研究者業績

大橋 瑞江

オオハシ ミズエ  (Mizue Ohashi)

基本情報

所属
兵庫県立大学 環境人間学部 教授
学位
博士(2000年3月 九州大学)

ORCID ID
 https://orcid.org/0000-0001-8507-4807
J-GLOBAL ID
202001017467098299
researchmap会員ID
R000006424

外部リンク

学歴

 2

委員歴

 5

論文

 92
  • Keitaro Yamase, Hidetoshi Ikeno, Norifumi Hotta, Mai Imawaka, Mizue Ohashi, Toko Tanikawa, Chikage Todo, Masako Dannoura, Yasuhiro Hirano
    CATENA 238 107869-107869 2024年4月  
  • Kazuho Matsumoto, Kei Terasawa, Shingo Taniguchi, Mizue Ohashi, Ayumi Katayama, Tomonori Kume, Atsushi Takashima
    ECOLOGICAL RESEARCH 38(3) 479-490 2023年5月  
    To clarify soil respiration (soil CO2 efflux, R-s) characteristics in a subtropical evergreen broad-leaved natural forest in Yambaru, Okinawa, Japan, we examined spatiotemporal variation in R-s and its determining factors. We then compared yearly R-s with the value in other forests. The spatial variation in R-s (coefficient of variation [CV] = 38.9%) was not significantly related to temperature or soil water content but was evidently dependent on ground surface litter coverage. R-s was greater in summer (ca. 7-10 mu mol m(-2) s(-1)), and its seasonal variation was exponentially related to soil temperature (Q(10) = 2.16). As a function of soil temperature, we estimated a yearly mean stand-scale R-s of 5.17 mu mol m(-2) s(-1), and a total carbon efflux from the soil of 1959 g C m(-2) year(-1) for 2014. Despite showing similar seasonal patterns as those in temporal forests, the R-s in this ecosystem is very high throughout the year, and the yearly value is much higher for natural mature forests. A mass balance approach suggests that the large amount of belowground carbon allocation of plants contributed to the high CO2 emissions from the soils.
  • Taija Saarela, Xudan Zhu, Helena Jäntti, Mizue Ohashi, Jun'ichiro Ide, Henri Siljanen, Aake Pesonen, Heidi Aaltonen, Anne Ojala, Hiroshi Nishimura, Timo Kekäläinen, Janne Jänis, Frank Berninger, Jukka Pumpanen
    2022年11月28日  
    Abstract. Dissolved organic matter (DOM) degradation in freshwater rivers and streams plays a major role in the global carbon cycle. However, little is known about how the source and composition of riverine DOM contribute to the production of greenhouse gases, especially in high-latitude areas with a large proportion of carbon-rich peatlands. Here, we conducted for the first time the combination of molecular-level characterization of terrestrially derived DOM and the potential carbon dioxide (CO2) production measurements in pristine subarctic rivers of Finnish Lapland. 21-day incubation studies were conducted with water samples taken from two rivers differing in DOM content during spring and fall 2018. The changes in the DOM concentration and molecular composition, as well as the CO2 production, were measured. The DOM molecular characterization was carried out using Fourier transform ion cyclotron resonance mass spectrometry (FT-ICR MS). Our results demonstrate efficient mineralization of dissolved organic carbon (DOC) into CO2 in mineral soil associated clearwater river during the incubation, while significantly lower CO2 production per DOC was observed in the brown-water river surrounded by peatlands. The limited degradability in the brown-water river was caused by a large number of terrestrial and aromatic compounds (i.e., highly unsaturated and phenolic compounds, condensed aromatics, and polyphenolics) from surrounding peatlands. In the clearwater river, the percentage of formulas assigned to aliphatics decreased over the incubation, indicating microbial utilization of biolabile DOM. This study highlights the importance of energy-rich, biolabile molecular compounds and the contribution of clearwater systems in the DOM degradation dynamics of subarctic catchments.
  • Chikage Todo, Keitaro Yamase, Hidetoshi Ikeno, Toko Tanikawa, Mizue Ohashi, Yasuhiro Hirano
    Forests 13(9) 1506-1506 2022年9月16日  
    Tree resistance to uprooting can be estimated as the critical turning moment in tree-pulling experiments. The depth at the center point of rotation (Dcp) in tree-pulling experiments is measured as an indicator of below-ground traits and is related to this critical turning moment. However, few researchers have investigated the relationship between the Dcp and maximum root depth. Our objective in this study was to clarify whether the Dcp in tree-pulling experiments can be estimated as the maximum root depth of Pinus thunbergii Parl. in sandy soils. We also estimated which position of displacement of the center of rotation (Cp) can be applied as the Dcp. We conducted tree-pulling experiments, and compared the Dcp obtained from images with the measured maximum root depth. We found significant positive correlations between the Dcp and maximum root depth. The Cp displacement concentrated immediately below the stem when the maximum critical turning moment was reached. This position should be measured as the Dcp, which is related to the maximum root depth. We found that the Dcp can serve as a parameter, preventing the need for uprooting, when tree-pulling experiments are performed to obtain an important below-ground trait for understanding the critical turning moment.
  • Keito Kobayashi, Mizue Ohashi, Michiro Fujihara, Kanehiro Kitayama, Yusuke Onoda
    Journal of Forest Research 1-9 2022年6月26日  

