研究者業績

佐川 志朗

サガワ シロウ  (Shiro Sagawa)

基本情報

所属
兵庫県立大学 地域資源マネジメント研究科 教授
学位
博士(農学)(北海道大学)

J-GLOBAL ID
200901024433055246
researchmap会員ID
6000015514

外部リンク

論文

 81
  • 田和康太, 佐川志朗
    野生復帰 12 33-37 2024年3月  査読有り最終著者
  • 佐川志朗, 田和康太
    野生復帰 12 19-23 2024年3月  査読有り筆頭著者
  • Reiya Watanabe, Shin‐ya Ohba, Shiro Sagawa
    Ecology 105(4) 2024年2月15日  査読有り最終著者
  • 澤村博行, 佐川志朗
    野生復帰 11(1) 21-24 2023年3月  査読有り責任著者
  • 田和 康太, 細浦 大志, 露木 颯, 長谷川 雅美, 佐久間 元成, 遠藤 立, 安東 正行, 松本 充弘, 黒沼 尚史, 中村 圭吾, 佐川 志朗
    応用生態工学 advpub 2022年7月20日  査読有り
    コウノトリの採餌環境として着目されている田中調節池において,魚類を対象とした生息状況調査を 2018 年および 2019 年に実施した.また,台風 19 号通過に伴う洪水前後での魚類の分布状況を比較することで,平水時の田中調節池における魚類の生息地としての問題点および今後の配慮方針について検討した.平水時の農閑期(2018 年 12 月)では,支線排水路における魚類の分類群数および個体数は少なく,魚類の全く採集されない調査区も存在した.また,同時期に幹線排水路で確認された魚類が末端排水路ではほとんど記録されなかった.洪水後の農閑期(2019 年 11 月~12 月)には,支線排水路において魚類の分類群数,個体数ともに洪水前に比べて顕著に増加し,洪水前にはみられなかったタモロコやメダカ属等が採集された.また,洪水前には乾燥していた支線排水路も洪水後には湛水され,ドジョウ等の魚類が採集された.洪水後の各支線排水路におけるドジョウの個体数や魚類全体の個体数および分類群数には泥深が正の効果を示し,底泥の柔らかい水路環境が魚類の越冬環境として好適と考えられた.2019 年の農繁期における水田調査では,カラドジョウの繁殖のみが田面で確認された.以上より,洪水によって利根川本川から幹線排水路,支線排水路まで水域が連続し,魚類の分布域が拡大することが示唆された.その一方で,平水時の支線排水路までの連続性は低く,農繁期に多種の魚類が田面まで遡上できないこと,農閑期には支線排水路で魚類が十分に越冬できないことが明らかになった.平水時の田中調節池における魚類の繁殖場所・越冬場所としての機能を高めるためには,特に幹線排水路と支線排水路,そして支線排水路と田面との落差を解消させること,さらに底泥の柔らかい水路区間を積極的に保全し,河道内のワンド等とも連続させることで魚類の越冬場所を確保することが重要と考えられた.その一方で,こうした取り組みによって外来種の分布域を拡大させる可能性があることにも留意し,健全な水域の連続性の確保を目指す必要があるだろう.
  • 田和 康太, 佐川 志朗
    農業および園芸 / 養賢堂 [編] 97(4) 319-326 2022年4月  
  • 田和 康太, 佐川 志朗
    応用生態工学 24(2) 289-311 2022年3月23日  査読有り
    本研究では,豊岡市内の休耕田を周年湛水した水田ビオトープにおいて健全な湿地環境の指標分類群となるトンボ目幼虫,水生コウチュウ目,水生カメムシ目およびカエル類を対象とした生息状況調査を実施した.まず,経年的なモニタリング調査により,各水生動物の生活史において水田ビオトープが季節的にどのように寄与しているか明らかにすることを目指した.また,これらの水生動物の季節消長を周辺の水田およびマルチトープ(承水路)と比較することにより,水田ビオトープにおける水生動物群集の特徴を整理した.水田ビオトープには,ため池に生息するトンボ目や年多化性のトンボ目,コミズムシ属,早春期に繁殖するニホンアカガエル等の繁殖場所となることが示唆された.また,水生コウチュウ目成虫の個体数が 8 月以降に急増し,さらに深場では,ミズカマキリやハイイロゲンゴロウの個体数が秋期に急増した.このことから,水田ビオトープは多種の水生昆虫にとって,周辺水田の落水時避難場所や非繁殖期の生息場所,越冬場所となることが示唆された.その一方で多種の水生コウチュウ目やアカネ属,ニホンアマガエル,ヌマガエルは水田ビオトープよりも一時的水域である調査区の水田やマルチトープを主な繁殖場所とすると推察された.このことから,各水生動物の種ごとあるいは目的や季節ごとに選好する水域が変化することを踏まえ,周年湛水域である水田ビオトープだけでなく一時的水域である水田やマルチトープといった様々なタイプの水域が組み合わせて水生動物群集の多様性を保全すべきと考えられた.また,水田ビオトープの深場がウシガエルの繁殖場所となっている負の効果もみとめられ,外来種の繁殖抑制等,水田ビオトープの適切な管理を行いながら水生動物群集の保全効果を高めていく必要があると推察された.
  • 植木祐次, 佐川志朗
    野生復帰 10(1) 1-9 2022年3月  査読有り
  • 田和 康太, 佐川 志朗
    農業および園芸 / 養賢堂 [編] 97(2) 97-104 2022年2月  招待有り
  • Tomohiro Deguchi, Yoshito Ohsako, Shiro Sagawa, Yasuo Ezaki
    Bird Conservation International 32(3) 476-485 2022年  査読有り
  • 田和 康太, 佐川 志朗, 河口 洋一
    応用生態工学 24(1) 75-78 2021年7月28日  
  • 伊藤 岳, 佐川 志朗
    爬虫両棲類学会報 2020(1) 49-53 2020年5月  
  • 伊藤岳, 佐川志朗
    野生復帰 8(1) 11-16 2020年3月  査読有り最終著者
  • 内藤 和明, 福島 庸介, 田和 康太, 丸山 勇気, 佐川 志朗
