏のものと同じプロトポルフィリンであることが知られているので,本研究では,最初に雌日本ウズラの卵殻腺部においてもプロトポルフィリンのin vitro合成能があるか否かを検討した。
  • 對馬宣道, 栗田明日香, 大森聖, 菊地萌, 鈴木波, 前田亮輔, 太田能之, 吉田達行, 中尾暢宏, 田中実
    畜産の研究 68(3) 343-348 2014年3月1日  
    日本ウズラの卵の斑紋は,極めて特徴的であり人々の目を惹くため,1960年代の研究者たちの興味は,もっぱら卵管の卵殻腺部からの色素分泌と,卵殻表面への色素沈着に向けられていた。また,これらの研究者が,対象とした日本ウズラの卵殻色素と言えば,独特の斑紋の形成に深く関与しているプロトポルフィリンであった。そのため,1970年以降も日本ウズラの卵殻色素に関する研究は,プロトポルフィリンに着目したものばかりであった。そのなかで,Pooleは日本ウズラ卵の卵殻色素としてプロトポルフィリンの他に,ビリベルジンが存在することを指摘している。彼はその論文のなかで,日本ウズラの卵を割って内側(卵殻膜側)を観察したとき,卵殻内側の色が薄茶色をしているものと,緑色をしているものの2つに大別できることを示している。さらに,彼は内側の色が緑色をしている日本ウズラ卵殻から抽出した溶液を用いて,その吸収スペクトルをとったところ,プロトポルフィリンのピーク(波長415nm)以外に,波長680nm付近に異なるピークが存在することを見出した。Pooleは,この波長680nmにピークを示す物質をビリベルジンであろうと推測している。最近,日本ウズラの卵殻腺部からの抽出液を用いて,質量分析を行った研究によると,卵殻腺部にはプロトポルフィリンの他に,ビリベルジンが存在することが明らかにされている。
  • 對馬宣道, 前田亮輔, 大森聖, 菊地萌, 栗田明日香, 鈴木波, 向後克哉, 坂本誠, 太田能之, 吉田達行, 中尾暢宏, 田中実
    畜産の研究 68(2) 247-252 2014年2月1日  
    Kennedy and Veversは,108種の家禽や野鳥の卵について卵殻の色素を定性的に調べ,それらの分類を試みている。その結果,108種のうち49種の鳥は,プロトポルフィリンのみを卵殻の色素としていた(全体の約45%)。次いで,33種の鳥は,卵殻にプロトポルフィリンとビリベルジンの2つの色素を持っており(約31%),17種の鳥はプロトポルフィリンとビリベルジン,およびその亜鉛化合物(亜鉛ビリベルジン)という3つの物質を卵殻の色素としていた(約16%)。ビリベルジンのみを卵殻色素として持っていた鳥は,2種のみであった(約2%)。さらに,卵殻色素として,ビリベルジンと亜鉛ビリベルジン,あるいはプロトポルフィリンと亜鉛ビリベルジンの組み合わせを持つ鳥は,それぞれ1種であった。上述の3つの物質以外を卵殻の色素として有する鳥は,5種あったが(約5%),ポルフィリン類に属するコプロポルフィリンであったり,ビリベルジンの類縁物質であるメソビリベルジンであった。鶏の場合,褐色卵の卵殻色素は,プロトポルフィリンに由来しており,アロウカナ種,あるいはその交雑種の青緑卵は,プロトポルフィリンとビリベルジンの両方を有していた。日本ウズラのように卵殻の斑紋は,保護色(カモフラージュ)としての役割を果たしていると考えられるが,単一の色で,しかも模様がない鶏卵の場合,卵殻色の働きが保護色であるとは考えにくい。したがって,鶏卵については,卵殻色の働きそのものを吟味する必要があるであろう。卵殻色の生理機能もさることながら,Kennedy and Veversの報告によれば,鳥類の卵殻色の原因物質は,プロトポルフィリンとビリベルジンのほぼ2つであるように思われる。彼らは,家禽や野鳥の卵について卵殻色の原因物質を特定しているが,卵殻色素を定量していない。そこで,本研究では卵殻色の生理機能を明らかにするための前段階として,鶏卵としてジュリア(白色レグホーン種),ボリス・ブラウン(ロード・アイランド・レッド種から造成),ウコッケイおよびアロウカナ交雑種のものを対象に,また鶏以外の鳥としては,日本ウズラとフランスウズラの卵を入手し,卵殻におけるプロトポルフィリンとビリベルジンを定量し,その量の多少を比較検討した。
  • 對馬宣道, 鈴木波, 大森聖, 菊地萌, 栗田明日香, 前田亮輔, 向後克哉, 坂本誠, 太田能之, 吉田達行, 中尾暢宏, 田中実