MISC

 206
  • 遠藤いず貴, 小畠実和, 谷川夏子, 中路達郎, 大橋瑞江, 牧田直樹
    根の研究 29(4) 2020年  
  • 植田多聞, 小林慧人, 久米朋宣, 大橋瑞江
    根の研究 29(4) 2020年  
  • 岡本祐樹, 大橋瑞江, 平野恭弘, 谷川東子, 山瀬敬太郎, 藤堂千景, 藤堂千景, 檀浦正子, 池野英利
    根の研究 29(4) 2020年  
  • 桑辺七穂, 趙星一, 大橋瑞江
    根の研究 29(4) 2020年  
  • 参輪佳奈, 大橋瑞江
    日本生態学会大会講演要旨(Web) 66th 2019年  
  • 小林慧人, 大橋瑞江, 藤原道郎, 北山兼弘, 小野田雄介
    日本生態学会大会講演要旨(Web) 66th 2019年  
  • 片山歩美, 遠藤いず貴, 牧田直樹, 松本一穂, 久米朋宣, 大橋瑞江
    日本生態学会大会講演要旨(Web) 66th 2019年  
  • 菅井暁乃, 大橋瑞江
    日本生態学会大会講演要旨(Web) 66th 2019年  
  • 遠藤いず貴, 久米朋宣, KHO Lip Khoon, 片山歩美, 牧田直樹, 池野英利, 大橋瑞江
    日本生態学会大会講演要旨(Web) 66th 2019年  
  • 藤堂千景, 藤堂千景, 池野英利, 山瀬敬太郎, 大橋瑞江, 谷川東子, 平野恭弘
    日本生態学会大会講演要旨(Web) 66th 2019年  
  • 桑辺七穂, 趙星一, 大橋瑞江
    根の研究 28(4) 2019年  
  • 藤井黎, 大橋瑞江, 大澤晃, 壇浦正子
    根の研究 28(4) 2019年  
  • 中路達郎, 小熊宏之, 大橋瑞江, 牧田直樹
    根の研究 28(4) 2019年  
  • 趙星一, 桑辺七穂, 大橋瑞江
    根の研究 28(4) 2019年  
  • 鈴木大介, 遠藤いず貴, 中路達郎, 牧田直樹, 谷川夏子, 清水芙宇夏, 田村梓, 大島暢人, 伊藤拓生, 増本泰河, 吉田厳, 藤井黎, 大橋瑞江
    根の研究 28(4) 2019年  
  • 遠藤いず貴, 久米朋宣, 仲畑了, 大橋瑞江
    根の研究 28(4) 2019年  
  • 後藤 和明, 木村 敏文, 吉村 正志, 大橋 瑞江, 池野 英利
    日本森林学会大会発表データベース 130 193-193 2019年  
    <p>林内における土壌環境モニタリング方法の一つとして、生物の個体数計測がある。中でもトビムシは、土壌の分解過程に深く関与する事から、土壌生態系機能を評価する指標として重要である。しかしながら、一回のサンプリングで数十万個体に上るトビムシが捕獲されることから、手動によるカウントはほぼ不可能である。本研究の目的は、捕獲されたトビムシを撮影し、画像からトビムシ個体数を自動的にカウントする方法を開発することである。まず、トビムシをSLAMトラップによって捕獲し、エタノールで固定した。固定したトビムシをガラス容器に移した後、イメージスキャナを用いて容器内にいるトビムシを撮影した。取得した画像から、トビムシが写っているpositive画像と、写っていないnegative画像を切り出した。これらの画像を分類する分類器は、画像認識の分野で広く使われている畳み込みニューラルネットワークにより実現した。positive画像とnegative画像を入力し、学習させた結果、判別精度約99%の分類器を実現することができた。今後、コントラスト調整や切り出しなどの前処理とこの分類器と組み合わせることでトビムシ個体数の自動計測法の装置化を進めていく。</p>
  • 大橋 瑞江, 遠藤 いず貴, 田野井 慶太朗, 廣瀬 農, 小田 智基, 村上 正志, 小林 奈通子, 大手 信人
    日本森林学会大会発表データベース 130 376-376 2019年  