    日本生態学会誌 70(3) 217 2020年  査読有り
    兵庫県豊岡市を中心とする地域で行われている「コウノトリ育む農法」の実施圃場と慣行栽培圃場のそれぞれで植生および動物分類群の調査を行い、景観要素を含めて解析して、コウノトリ育む農法が植生および動物分類群に及ぼす影響を明らかにした。コウノトリ育む農法は水生動物の個体群密度よりも田面および畦畔の維管束植物の出現種数と被度に対してより直接的な正の影響を及ぼしていた。水生動物の個体群密度に対するコウノトリ育む農法の影響は、アシナガグモ属、ミズムシ科、コオイムシ科、タイコウチ科、ゲンゴロウ科(成虫および幼虫)、ガムシ科(成虫および幼虫)の個体群密度、カメムシ目およびコウチュウ目(成虫)の出現種数に対しては総じて正の影響で、この農法の生物多様性保全効果が確認された。一方で、分類群によって異なる景観要素の影響も検出された。トノサマガエル(成体)の個体群密度には農法による影響が確認されなかった。
  • 松本 令以, 船越 稔, 大迫 義人, 佐川 志朗, 江崎 保男
    日本野生動物医学会誌 24(4) 169-173 2019年  査読有り
    <p> 島根県内の電柱上の巣で孵化した後に救護されたコウノトリが,兵庫県立コウノトリの郷公園で人工育雛され放鳥されたが,27日後に鳥取県内で死亡して発見された。病理解剖により筋胃内から発泡ゴム3本(長さ合計840mm)が回収され,発泡ゴムの誤食により食物を消化吸収できずに衰弱して死亡したと考えられた。本報告は,日本のコウノトリ再導入個体群において,人工物の誤食が直接的な原因で死亡した初めての報告である。</p>
  • 田和 康太, 佐川 志朗, 宮西 萌, 細谷 和海
    日本鳥学会誌 68(2) 193-208 2019年  査読有り
    <p>兵庫県豊岡市円山川水系の鎌谷川において,河川域から水田域までの連続性確保および上流の水田ビオトープにおける魚道設置と深場造成が水田魚類群集に与える効果を検証した.その結果,ドジョウMisgurnus anguillicaudatusやフナ属Carassius spp.が下流域から水田ビオトープへ遡上した.また,改修前には採集されなかったフナ属とタモロコGnathopogon elongatus elongatusが水田ビオトープ内で繁殖している可能性が高かった.さらにフナ属やタモロコ,ドジョウ,キタノメダカOryzias sakaizumiiは改修後の水田ビオトープを秋冬期の生息場所として利用していた.改修後の水田ビオトープにはコウノトリCiconia boycianaが周年飛来しており,水田ビオトープ内人工巣塔での初営巣,それら営巣つがいおよび幼鳥の水田ビオトープにおける採餌利用も観察された.以上より,健全な水域の連続性確保による水田魚類群集の保全がそれらを餌とするコウノトリの生息や繁殖に大きく寄与することが示唆された.</p>
  • 水谷 瑞希, 佐川 志朗
    日本鳥学会誌 68(2) 209-215 2019年  査読有り
    <p>コウノトリCiconia boycianaが冬期に滞在した福井県若狭町鳥羽谷の水田において,水生動物の個体数と現存量を調査した.これらの水田では,コウノトリが餌として利用するアメリカザリガニ,ドジョウおよびトンボ目(幼虫)が現存量において大きな割合を占めていた.水生動物の個体数や現存量は田面の状態によって異なり,耕起後の凹凸が大きい水田で多かった.低湿な水田において,耕起でできた凹みに水が溜まることで形成された一時的水域が,水生動物の好適な生息環境になっていたと考えられた.</p>
  • 松本令以, 船越 稔, 吉沢拓祥, 内藤和明, 大迫義人, 佐川志朗, 江崎保男
    Reintroduction 6 39-52 2018年3月  査読有り
  • 田和 康太, 佐川 志朗
    野生復帰 = Reintroduction 5(1) 29-38 2017年3月  査読有り
  • 日和 佳政, 藤長 裕平, 水谷 瑞希, 田和 康太, 佐川 志朗
    野生復帰 = Reintroduction 5(1) 39-46 2017年3月  査読有り
  • 永山 滋也, 原田 守啓, 佐川 志朗, 萱場 祐一
    応用生態工学 19(2) 131-142 2017年  査読有り
    高水敷掘削を活用して,河道内氾濫原環境を効率的に管理するための知見を得るため,揖斐川の自然堤防帯(セグメント 2)において,高水敷掘削によって創出されたイシガイ類生息環境と掘削高さおよび経過年数との関係を検討した. 高さおよび施工年が異なる掘削工区においてイシガイ類の生息調査を行うとともに,土砂堆積厚と掘削後に形成された水域の数と面積を時系列で整理した.そして,工区を解析単位として,累積土砂堆積厚,イシガイ類の生息量と生息水域の割合,ならびに水域数と水域面積が,掘削高さおよび経過年数とどのような関係にあるか検討した. 本調査地では,掘削高さが低いほど(ただし,渇水位より高い),イシガイ類の生息量と生息水域割合は高く,累積土砂堆積厚と堆積速度は小さかった.しかし,継続的な土砂堆積を背景として,イシガイ類の生息場となる水域自体の量は,掘削後 6~9 年目に,また水域内におけるイシガイ類の生息量は掘削後 5 年目に最大となったが,その後,減少に転じる傾向が示された.これらの結果は,生息水域の量も加味した場合,5~9 年ほど経過した低い掘削工区において,イシガイ類の生息量が高くなることを示唆する.以上の結果から,揖斐川では,掘削高さが低く,掘削後 5 ~9 年が経過した掘削工区が対象区間内に常に一定量存在するよう,治水目的の整備と調整を図りながら,計画的に高水敷掘削を実施することが,氾濫原環境の維持管理上望ましいと考えられた.また,これらの結果は,掘削後に土砂の再堆積が進む他の河川においても,管理方策に示唆を与える.
  • 田和 康太, 佐川 志朗, 丸山 勇気, 日和 佳政, 水谷 瑞希
    野生復帰 = Reintroduction 4(1) 87-93 2016年3月  査読有り
  • 日和 佳政, 藤長 裕平, 水谷 瑞希, 田和 康太, 佐川 志朗
    野生復帰 = Reintroduction 4(1) 29-36 2016年3月  査読有り
