山添 大丈, 満上 育久, 八木 康史
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 113(197) 93-98 2013年9月2日
我々は,人の歩き方(歩容)からその人の意図を推定することを目指し,研究を進めている.本稿では,歩き方からの意図推定手法の実現可能性について検討するため,人は,歩く様子を撮影した映像から,その人の意図を推定できるのかどうかを調査する,また,歩き方から意図を推定するにあたって,どういった部分に着目しているかにっいても分析を行う.3種類の意図(「ついていく」,「向かう」,「逃げる」)を含む映像列を用いて被験者実験を行い,a)歩き方からの意図推定は可能,b)約70%程度の正解率,c)歩き方のうち,形状(シルエット)やテクスチャが意図推定に重要,d)頭部以外にも意図推定に有用な情報が含まれることが分かった.これらの結果は,我々の目指す,歩き方からの意図推定手法の実現可能性を示すものといえる