    <p>2011年3月11日に宮城県沖で起きた東北地方太平洋沖地震および地震に伴う津波に起因する福島第一原子力発電所の事故は、環境中への大量の放射性物質の放出をもたらした。森林では、林冠に付着した137Csの大半は降雨や落葉によって地面に移行するものの、一部は表面吸収や経根吸収によって樹体内に留まることが明らかとなっている。そして、このような137Csの滞留と循環は、生態系の構造や構成樹種など様々な要因によって変化すると予想される。そこで本研究では福島県内のスギ人工林と広葉樹二次林において、林冠を構成する葉と枝が持つ137Csの挙動を明らかにすることを目的とした。調査は、福島県伊達市霊山町上小国川上流に生育する広葉樹二次林と隣接したスギ人工林で行った。2012年から2015年にかけて毎年1回、広葉樹二次林に優占するコナラの成木個体とスギ個体の伐倒調査を行い、枝葉を採取して137Cs濃度を計測した。その結果、両樹種において枝葉の137Cs濃度は2013年以降に急速に減少することや、調査期間を通じて枝よりも葉の方が、137Cs濃度が高いことなどが示された。</p>
  • 牧田 直樹, 大橋 瑞江, 渡邉 直人, 遠藤 いず貴, 暁 麻衣子, 矢原 ひかり, 谷川 夏子, 片山 歩美, 久米 朋宣, 松本 一穂
    日本森林学会大会発表データベース 130 346-346 2019年  
    <p>森林生態系の炭素循環を評価する上で、土壌呼吸の約半分を占める有機物分解呼吸の特性を正確に理解することは重要である。本研究では、リター基質の菌根菌種特性及び分解時間に対する変化が分解呼吸にどの程度影響を与えるかを評価するため、枯死細根の初期形質および呼吸速度・分解率・形態特性の変化を調査した。マレーシア・ランビル国立公園において、外生菌根種、内生菌根の単子葉類種(ヤシ科)と双子葉類種の計3タイプの枯死細根をメッシュバッグに詰めて土壌に設置し、18ヶ月の間に定期的に回収した。枯死根の残存重量は時間経過と共に低下し、それらの分解速度は種タイプによって異なった。枯死根における規定温度での呼吸速度は、分解進行に伴い上昇傾向がみられた。以上より、分解呼吸のパターンは時間経過に伴う基質の変化に特徴付けられ、それらの呼吸速度の強度は種特性によって規定されることが示唆された。</p>
  • 遠藤 いず貴, 久米 朋宣, Lip Khoon Kho, 片山 歩美, 牧田 直樹, 池野 英利, 大橋 瑞江
    日本森林学会大会発表データベース 130 471-471 2019年  
    <p>直径2mm以下の根は細根と呼ばれ、比較的短い期間で成長と枯死が起こるとされる。このような細根の早いターンオーバーにより、細根は世界の年間純一次生産量の約3分の1を占める。このことから細根は陸域の炭素循環において重要な役割を果たしている。しかしながら、地中にある根の動態把握は技術的に困難である。スキャナー法は、地下部の動態を非破壊的に追跡できる手法であり、従来の手法に比べて根系構造を広い範囲で観察することができる。この手法を用いて、本研究では熱帯雨林における複数年の細根動態を明らかにするため、マレーシアのランビルヒルズ国立公園内で2014年1月から約2年半のスキャナー画像の解析を行った。スキャナーによる画像は約1ヵ月毎に取得し、画像中の根はソフトウェアを用いて目視で抽出し、各月の現存量、成長量および分解量を調べた。その結果、現存量は約1.8mm2cm-2とほぼ一定であったが、生産量および分解量はそれぞれの最低値に対して約10倍と20倍の幅を持って変動した。さらに、生産および分解特性が同期していることが明らかになった。</p>
  • 藤堂 千景, 山瀬 敬太郎, 大橋 瑞江, 池野 英利, 谷川 東子, 平野 恭弘
    日本森林学会大会発表データベース 130 472-472 2019年  