  • 佐川 志朗, 田和 康太, 萱場 祐一
    野生復帰 = Reintroduction 4(1) 37-53 2016年3月  査読有り
  • 田和 康太, 佐川 志朗, 内藤 和明
    野生復帰 = Reintroduction 4(1) 75-86 2016年3月  査読有り
  • 宮西 萌, 德田 理奈子, 佐川 志朗, 江崎 保男, 細谷 和海
    水環境学会誌 39(3) 85-90 2016年  査読有り
    円山川水系鎌谷川において2014年6月と8月に魚類の採集調査を行なった。4調査地点で6科22種 (亜種を含む) の魚類が採集された。コウノトリの良好な採餌場所の条件として, 生物量と生物多様度が高いことが挙げられる。コウノトリの有用な餌生物は個体数が多く, 止水域を好むことからフナ類と推定した。鎌谷川内の魚種構成は抽水植物が繁茂している環境である中流と上流で大きく異なり, 中流は上流よりも生物多様度が高かった。鎌谷川の魚類個体数の増加をはかるには魚類が自由に移動できる河川の連続性を確保する必要がある。
  • 田和 康太, 佐川 志朗, 三橋 陽子
    応用生態工学 19(1) 13-20 2016年  査読有り
    <p>兵庫県但馬地域では,2005 年からコウノトリの再導入が進められている.しかし,再導入された野外個体群の食性に関する詳細な情報は得られていない.また,但馬地域周辺に生息する野外個体群の大半が人工給餌に依存しているのが現状である.本研究では,コウノトリの飼育個体群と野外個体群において,炭素・窒素安定同位体比を分析し,各個体群の食性を推定した.その結果に基づき,人工給餌が野外個体群に与える影響について検討した.</p><p>炭素・窒素安定同位体比は,野外個体群に比べて飼育個体群において高く,両個体群間の栄養段階には大きな違いがあると推察された.また,野外個体の中でも給餌依存個体群の炭素・窒素安定同位体比が自立採餌個体群に比べて高くなる傾向があった.このことから,マアジなどの人工給餌によって与えられる栄養段階の高い魚類への依存度が,コウノトリ各個体群の栄養段階の違いに反映されているものと考えられた.</p><p>以上より,人工給餌の影響によって,野外個体群の食性が本来示すものと乖離している可能性があるため,今後は野生絶滅前個体群と現在の再導入個体群とで食性を解析するなどの,更に詳細な検討が必要である.</p>
  • Yoshitaka Matsumoto, Genki Nakanishi, Shiro Sagawa, Takanobu Inoue, Kuriko Yokota
    JOURNAL OF ENGINEERING AND TECHNOLOGICAL SCIENCES 47(2) 179-188 2015年  査読有り
    Wando and tamari are water bodies in the floodplain of a river and play an important role in maintaining valuable ecosystems. There are over 100 wando and tamari in the middle and lower basin of the Kiso River. An Acheilognathus longipinnis, Itasenpara Bitterling, which is designated as an endangered species, has been identified in these areas. The habitat of these valuable wando and tamari species is endangered by the development of large land plants around these reservoirs caused by river dredging for flood protection. Therefore, it is essential to collect detailed data about the habitat, hydraulic water flow, physical structures and landscape in order to preserve this species, but so far little attention has been given to water quality. The purpose of our research was to classify the water quality of wando and tamari water, especially ions, and to determine the water type based on its origin. Samples were collected at 10 wando sites and 15 tamari sites from August 2011 to February 2013 along the Kiso River. As our analysis by trilinear diagram shows, the waters of wando and tamari almost all belong to the category of Type I (Ca-HCO3), which forms in shallow aquifers. The two reservoirs that do not belong to Type I are presumably contaminated by drainage water from human activities.
  • 水谷 瑞希, 佐川 志朗
    野生復帰 = Reintroduction 3(1) 39-50 2014年7月  査読有り
  • 内藤 和明, 佐川 志朗
    野生復帰 = Reintroduction 3(1) 51-55 2014年7月  査読有り
  • Manabu Kume, Junjiro N. Negishi, Shiro Sagawa, Tetsuya Miyashita, Shigeyuki Aoki, Tetsuji Ohmori, Seiji Sanada, Yuichi Kayaba