    畜産の研究 68(1) 171-176 2014年1月1日  
    太陽光線のなかに紫外線(Ultraviolet rays,Ultraviolet light; 以下,UVと略記)が存在しているというのは,周知の事実である。太陽光線由来のUVは,波長の違いによってUV-A(波長域315~380nm),UV-B(波長域280~315nm)およびUV-C(波長域200~280nm)の3種類がある。これらのUVの波長域を,UV-Aが320~400nm,UV-Bは290~320nmおよびUV-Cを190~290nmと定義する報告もある。地球上に到達する太陽光線を100%としたとき,そのなかで可視光線が51.8%と最も多く,次いで赤外線が42.1%を占めている。地球を覆っている大気を通過し地表に降り注いでいるUVのなかで,最多のものがA波(UV-Aと略記)であるが,その割合は太陽光線のうちのわずか5.6%にすぎない。また,太陽光線由来のUVのなかで,地表に達するB波(UV-B)の割合は,さらに少なく0.5%程度である。このUV-Bが,大気を通過しヒトの表皮に作用することで,日焼け(日光皮膚炎,Sunburn)と呼ばれる生体反応を起こすのである。日焼け反応の消失後,ヒトの表皮を褐色に変化させる現象のことを,遅延型黒化(Delayed tanning, Suntan)という。わが国の気象庁が紅斑紫外線と称して,その紫外線量の日積算値をホームページ上で示しているのは,波長290~400nmの紫外線のことであり,上述のUV-AおよびUV-Bがこれに相当する。また,ここでいう紅斑とは,UVを過剰に浴びることにより起こる光線過敏症のことで,具体的には日本人の皮膚が赤くなることを指している。ヒトに対するUV-AとUV-Bの有益な作用としては,皮膚でのビタミンDの合成があり,有害な働きにはDNAの損傷や皮膚がんの原因になることなどが挙げられる。さらに,太陽光線に含まれるC波(UV-C)は,地球のオゾン層に吸収されるため,通常は地表には到達しない。しかし,近年のフロン類(クロロフルオロカーボン)によるオゾン層の破壊は,UV-Cが地表に達する可能性を高めるため,生物相に悪影響がでることが懸念されている。一方で,UV-Cには強い殺菌作用があるため,光源としてUV-Cを発生する殺菌ランプが製造され,いろいろな場面において殺菌消毒に活用されている。
  • 對馬宣道, 菊地萌, 大森聖, 栗田明日香, 鈴木波, 前田亮輔, 向後克哉, 坂本誠, 太田能之, 吉田達行, 中尾暢宏, 田中実
    畜産の研究 67(12) 1177-1183 2013年12月1日  
    一般に,鶏卵の卵殻強度,卵殻厚および卵殻重量などの卵殻質は,鶏齢の進行に伴って顕著に劣化していくことが知られている。また,褐色卵(赤玉)鶏の場合には,鶏卵表面の卵殻色は,卵殻質と同様に加齢とともにその色調が薄くなっていくことも報告されている。鶏卵の卵殻を形成する炭酸カルシウムを分泌する部位と,有色卵において卵殻色素を沈着する場所は,ともに鶏卵管の卵殻腺部であることは周知の事実である。したがって,鶏齢が進行するに伴って,雌鶏の生殖器の一つである卵管に起こる老化現象が,卵殻質の劣化であり,卵殻の退色であると考えられる。本研究では,産卵ピークの直前にあるボリス・ブラウンの若鶏と,強制換羽処理を経て廃用直前の同老鶏を用いて,褐色卵の卵殻強度,卵殻厚および卵殻重量などの卵殻質を調べるとともに,同じ鶏卵の卵殻におけるプロトポルフィリン(Protoporphyrin)を定量し,若鶏と老鶏の卵殻質と卵殻色の関連について比較検討した。
  • 對馬宣道, 鈴木波, 大森聖, 菊地萌, 栗田明日香, 前田亮輔, 向後克哉, 坂本誠, 太田能之, 吉田達行, 中尾暢宏, 田中実
    関東畜産学会大会講演要旨集 68th 47 2013年11月15日  
  • 對馬宣道, 向後克哉, 土屋邦博, 太田能之, 吉田達行, 中尾暢宏, 田中実
    畜産の研究 67(11) 1087-1094 2013年11月1日  
    本研究は,2012年4月から2013年3月までの1年間,(有)サントクファーム松尾農場の発酵槽において,月に1回の割合で,撹拌槽内における鶏糞の水分含量,鶏糞の温度ならびにNH3ガス濃度を測定したものをまとめ,前年度のデータと比較検討したものである。
  • 對馬宣道, 蛯名良充, 西舘亮一, 向後克哉, 坂本誠, 太田能之, 吉田達行, 中尾暢宏, 田中実
