李 絢, 柴田 将拡, 大下 福仁, 角川 裕次, 増澤 利光
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 114(199) 61-68 2014年9月2日
本稿では,はじめにエージェントグループの概念を示し,グループゴシップ問題の定義を行う.エージェントグループは,同じ目的を成し遂げようとする複数エージェントの集合である.例えば,あるアプリケーションによって作られた複数のエージェントは同じグループに属す.複数のアプリケーションが実行されているモバイルエージェントシステムでは,複数のグループが存在する.グループゴシップ問題とは,各エージェントが同じグループに属す全てのエージェントから情報を収集することである.次に,異なるグループのエージェントが協調することにより,各グループのグループゴシップを効率よく実現するためのアルゴリズムについて考察する.ただし,収集する情報には,機密情報など他のグループには知られたくない情報が含まれていることがあるため,他のグループのエージェントとは制御情報(例えばカウンタ値やIDなどの情報)のみ交換を許すこととする.本稿では,これらの条件のもと,グループゴシップ問題の解決に必要な総移動数を最小化することを考える.その結果,様々なネットワークトポロジに対して総移動数の上界と下界が一致することを示す.