    <p>樹木の根返りに対する抵抗力を表すパラメータに根の最大深さがある。その理由として、根の最大深さと根返り時の回転中心の深さとの間に関係があることが予想されているが、根系調査に多大な労力を要することからそれを証明した例は少ない。本研究では、根返り時の回転中心の深さと根の最大深さを同時に実測し、その関係性を明らかにすることを目的とした。調査木はクロマツ10個体で、引き倒しモーメント測定時に傾斜線公会法を用いて回転中心の位置を推定した。根系は掘り取りにより垂直根の直径が2cmとなるまでの最大深さを測定し、回転中心の深さとの関係を求めた。その結果、回転中心は引き倒し試験開始時に多少ばらつくものの、最大引き倒しモーメント発揮時には調査木のほぼ真下の1点に収束した。回転中心の深さは、根の最大深さと強い正の相関が(r=0.89)、引き倒しモーメントと正の相関(r=0.67)がみられた。回転中心の深さと調査木の地上部パラメータについて樹高との間に正の相関がみられたが(r=0.77)、胸高直径にはみられなかった(r=0.42)。以上から、クロマツの回転中心は根返り時にほぼ1点に集約され、その深さは根の最大深さを反映することが明らかになった。</p>
  • 平野 恭弘, 藤堂 千景, 谷川 東子, 檀浦 正子, 大橋 瑞江, 所 千恵, 土居 龍成, 池野 英利
    日本森林学会大会発表データベース 130 717-717 2019年  
    <p>東日本大震災の津波により海岸クロマツ林は、根返り・幹折れ・流木化の被害を受けた。特に地下水位が高い場所では、根が地中深く成長できず根の緊縛力が弱いため、根返り・流木化被害が多かったことが指摘されている。そこで地下水位の高い海岸砂質土壌に生育するクロマツの倒伏抵抗力が実際に弱いか否かを明らかにするため、地下水位の高い林分と低い林分においてクロマツの倒伏試験と根系構造調査を行った。その結果、地下水位の低い林分では、クロマツ根系が本来持つ垂直根型を示したが、地下水位の高い林分では垂直根成長の抑制された水平根型根系であった。倒伏試験では、胸高直径が同じクロマツにおいて、地下水位の低い林分に比べ高い林分で倒伏抵抗力が低くなることが明らかとなった。一方、地上部材積の同じクロマツでは、地下水位の高さによる倒伏抵抗力の違いは認められなかった。すなわち地下水位の高い林分のクロマツは、垂直根よりも水平根を発達させることで抵抗力を高め、その環境に適応してきたことが明らかとなった。津波による荷重は波高に応じて高くなり、高い地下水位に生育するクロマツでは樹高が低いため津波に対する脆弱性が高まることが示唆された。</p>
  • 谷川東子, 松田陽介, 藤堂千景, 山瀬敬太郎, 池野英利, 大橋瑞江, 壇浦正子, 平野恭弘
    根の研究 27(2) 2018年  
  • 大橋瑞江
    根の研究 27(4) 2018年  
  • 井手 淳一郎, 三浦 郁実, 山瀬 敬太郎, 牧田 直樹, 大橋 瑞江
    日本森林学会大会発表データベース 129 142-142 2018年  
    <p>近年,管理が不十分な針葉樹人工林を広葉樹林に誘導して森林の公益的機能の向上を図ろうとする動きがある。一方で,この誘導が森林の物質循環にどのような変化をもたらすのかについては十分にはわかっていない。本研究ではこの変化を理解するための手始めとして,森林の物質循環において重要な役割を担う溶存有機物(DOM)に着目し,針葉樹林と広葉樹林における雨水中DOMの質を比較・検討することを目的とした。兵庫県内の針葉樹林(ヒノキ林)と広葉樹林(コナラ林)で林外雨と林内雨を採取し,超高分解能質量分析法であるFT-ICR MSを用いて林外雨と林内雨のDOMを構成する分子の種類と数を分析した。その結果,DOMの構成分子の種数は林内雨のほうが林外雨よりも有意に多い(p < 0.05)一方で,針葉樹林内雨と広葉樹林内雨との間では有意な差がないことがわかった。また,林外雨と林内雨との間で構成分子種に類似性は見られなかったが,針葉樹林内雨と広葉樹林内雨との間では多くの構成分子種が共通していた。これらの結果は,多様なDOMが樹冠から雨水へ供給される一方で,供給されるDOMの種類については針葉樹林と広葉樹林で大きな差異はないことを示唆する。</p>
  • 佐野 みずほ, 大橋 瑞江, 田野井 慶太郎, 二瓶 直登, 小田 智基, 大手 信人
    日本森林学会大会発表データベース 129 362-362 2018年  
