中津 康平, 盛田 健人, 藤田 大輔, 小橋 昌司
日本医用画像工学会大会予稿集 40回 186-190 2021年10月
現在,関節リウマチの国内患者数は60万人から100万人であると推定され,毎年数万人ずつ増加している.関節リウマチの診断には,手足のX線画像から算出するmTSS(modified Total Sharp Score)が標準的な診断基準として用いられているが,診断の問題点として,医師の目視による主観的診断であること,スコアの判断箇所が多いことが挙げられている.そのため,医師の負担軽減や診断の迅速性・正確性向上のためにmTSS自動で評価するコンピュータ支援診断(CAD)システムの開発が期待されている.本研究では,手関節リウマチのmTSS推定法に関して,リッジ回帰(RR)を用いた手法と,畳み込みニューラルネットワーク(CNN)の3つのモデル(VGG16,DenseNet201,Xception)を用いた手法の比較を行う.4手法の比較のために,90名のRA患者を対象に,手のX線画像を用いた実験を行った.実験結果は,erosionのmTSS予測はRR,JSNのmTSS予測はVGG16で最も良い結果が得られた.(著者抄録)