研究者業績

松藤 薫子

Shigeko MATSUFUJI

基本情報

所属
日本獣医生命科学大学 応用生命科学部 食品科学科 英語学教室 教授

J-GLOBAL ID
200901094254918442
researchmap会員ID
5000091154

研究キーワード

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論文

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  • 松藤 薫子
    日本獣医生命科学大学 教職教育研究 (1) 31-55 2023年12月  筆頭著者
  • 松藤 薫子
    日本獣医生命科学大学 教職教育研究 (1) 16-30 2023年12月  筆頭著者
  • 松藤 薫子
    日本獣医生命科学大学 教職教育研究 (1) 2-15 2023年12月  筆頭著者
  • 松藤 薫子
    日本獣医生命科学大学研究報告 (68) 21-30 2019年12月  査読有り筆頭著者
  • 松藤 薫子
    日本獣医生命科学大学研究報告 (67) 18-29 2018年12月  査読有り筆頭著者
  • 松藤 薫子
    日本獣医生命科学大学研究報告 (66) 14-20 2017年12月  査読有り筆頭著者
  • 松藤 薫子
    日本獣医生命科学大学研究報告 (65) 25-33 2016年12月  査読有り筆頭著者
    "本研究では、英語児の自然発話資料に基づき、叙述的所有表現の獲得過程を考察することを目標とした。haveを含む文に焦点をあて、大人の言語知識においてhaveの主語と目的語がどのような意味関係を表すかを整理し、大人の言語知識を子どもがどのように獲得するのかを考察した。その結果、 (A)のような大人の言語知識に対して、(B)のような子どもの獲得過程で見られる特徴を明らかにした。(A) haveを含む文に関する大人の言語知識他動詞haveは2項(A・B)を持ち、それを含む文は動作文と状態文に大別される。動作文は「AがBの行為をする、AがBを受ける、AがBの飲食をする」などの意味を表す。状態文は「AはBをAのものとして持っている」という所有関係を表す。この所有関係は複雑で広範囲の関係を表しうるため、Taylor(1996)やHeine(1997)が用いた家族的類似性という概念に基づき、(a)の特徴すべてを満たすものが「典型的所有関係」、それから多少逸脱するものとして「(人と)家族・友人関係」、「(人と物の)携帯関係」、「全体と一部の関係」「(植物・人工物と物の)/(人と事の)近接関係」があるとする。(a) i. 所有者は人間である。ii. 所有物は無生物で、通常、価値のある具体的で物質的な人間以外の物である。iii. 所有者に所有物を利用するための独占権がある。iv. 所有物は所有者と近接した位置関係にある。v. 所有関係が長期にわたる。(B) 子どもの言語獲得過程にみられる特徴動作動詞haveを含む文は2歳から使われ始める。状態動詞haveを含む文は2歳から使われ始める。人間が所有者、物が所有物であるかどうかは明らかではないが、(a)の特徴のうち(i)(iv)の人と物の(短期の)「近接関係」が高頻度で表された(これは大人ではみられない)。この頻度は、年齢が上がるに従って下がるが、5,6歳になってもその使用が無くなることはない。使用頻度は少ないが「携帯関係」「全体と一部の関係」「家族友人関係」は2歳、3歳から表される。「典型的所有関係」は3歳以降に少しずつ表されるようになる。「典型的所有関係」を表すには、(a)の5つの条件をすべて同時に満たさなければならない。haveを含む文と特に所有物の価値、所有者の独占権、所有関係の長さを結びつけることに困難を伴うように思われる。英語児の叙述的所有表現の獲得に関する仮説として(C)を提案する。(C)英語児の獲得過程には、have所有文に関しては近接関係から典型的所有関係への意味の拡張がある。 "
  • 松藤 薫子
    日本獣医生命科学大学研究報告 (64) 34-43 2015年12月  査読有り筆頭著者
    本研究では,日本語児の自然発話資料に基づき,叙述的所有表現の獲得過程を考察することを目標とした。所有とは,所有者が譲渡可能な物を永続的に支配することをいう。松藤(2012, 2014)の知見から得られた(A)のような大人の言語知識に対して,(B)のような子どもの獲得過程で見られる特徴を明らかにした。(A) 叙述的所有表現に関する大人の言語知識a. 語順に関して,「ある」または「持っている」を含む所有文では所有者,所有物の語順が基本である。それに対して「ある」を含む存在文では,場所,存在物の順,存在物,場所の順の両方の語順がみられる。b. 「ある」所有文では,所有者には,人間が多く使われる。所有者の名詞句には「には/ に/ は」のいずれかが付加される。所有物の名詞句には定名詞句や連体修飾節が使われないという定性の制限がみられる。一方,「ある」存在文では,場所を表す位置には,場所表現が使われる。場所を表す名詞句には必ず「に」が付与される。存在物の名詞句には定性の制限はみられない。c. 所有という意味を表す構文には少なくとも「X{には/ に/ は}Y がある」「X{は/ が}Y を持っている」がある。後者は携帯の意味でも使われる。