    LIMNOLOGY 15(2) 109-115 2014年4月  査読有り
    We examined fish community structures in floodplain backwaters in the Kiso River, Central Japan, in an uncommon drought year. Nine floodplain backwaters with varying levels of flood inundation frequency were surveyed for winter fish communities, and measured for local environmental variables in summer and winter periods. The winter fish community was better represented, with less diverse and physiologically tolerant species in backwaters with a decreasing flood pulse frequency. The temporal frequency of hypoxic conditions (dissolved oxygen of <2 mg l(-1)) and chlorophyll a in summer explained the heterogeneity of the fish community along the gradient of inundation frequency, while no variables measured in winter had an explanatory power. These results suggest that drought-induced, infrequent flood pulses in the autumn-winter period limited the dispersal opportunity of fishes, and thus maintained community structures selected by summer limiting factors until the survey took place in winter. Future comparisons of our data with those in non-drought years would provide important implications to the sustainable management of floodplains for wintering fishes against the increasing probability of future flow regime changes.
  • Shigeru Kitanishi, Masaki Nishio, Shiro Sagawa, Kazuhiko Uehara, Rikiya Ogawa, Tatsuya Yokoyama, Koki Ikeya, Kaneaki Edo
    CONSERVATION GENETICS 14(4) 901-906 2013年8月  査読有り
    To infer the population genetic structure and genetic diversity of Itasenpara bitterling (Acheilognathus longipinnis), a cyprinid species endemic to Japan and distributed in only three specific regions, we investigated mitochondrial DNA variation. The distribution of the haplotypes among the three regions showed distinct geographic structure, and no common haplotypes were observed among regions. Analysis of molecular variance revealed a significant proportion of the genetic variance was partitioned among regions (93.1 %, P < 0.001), and pairwise estimates of D-A and I broken vertical bar(ST) between regions also revealed strong population structure. Given the strong genetic structure and low genetic diversity within regions, we strongly suggest that each region should be treated as a separate unit in any conservation program and any inter-regional translocations should be avoided.
  • 松本嘉孝, 佐川志朗, 井上隆信, 横田久里子, 中村高志
    陸の水 55 7-14 2013年6月  査読有り
  • J. N. Negishi, S. Nagayama, M. Kume, S. Sagawa, Y. Kayaba, Y. Yamanaka
    ECOLOGICAL INDICATORS 24 127-137 2013年1月  査読有り
