中島 宣雄, 河合 正, 榎原 晃, 太田 勲, 佐藤 圭, 鈴木 恭宜, 岡崎 浩司, 楢橋 祥一
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 2014年3月4日 一般社団法人電子情報通信学会
終端開放結合線路を外部整合回路とした電力分配比Rが1〜5程度の広帯域ブランチラインハイブリッドを既に報告しているが,この回路構成では一対のリング線路の特性インピーダンスが高くなりすぎるという制約からR=9(結合度:-10dB)程度の回路が限界と考えられる.本論文では,前述の高インピーダンス線路部を終端短絡結合線路に置換した構成で,更に電力分配比のアンバランスが大きな回路の実現を検討している.外部整合回路として,終端開放結合線路を利用した回路で,中心周波数4GHzとして設計を行った結果,比帯域幅47.5%の広帯域特性が実現可能となることを示している.さらに,設計した回路の電磁界シミュレーションと試作実験を行うことで,提案回路構成の有効性を実験的にも明らかにしている.