携帯とは,身につけたり手に持ったりして持ち運ぶことをいう。所有文としての使用範囲は前者の方が広い。(B) 子どもの言語獲得過程にみられる特徴a. 所有文も存在文も大人と同じ語順で使われた。b. 「ある」所有文では,所有者には,人間で使われることが多いが,早期から動植物・人工物でも使われていた。所有者の名詞句に付加される「には/ に/ は」は,使われない場合が多かった。使用頻度が少ないが「は」「に」「も」「が」が使われた。所有物の名詞句には定名詞句や連体修飾節がみられず,定性の制限に従っていた。一方,「ある」存在文では,場所を表す位置には,場所表現が9 割以上であった。存在物の名詞句には「に」が8 割以上使われていた。存在物の名詞句に定名詞句や連体修飾節がみられ,定性の制限はみられなかった。c. 所有という意味を表す構文「X{には/ に/ は}Y がある」「X{は/ が}Y を持っている」において,これらの構文が2 歳台から使われ始めた。この2つの構文が表す意味の差異は大人の場合は,「ある」「持っている」を含む所有文と「持っている」の携帯文があるが,子どもの場合は,全体と一部の関係をとらえる「ある」状態文と「持っている」の携帯文であった。大人の言語知識には「ある」「持っている」の所有文があるため,日本語児の叙述的所有表現の獲得に関する仮説として(C)を提案する。(C) 日本語児の獲得過程には,「ある」所有文に関しては全体と一部の関係から所有者と所有物の所有関係への意味の拡張,「持っている」文に関しては,携帯から所有への意味の漂白化がある。
  • 松藤 薫子
    日本獣医生命科学大学研究報告 (63)(63) 58-66 2014年12月  査読有り筆頭著者
    本研究では,松藤(2012)で明らかにした英語と日本語の叙述的所有表現にみられる共通点と相違点を踏まえ,生成文法理論に基づき,叙述的所有表現のどの部分が普遍文法で規定される特徴であるのか,どの部分が言語経験を通して獲得される個別言語に特有な特徴であるのかを考察した。その結果,以下の4点を明らかにした。 第1 に,所有者を表す名詞句が先,所有物を表す名詞句が後という順序がみられる。普遍文法に基本的語順を決定するパラメータがあると提案されている。子どもは早期に自分の母語の言語経験によりパラメータ値を固定し,所有者・所有物を含む文にも当てはめる。 第2 に,英語,日本語などそれぞれの言語が持つ叙述的所有表現の形式に関して言語間変異がみられる。その変異を説明するために,少なくとも2 つのアプローチがある。1 つは,普遍文法にその変異を捉える2種類のパラメータがある。その1 つが,出来事2 つを2 つの節で表す文に関わるものであるため,子どもは比較的遅い時期に言語経験に基づきパラメータ値を固定する。もう1 つのアプローチは,普遍文法に,ある獲得段階から次の獲得段階の文法への移行をとらえる一般法則があり,その最終結果として生じる文法が言語間変異と考えるものである。 第3 に,所有を表す動詞の項構造は,子どもが言語資料に接しながら,個々の動詞の語彙情報を獲得し,生得的な連結規則を用いて,項と文の統語構造を結びつける。所有文の意味は,生得的な言語獲得原理・意味の合成の原則と文化・経験を通して獲得する。 第4 に,叙述的所有表現に表れる名詞は格や後置詞を取る。普遍文法に格認可システムがあると仮定されている。格を具現しない英語を獲得する子どもとは異なり,日本語児は,格標識を表す語や後置詞に属する語を学習しなければならない。
  • 松藤 薫子
    日本獣医生命科学大学研究報告 (62) 86-96 2013年12月  査読有り筆頭著者
    本研究では,日本獣医生命科学大学の応用生命科学部の学生にとって効果的な自習支援の方法を見いだすために,平成24年度の食品科学科・動物科学科1 年生対象の通年の英語の授業3 クラスにおいて,授業の一環として自習支援を行った。学習者の自主性をある程度重んじ,自習と授業の連携を強化した学習プログラムを実践し,その効果を考察した。その結果,全体的には,学習者に自習に対して適度の負担があり,自習を行ってある程度の満足感が得られた。学習量が増加したことにより,英語力の維持が観察された。平均点以下の学生では,英語力の向上がみられた。平均点以上の学生では,適度に負担を感じ,高い満足の度合いを示し,高い実践率を見せたが,学力維持に留まった。高い学習効果をもたらす授業や自習の工夫が今後の課題である。
  • 松藤 薫子
    日本獣医生命科学大学研究報告 (61) 60-70 2012年12月  査読有り筆頭著者
    本論文では,人間が譲渡可能な物体を自分のものとして永続的に持つという意味を,文という形で表す所有叙述表現を研究対象とする。類型論研究 Stassen(2009)を概観し,この枠組みに基づき英語と日本語の所有叙述表現を分析・考察した。その結果,以下の点を明らかにした。英語と日本語の相違点は(1) 類型論上,永続的譲渡可能所有の意味を,英語は HAVE 構文(have タイプを用いた他動詞構文)で,日本語は LOC 構文(場所を表す自動詞構文),TOP 構文(話題を表す自動詞構文)で表す。(2)その構文で使われる動詞に関して,主に,英語では have,日本語では,「いる / ある」が使われる。LOC/TOP 構文では使われないが他動詞「持っている」も使われる。(3)所有文と存在文の交替に関して,a)所有文に場所表現を加えると存在を表す,b)存在文に所有表現を加えると所有を表すという方法がある。日本語は a)b)両方可能,英語は a)は可能で,b)は使えない。共通点としては,(i)文中に生起する所有者表現と所有物表現の順序は,前者が先,後者が後である。(ii)所有物の語彙的意味が文全体の意味を決める点である。