    We tested the hypothesis that globally imperiled freshwater mussels (Order: Unionoida) can be used as an indicator of fish communities in lowland aquatic systems for relatively small geographic areas (i.e., &lt;100 km(2)). The survey was conducted in 13 reaches within a network of agricultural drainage channels and in 9 floodplain backwaters in Central Japan. In each site, the fish community was examined on four seasonal occasions (spring to early summer, mid-summer, fall to early winter, and winter) and related to the mussel community. Total abundance, taxon richness, and diversity index were used to characterize fish communities. Mussel community variables predicted some aspects of fish communities, but such patterns were seasonally limited. In both systems, mussel community variables had no predictive power for the total abundance of fishes. In drainage channels, taxon richness of mussels was a good predictor of all fish community variables except for total abundance in early summer. In winter, mussel abundance predicted well the taxon richness of the fish community, while taxon richness predicted the diversity index of the fish community. In backwaters, mussel abundance was a good predictor of fish community variables except total abundance in mid-summer. A relatively minor portion (&lt;23%) of fish-mussel relationships was attributable to direct commensalism between mussels and bitterlings. A conceptual framework was provided to help identify the mechanisms behind fish-mussel relationships. Our findings validated the use of mussels as an indicator of high-quality summer rearing habitats in backwaters and wintering and reproduction habitats of fishes in drainage channels. (C) 2012 Elsevier Ltd. All rights reserved.
  • 池谷幸樹, 佐川志朗, 大原健一
    野生復帰 2 121-128 2012年12月  査読有り
  • 佐川 志朗
    野生復帰 2 83-88 2012年12月  査読有り
  • 久米学, 小野田幸生, 根岸淳二郎, 佐川志朗, 永山滋也, 萱場祐一
    陸水生物学報 27 41-48 2012年12月  査読有り
  • 佐川 志朗
    野生復帰 2 27-31 2012年12月  査読有り
  • Junjiro N. Negishi, Shiro Sagawa, Yuichi Kayaba, Seiji Sanada, Manabu Kume, Tetsuya Miyashita
    FRESHWATER BIOLOGY 57(7) 1500-1511 2012年7月  査読有り
    1. Understanding mechanisms behind the distribution of organisms along a gradient of hydrological connectivity is crucial for sustainable management of riverfloodplain systems. We tested the hypothesis that frequency of flood pulses exerts a direct influence on the distribution of freshwater mussels (Unionoida) by creating a local environment that limits their fitness. 2. Multiscale habitat analyses combined with transplant-rearing experiments were carried out with a focus on abundance, presence/absence, survival rates and growth rates of mussels. Sixty-nine floodplain waterbodies (FWBs) were surveyed within a 15-km lowland segment of the Kiso River in Japan. 