    <p>2011年3月に発生した福島第一原子力発電所の事故により、周辺地域に大量の放射性物質が飛散・沈着した。森林は資源、環境両面において人間生活に身近な存在であり、森林生態系内での放射性物質の挙動を調べる必要性は大きい。本研究では、福島県北部のスギ人工林において土壌中の137Csの不均一な空間分布の特徴をgeostatisticsの手法によって記述し、環境データと土壌特性データから不均一性を決定する要因について考察した。6m×15mのプロット内88点において、深さ10cmまでの土壌を採取し137Cs濃度の分布を調べたところ、最大22.8kBq/kgから最小0.79kBq/kgと大きなばらつきがみられた。137Cs濃度分布のサンプル間隔に関するセミバリオグラムを作成したところ、レンジが植栽間隔とほぼ一致すること、土壌とリターの137Cs濃度の分布が一致したことから、137Csの水平分布は樹体の存在、特に樹体からのリターの供給の空間分布に強い影響を受けることが示唆された。また、137Cs濃度の深度分布は、土壌の炭素含有量、林内雨量、土壌水分量との対応が見られることが明らかになった。このことは深部への137Csの鉛直移動には溶存有機物の浸透水が強く関与していることが示唆された。</p>
  • 中川 湧太, 大橋 瑞江
    日本森林学会大会発表データベース 129 449-449 2018年  
    <p>森林生態系において、外生菌根菌の菌糸生産量は純一次生産量の10%程度を占めると推定されており、樹木から土壌への炭素配分において、外生菌根菌の菌糸は主要な部分を占めている。これまで、外生菌根菌の菌糸生産量は、多くの外生菌根菌種との共生関係が知られているマツ科樹種が生育する、北方林を中心に推定されているものの、その研究例は多くない。そしてこれらの研究では、菌糸生産量は土壌環境や物理環境、植生により変化することが示唆されている。そこで本研究では、イングロースバッグ法により温帯マツ林3林分の外生菌根菌の菌糸生産量を測定することで、年間菌糸生産量と林分間、林分内のばらつきを明らかにすることを目的とした。3林分は、それぞれアカマツ-広葉樹林(Pd-B)、クロマツ-ソメイヨシノ林(Pt-C)、クロマツ林(Pt)という特徴を持つ。菌糸は、設置から1年後と2年後に回収したイングロースバッグから選り分け、その乾燥重量を測定した。その結果、年間菌糸生産量は、Pd-Bで0.2 - 58 kg ha-1、Pt-Cで37 - 3018 kg ha-1、Ptで60 - 2783 kg ha-1の範囲であり、Pd-BとPt-C、Pt間に有意な差が見られた。</p>
  • 後藤 和明, 木村 敏文, 吉村 正志, 大橋 瑞江, 池野 英利
    日本森林学会大会発表データベース 129 431-431 2018年  
    <p>トビムシは幅広い土壌タイプに出現し、ほとんどの土壌で優占的である。土壌環境の変化を評価するために、トビムシの個体数や体サイズを計測することは一般的に行われている。しかしながら、1回のサンプリングで得られるトビムシは数百万個体にのぼるため、体サイズや個体数を手動で計測するには多大な労力が必要とされている。本研究では、トビムシ集団の画像をイメージスキャナで取得し、この画像データから体サイズ毎の個体数を自動的に算出する処理スキームを提案する。このスキームでは、まずは、なるべく個体の重なりがない状態で撮影された画像から、色の違いによってトビムシと背景を分離する。この画像から、トビムシ個体内部を一定の値で塗りつぶした2値化画像を自動生成し、塗りつぶされた領域の外周をたどることによってトビムシの輪郭を抽出し、輪郭長を求める。この輪郭長を体サイズの指標とし、体サイズによって3つのグループに分類、各グループについて個体数を算出する。手動でカウントした結果とこのスキームによる自動カウントの結果を比較したところ、その一致率は約88%であった。</p>
  • 江川 健太, 富田 隆弘, 大橋 瑞江, 藤堂 千景, 山瀬 敬太郎, 谷川 東子, 檀浦 正子, 平野 恭弘, 池野 英利
    日本森林学会大会発表データベース 129 474-474 2018年  
