大門 洋輔, 河合 正, 榎原 晃, 太田 勲, 佐藤 圭, 鈴木 恭宜, 岡崎 浩司, 楢橋 祥一
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 2014年5月22日 一般社団法人電子情報通信学会
同相/逆相分配のラットレース回路において,2出力のアンバランスを大きくした場合,一対のリング線路部の特性インピーダンスを高くする必要があり,疎結合化には一定の限界がある.これに対して一対のリング線路部を並列リングとした回路において,270度の右手系線路を90度の右手系線路で,90度の右手系線路を-90度のCRLH線路で置換することにより,小型広帯域な回路特性が実現されることを報告している.本論文では,使用するCRLH線路数を上述の回路に比べて半減した構成で-20dB回路を設計した結果,回路サイズはやや大きくなるものの同程度の動作帯域が実現されることを解析的,実験的に確認している.さらに,試作回路の耐電力性を実験的に確認し,入力電力30dBm程度までは回路特性が維持されることを示している.