3. The abundance of mussels significantly increased with increased frequency of inundation associated with flood pulses at the among-FWB scale, while the probability of occurrence of mussels was negatively predicted by the amount of benthic organic matter at the within-FWB scale. 4. Field-rearing experiments showed that survival rates were low and growth rates nearly zero in infrequently inundated FWBs (these FWBs had no naturally occurring resident mussels). In such FWBs, hypoxia (DO < 2 mg L-1) was frequently observed near the bottom when temperature was optimal for mussel growth (>15 degrees C). 5. These findings demonstrated that flood pulse frequency was the most important factor in determining mussel distribution in FWBs because it directly limits mussels fitness by mediating local environmental factors, possibly dissolved oxygen (DO) levels. Successful restoration efforts for mussel habitat conservation should focus on processes that lead to improved local conditions.
  • J. N. Negishi, S. Sagawa, S. Sanada, M. Kume, T. Ohmori, T. Miyashita, Y. Kayaba
    RIVER RESEARCH AND APPLICATIONS 28(2) 258-267 2012年2月  査読有り
    This study tested the applicability of airborne scanning laser altimetry (LiDAR) for characterizing surface connectivity of floodplain water bodies by comparing it with in situ measurements of water levels, and examined whether LiDAR derived data accurately predicted the occurrence of globally imperilled unionid mussels. We intensively examined 10 isolated and 3 connected floodplain water bodies (IWBs and CWBs, respectively) located within a 15-km lowland segment of the Kiso River in Japan. Using a digital elevation model (DEM) of floodplain ground surface, which is derived from LiDAR, and water surface DEM, which is obtained from records of water level fluctuations, the frequency of surface connectivity between IWBs and the main channel (inundation frequency) was calculated. Inundation frequency of IWBs was also measured in situ using water level and temperature probes. Also, the occurrence of mussels in CWBs and IWBs were examined. LiDAR derived data well predicted in situ derived one with a high level of accuracy (r2&gt;0.77), validating the LiDAR-based approach. Some errors existed in the predictive model, indicating that the applicability of LiDAR data is limited by its spatial resolution and snapshot nature. The occurrence of mussels was positively explained by an increasing level of inundation frequency, and the high accuracies of empirical models were validated using data for other 67 water bodies within the study segment. This study overall demonstrated a high potential of LiDAR data for efficiently monitoring hydrological and biological conditions of floodplain water bodies in the Kiso River and beyond. Copyright (C) 2010 John Wiley & Sons, Ltd.