  • 松藤 薫子
    日本獣医生命科学大学研究報告 (60) 99-104 2011年12月  査読有り筆頭著者
    本研究では, 本学の食口科学科の学生にとって効果的な自習支援の方法を見いだすために, 平成22年度の1年生対象の通年の英語の授業2クラスにおいて, 授業の一環として自習を行った。 前年度に教育効果の得られた管理的方法を採用し,学習量が日加するように工夫したプログラムを実践し,その効果を考察した。その結果,学習量日加により,英語力の維持もしくは向上の傾向がみられた。平均点以下の学生では 学力向上の傾向がみられた。 平均点以上の学生では実践率は高いが学力維持にとどまった。 一週間に2時間程度の学習時間を確保させ,大変さが軽減でき満足感が高まるようなきめこまかな指与・支援が課題として 浮上した。
  • 松藤 薫子
    日本獣医生命科学大学研究報告 (59) 105-112 2010年12月  査読有り筆頭著者
    本研究では,本学の食品科学科の学生にとって効果的な自習支援の方法を見いだすために,平成21年度後期の1年生対象の英語の授業2クラスにおいて,授業の一環として自習を行い,それぞれのクラスで異なる方法(管理的方法・自主的方法)を用い,その効果を比較し,考察した。それぞれの方法で用いた教材と学習形態は以下のa) とb) の2通りである。a) 管理的方法:図書館にあるレベル別多読用の本から主に本を選んで授業の一部と授業外に学習する。b) 自主的方法:提示された推薦教材を参考にして教材を選んで授業外に学習する。その結果,自主的方法より管理的方法が高い教育効果が得られることが分かった。自律的な学習ができるようになることを大学英語教育の目標の1つに設定すると,まずは授業と自習を連携させてやや管理された自習から始め,自主的な自習へと繋がるように指導・支援することの必要性が明らかになった。
  • 松藤薫子
    日本獣医生命科学大学研究報告 (58) 132-141 2009年  査読有り筆頭著者
  • Shigeko Matsufuji
    An Enterprise in the Cognitive Science of Language 471-480 2008年  査読有り筆頭著者
  • 松藤 薫子, 絹谷弘子, 牛江ゆき子
    LET(外国語教育メディア学会) 第47回全国研究大会発表論文集 166-169 2007年8月  査読有り筆頭著者
  • 松藤 薫子, 絹谷弘子, エドワード・シェイファー, 牛江ゆき子
    お茶の水女子大学『人文科学研 究』 (3) 113-127 2007年3月  査読有り筆頭著者
  • 松藤 薫子, 絹谷弘子, 牛江ゆき子
    第 46回LET(外国語教育メディア学会)全国研究大会発表論文集 71-80 2006年8月  査読有り筆頭著者
  • 松藤 薫子, 絹谷弘子, エドワード・シェイファー, 牛江ゆき子
    お茶の水女子大学『人文科学研究』 (2) 217-228 2006年3月  査読有り筆頭著者
  • 松藤 薫子
    英語圏研究 (1) 62-80 2006年  査読有り筆頭著者
  • Shigeko Matsufuji
    Empirical and Theoretical Investigations Into Language 386-402 2003年  査読有り筆頭著者
  • Shigeko Matsufuji
    Proceedings of TCP (Tokyo Conference on Psycholinguistics) 145-162 2001年  査読有り筆頭著者
  • 松藤 薫子
    お茶 の水女子大学 博士論文 2000年  
  • 松藤 薫子
    お茶の水女 子大学大学院英文学会編,『えちゅーど』 (29) 215-243 1999年11月  筆頭著者
  • 松藤 薫子
    お茶の水女子大学大学院英文学会編,『えちゅーど』 (26) 115-131 1996年11月  筆頭著者
  • 松藤 薫子
    お茶の水女子大学大学院英文学会編,『えちゅーど』 (25) 203-222 1995年11月  筆頭著者
  • 松藤 薫子
    お茶の水女子大学大学院 英文学会編,『えちゅーど』 (24) 129-148 1994年11月  筆頭著者
  • 松藤 薫子
    お茶の水女子大学 修士論文 1994年  
  • 松藤 薫子
    お茶の水女子大学大学院英文学会編, 『えちゅーど』 (23) 137-156 1993年11月  筆頭著者
  • 松藤 薫子
    お茶の 水女子大学大学院英文学会編,『えちゅーど』 (22) 117-130 1992年11月  筆頭著者

講演・口頭発表等

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共同研究・競争的資金等の研究課題

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