    畜産の研究 67(5) 523-531 2013年5月1日  
    我々は,アロウカナ交雑種の産卵鶏における卵殻色素に関する研究を行っており,淡い青緑色の卵殻色素の原因物質は,ビリベルジンとそれよりは量的に少ないプロトポルフィリンであることをすでに報告している。また,褐色卵を産むボリス・ブラウン産卵鶏の場合,卵殻色素はプロトボルフィリンのみであり,その沈着量と視覚的な色調の濃淡との間には正の相関関係があることも明らかにしてきた。しかしながら,アロウカナ交雑種およびボリス・ブラウン産卵鶏の卵管において,これらの卵殻色素がどのようにしてつくられているのかについては,まだ十分に調べられているとは言えない。鶏卵管における卵殻色素の合成経路が不明確であるという理由を挙げるならば,以下のようないくつかの点を指摘することができる。すなわち,Polinは,in vitro実験で鶏の卵殻線部が,前駆物質であるデルタアミノレブリン酸からポルフィリンを生成する能力を有していることを証明している。また,鶏の卵殻腺部には,ポルフィリン合成経路のいくつかの酵素が存在すること,そしてそれらの酵素活性が卵の形成過程に伴って変動する可能性も示唆されている。鶏の肝臓や造血組織では,ポルフィリン合成経路で生成されたプロトポルフィリンが,フェロキラターゼの働きにより活発にヘムへと変換されていく。ところが,鶏の卵殻線部では,おそらくこのフエロキラターゼ活性が極端に低いためにヘムへは容易に変換されずに,一定量のプロトポルフィリンが卵殻腺部の粘膜上皮細胞に蓄積され,その後,何らかの刺激により卵殻表面に向かって一斉に分泌されるものと推測された。
  • 對馬宣道, 向後克哉, 太田能之, 吉田達行, 中尾暢宏, 田中実
    畜産の研究 67(2) 234-242 2013年2月1日  
  • 對馬宣道, 蛯名良充, 西舘亮一, 向後克哉, 坂本誠, 吉田達行, 中尾暢宏, 田中実
    畜産の研究 66(12) 1199-1205 2012年12月1日  
    鶏のアロウカナ(アローカナ)種は,チリ北部のアラウカ地方で作出されたため,品種名もそれに因んでいる。ところが,原産国のチリでは,アロウカナ種はAraucana(アロウカナ)とは呼ばれておらず,Gallina Mapuche(マプーチェ族のめんどり,スペイン語)と称される。しかも,Gallina Marpucheには8内種ほどが知られており,その羽装(羽根の色など)もさまざまである(口絵1(A)および口絵1(C)を参照)。鶏を含むヨーロッパの家禽類は,15世紀にスペイン人によってアメリカ大陸に持ち込まれ,その後,特に南米の在来鶏種と交雑していったものと推測されている。現存する鶏のミトコンドリアDNAを調べた研究では,アロウカナ種のようなチリを原産とする鶏の遺伝子は,ヨーロッパの鶏種のそれとよく一致することが報告されている。我国で見られるアロウカナ鶏の羽根の色は,欧州家禽図鑑に紹介されているものが多いようである。この図鑑では,代表的なアロウカナ種の羽根の色をラベンダーと記しているが,ラベンダーとは青みがかった薄紫色のことを指す。しかし,実際には,薄紫色などではなく,むしろ白っぽい,灰白色の羽根の色と表現した方が,適切であるかもしれない(口絵1(C)を参照)。その他,アロウカナ種の特徴として,鶏卵の蛋白質含量が高く,コレステロール値が低いという報告がある。一方で,アロウカナ種の鶏卵卵黄のコレステロール値が低いという報告には,異論もあるようである。また,アロウカナ種の卵重は,卵重に対する卵黄重の比率が高く,卵殻も厚いとされている。
  • 對馬宣道, 蛯名良充, 西舘亮一, 向後克哉, 坂本誠, 上野正博, 吉田達行, 中尾暢宏, 田中実
    畜産の研究 66(11) 1113-1117,1069(1)-1117,図巻頭1枚 2012年11月1日  
  • 對馬宣道, 向後克哉, 土屋邦博, 吉田達行, 中尾暢宏, 田中実
    畜産の研究 66(10) 987-997 2012年10月1日  
  • 對馬宣道, 向後克哉, 古谷辰雄, 吉田達行, 中尾暢宏, 田中実
    畜産の研究 65(9) 904-912 2011年9月1日  
