岩澤, 譲, 阿部, 豊, 金子, 暁子, 黒田, 泰平, 松尾, 英治, 海老原, 健一, 坂場, 弘, 小山, 和也, 伊藤, 和宏, 成合, 英樹
日本原子力学会 年会・大会予稿集 2013 237 2013年
高速増殖炉(FBR)の炉心溶融事故(CDA)時に,溶融炉心の一部が冷却材中へジェット状に射出される可能性がある.本研究では, 実機と密度比が同程度の低融点合金と水を炉心溶融物と冷却材の模擬物質として用いた実験を行い, 両者の相互作用を理解し,固化に至るまでの詳細を把握することを目的とする.実験では, 溶融物を水中に自由落下させ, その挙動を高速度カメラで観測した. また, 固化物を回収, その形状, 質量および寸法を計測した. その結果, これまでに溶融物の温度により, 溶融物ジェットの流動の形態を溶融物と水の液-液接触および固-液接触条件に区分することができ, 更には固化物と可視化観測結果から, 界面凝固膜の材料強度を考慮した微粒化物径予測式が構築されている. そこで, 今回は溶融物ジェット界面挙動の詳細な可視化観測から界面凝固膜の材料強度を直接評価することで予測式の検証を試みた.