  • 佐川 志朗, 森 誠一, 北村 淳一
    応用生態工学 15(2) 233-234 2012年  
  • 綱川 孝俊, 酒井 忠幸, 吉田 豊, 久保田 仁志, 佐川 志朗
    応用生態工学 15(2) 249-255 2012年  査読有り
    国の天然記念物ミヤコタナゴの自然生息地において,ミヤコタナゴ稚魚の生息環境を調査した.生息環境条件を明らかにするために,一般化線形混合モデル (GLMM) を用いたモデル選択を行った結果,流速,水中カバーの有無,二枚貝に産み付けられていたミヤコタナゴの卵数の 3 つの説明変数を含むモデルがベストモデルとして選択された.流速は負の,水中カバーおよび卵数は正の回帰係数を示したことから,稚魚は流速が遅く,水中カバーがあり,卵数の多いところに生息していると考えられた.このモデルに基づいて生息地における稚魚の生息確率を予測したところ,水路上流部で生息確率が低いことが明らかとなった.そこで,上流部で稚魚の個体数増大を図るため,稚魚の生息環境条件に基づいて,水路底の掘削,杭の設置,二枚貝の放流による環境改善を実施した.環境改善の効果を検証するため稚魚の定位状況を調査したところ,稚魚観察数の合計は環境改善を行った調査区で 99 個体,環境改善を行わなかった調査区で 41 個体であった.稚魚数の約 71 %が環境改善区で確認されたことから,本研究で実施した環境改善によって,ミヤコタナゴ稚魚にとって生息可能な環境を増加させることができたものと考えられる.環境改善区で観察された稚魚が,その後も上流部で定着・繁殖することで,生息地全体の個体数の増大につながることが期待される.本研究で実施した生息環境条件の解析と構築されたモデルは,他のミヤコタナゴ生息地における生息環境の維持・復元を図る際にも,活用することが可能であろう.
  • 永山 滋也, 根岸 淳二郎, 久米 学, 佐川 志朗, 塚原 幸治, 三輪 芳明, 萱場 祐一
    応用生態工学 15(2) 147-160 2012年  査読有り
    氾濫原に依存した生活史を持つ魚類にとって農業用の水路は代替の生息場として機能している.それゆえ,季節や生活史段階に応じた魚類の水路利用や生息場特性を把握しておくことは,保全上重要である.そこで,本研究では,岐阜県関市の 4 地域において,灌漑期 2 期 (6 月,8 月) と非灌漑期 2 期 (9 月,2 月) にわたり,水涸れしない農業用の水路を対象として調査を行った.全調査期にわたる総採捕個体数に占める割合が 5 %以上であった魚類を優占種と定義したところ,6 種が該当した.これらの体長頻度分布および個体数の季節変化から,水路はアブラボテ,カワムツ属,ドジョウ,ヨシノボリ類の稚魚期における成育場,それ以外の生活史段階を含む冬季の生息場 (越冬場) として利用されていることが示唆された.また,生活史段階を特定できなかったが,シマドジョウ類の成育場および冬季の生息場として,さらに,当歳魚を含む小型個体 (39 mm 以下) のオイカワの成育場および冬季の生息場として水路が利用されていることが示唆された.水路底が土砂の水路 (土砂区間) では,コンクリートの水路 (コンクリート区間) よりも,8 月を除く 3 調査期において魚類の総生息密度は有意に高く,種多様度は冬季においてのみ有意に高かった.また,水深,砂割合,小礫割合も,全調査期において土砂区間の方が有意に高かった.魚類の生息密度に影響を与える物理環境として,温暖な時期 (6 月,8 月,9 月) ついては,優占 種 6 種中 4 種に対して水路底の土砂 (シルト割合,砂割合,小礫割合) が検出され,それぞれ生息密度と正の関係を示した.土砂は魚類の生息場や産卵場の基質,餌資源の生息場基質となることから,水路底に土砂を持つ土砂区間はコンクリート区間より適した生息場であったと考えられる.寒冷な冬季 (2 月) になると生息場のシフトが見られ,4 魚種についてカバー率,1 魚種について水深が重要な物理環境として選ばれ,それぞれ生息密度と正の関係を示した.カバー率は,土砂区間に含まれる素掘りの土羽水路の区間で高く (25. 4%) ,コンクリート区間 (1. 2%) や柵渠 (6. 0%) では低かった.また,水深も土砂区間の方が大きかった.このことから,カバーや大きな水深 158 応用生態工学15 (2) , 2012 が魚類の冬季生息場として適しており,それが担保された土砂区間で魚類の生息密度や多様度が高くなったと考えられる.加えて,アブラボテの生息量は産卵期以外も含む 3 調査期において二枚貝の生息量と密接な正の関係にあることが示された.以上のことから,灌漑期と非灌漑期を通した魚類生息場として農業用の水路を捉える場合,水路底の土砂やカバーがセットで水路に存在することが必要であると結論される.このような水路としては,素掘りの土羽水路が理想的ではあるが,少なくとも柵渠 (側岸だけコンクリートや板で固定) とすることが望ましい.柵渠においても水際部の植生やえぐれによるカバーを確保するためには,土砂の堆積や維持に関わる水理条件を整えると同時に,堆積を許容する設計が必要である.
  • 佐川 志朗, 萱場 祐一, 久米 学
    土木技術資料 53(11) 6-9 2011年11月  
  • 小野田幸生, 佐川志朗, 上野公彦, 尾崎正樹, 久米学, 相川隆生, 森照貴, 萱場祐一
    河川技術論文集 17 197-202 2011年7月  査読有り
  • 佐川志朗, 田代喬, 根岸淳二郎, 萱場祐一
    Limnology in Tokai Region of japan 48 17-26 2011年1月  査読有り
  • 宮下哲也, 萱場祐一, 佐川志朗
    河川技術論文集 16 197-200 2010年6月  査読有り
  • 佐川志朗, 萱場祐一, 田代喬, 真田誠至, 根岸淳二郎
    河川技術論文集 16 179-184 2010年6月  査読有り
  • 宮下哲也, 萱場祐一, 佐川志朗
    土木技術資料 52(2) 45-46 2010年2月  

MISC

 39

書籍等出版物

 7

講演・口頭発表等

 23

担当経験のある科目(授業)

 4

所属学協会

 10

共同研究・競争的資金等の研究課題

 5