    本研究の結果から、採卵鶏用のトンネル換気型無窓鶏舎の排気口に設置されたユーローム大型ファンにおいて、モーター取り付け部付近で見られた外気の逆流現象は、大型ファンの稼動台数とは無関係に夏季でも冬季の場合でも認められた。この外気が鶏舎内へ逆流するのを防ぐために、大型ファンのメーカーがモーター周囲の隙聞をふさぐ工夫を行っている場合も見受けられる。このような措置を講ずれば、特に夏季におけるトンネル換気の場合に、風速は上がり、より高い送風効果が期待できるものと思われた。一方で、鶏舎内の密閉性はよがり、陰圧状態がより高まるために、大型ファンのモーターやファンベルトへの負担が増すことも考えられた。また、本研究の結果から、モーター周囲の隙間から流入する外気は直ちにUターンする格好で排出されてしまい、鶏舎内の環境(温湿度)にほとんど影響を及ぼさないことが明らかになった。すなわち、舎内に流入してくる外気が無害であるとすれば、こうした局所的な逆流現象の存在自体に大きな問題はないように思われた。今回、トンネル換気型無窓鶏舎の排気用大型ファン付近に見られた外気の逆流現象が、陰圧換気方式の無窓鶏舎全般において調圧的な役割を果たしているとすれば、大型ファンのモーターやファンベルトへの負担軽減という点からは、むしろ有効に働いていているのかもしれない。今後は、畜産工学的な視点から鶏舎の入気量と排気量の収支を詳細に検討することによって、トンネル換気型無窓鶏舎の排気口のモーター取り付け部付近に見られた外気の逆流現象の果たす役割を正しく評価することができるかもしれない。
  • 對馬宣道, 向後克哉, 吉田達行, 中尾暢宏, 田中実
    関東畜産学会大会講演要旨集 65th 22 2010年11月4日  
  • 對馬宣道, 古谷辰雄, 向後克哉, 越康雄, 田中広海, 吉田達行, 中尾暢宏, 田中実
    畜産の研究 64(5) 519-525 2010年5月1日  
    モミガラを堆肥化する場合、補助資材として鶏糞を用いるのが有効であり、その量比はモミガラ1トンに対して鶏糞250kgを混ぜるのがよいとする報告がある。ところが、実際の採卵養鶏場ではその飼養羽数にもよるが大量の鶏糞が排出されるため、モミガラそのものを堆肥化するというよりは、鶏糞を土壌還元する前に、その処理過程において水分調整のためにモミガラを使うという考えの方が一般的であるように思われる。本研究では4ヵ所の堆肥舎からモミガラ鶏糞を採取し、それら試料の水分含量を測定することにより、水分調整資材としてのモミガラの有効性について検討した。
  • 對馬宣道, 向後克哉, 越康雄, 田中広海, 吉田達行, 中尾暢宏, 田中実
    畜産の研究 63(12) 1175-1186 2009年12月  
    夏季のトンネル換気型無窓鶏舎と開放鶏舎における鶏糞の水分含量の比較。夏季は鶏の飲水量が増して、鶏糞の水分含量が上がってしまう結果、いわゆる軟便と言われる状態になることは経験上よく知られている。特に、開放鶏舎で飼養されている産卵鶏は外気温の影響を受けやすく、比較的頻繁に除糞作業をしないと、夏場はケージの下に溜まった鶏糞がヘドロ状になり、通路に流れ出ているような不衛生な状況をよく目にする。こうした夏季に頻発する鶏の軟便は、鶏舎内からの除糞後の鶏糞処理を困難にするばかりでなく、悪臭やハエなどの発生を引き起こす大きな原因となっている。したがって、軟便の発生を抑えるために、鶏への制限給水や給水方法の検討、さらには鶏糞からの直接的な水分除去の方策が試みられているが、根本的な解決法は未だに得られていない。本研究では約8,000羽の産卵鶏を飼養している開放鶏舎、および約25,000羽を収容しているトンネル換気型無窓鶏舎において鶏糞を採取し、その水分含量を測定して、両鶏舎間での比較を行った。また、夏季における直立ケージシステムの場合、鶏糞の水分含量は外気の温湿度の影響を受けやすいという報告があったため、鶏舎内外の温湿度および風速も併せて測った。さらに、夏場の鶏糞の蓄積によって、実際に鶏卵生産をしている開放鶏舎や無窓鶏舎では、どの程度のアンモニアガスが発生するのかに関しても報告が少なかったため、両鶏舎の床面においてアンモニア濃度等を測定した。

書籍等出版物

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講演・口頭発表等

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担当経験のある科目(授業)

 3

共同研究・競争的資金等の研究課題

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