    <p>森林のもつ表層崩壊防止や土砂流出防止などの減災機能を評価するため、地中レーダ法を用いて樹木根系を推定する研究が進められている。この方法は、非破壊的に根の存在位置や直径を推定することが可能であるが、その検出の成否は土壌の状態や測定方法など様々な条件の影響を受けることがわかっている。地中レーダ法の精度を確かめるには実際に、土壌を取り除き、空間座標を導入して根の存在位置、直径などを測る必要がある。しかしながらこの作業は非常に煩雑で、根系全体についてデータを取得するのは多大な労力を必要とする。本研究では、海岸クロマツを対象とし、幹を切り、土を取り除き、根を露呈した状態で上空から写真を撮り、その写真から根の水平根情報を得ることを試みた。実際に手作業で測った根の存在位置、直径と比べたところその誤差は30%以下であった。また、地中レーダ法で得られた根の存在位置情報から樹木根系の構造の再構築を行った結果を、写真から得た根の情報と比較した。その結果、根系の主要構造を決定づける直径5㎝以上の根については、地中レーダ計測結果の評価のために使用できるデータが空撮画像から取得可能であることが明らかになった。</p>
  • 大橋 瑞江, 前川 優子, 橋本 佳明, 竹松 葉子, Hasin Sasitorn, 山根 正気
    日本森林学会大会発表データベース 129 668-668 2018年  
    <p>アリやシロアリは熱帯林において高い存在量を持つにも関わらず、土壌からのCO2放出における彼らの役割は未だ殆どわかっていない。そこで本研究では、マレーシア熱帯林でアリやシロアリの営巣場所からのCO2放出量を明らかにすることを試みた。ベイトトラップや目視調査によってアリやシロアリの巣を探索したところ、アリでは36種113個の巣を、シロアリは10種20個の巣を発見することができた。そこで、巣とその周辺土壌からのCO2放出量を比較した結果、巣からのCO2放出量は周辺土壌よりも有意に大きく、アリやシロアリの巣が熱帯林土壌のCO2放出のホットスポットの形成要因の一つであることが示唆された。さらに巣と周辺土壌における地温と土壌含水率を比較したところ、営巣活動によって巣の含水率は周辺土壌よりも小さくなることが示された。そして地温と土壌含水率が土壌からのCO2放出量の与える影響は、巣の方が周辺土壌よりも不明瞭となることが明らかとなった。巣からのCO2放出量はアリの種によって異なり、その違いの一部がアリの体サイズの違いに起因していた。</p>
  • 谷河 澪, 池野 英利, 平野 恭弘, 藤堂 千景, 山瀬 敬太郎, 谷川 東子, 檀浦 正子, 大橋 瑞江
    日本森林学会大会発表データベース 129 851-851 2018年  
    <p>樹木の転倒防止力は、土石流や津波のような自然災害とそれに伴う二次災害の防止に有効であると近年注目されている。この力は根系の根返りに対する抵抗力により発揮されると考えられている。しかし樹木根系はその形状が複雑であること、地下に広がる根系を調査することの難しさから根系の抵抗力を評価した例は多くない。そこで本研究では、根系を再現した模型を作製し、これを用いて引き倒し試験を行うことで、樹木根の形状と根系の持つ抵抗力との関係を明らかにすることを目的とした。まず、4mm×4mmの木製角材を用い樹木根を4方向の水平根と1本の鉛直根として簡易的に再現した。そして4方向の水平根+鉛直根有、鉛直根のみ模型の2種類について引き倒し試験を行った。その結果、2つの模型の引き倒し抵抗力には有意な差が見られた。次に3Dプリンタを用いて、実際のクロマツの根をモデルとした模型を作製した。この模型を加工して、①水平根+鉛直根、②水平根のみ、③鉛直根のみ、の3種類で引き倒し試験を行った結果、①と②、①と③の間において有意な差が見られた。これらの引き倒し試験の結果から、根系が発揮する抵抗力と形状の関係について考察する。</p>
  • 藤堂 千景, 池野 英利, 山瀬 敬太郎, 谷川 東子, 大橋 瑞江, 檀浦 正子, 平野 恭弘
    日本森林学会大会発表データベース 129 852-852 2018年  
    <p>樹木は強風や土石流、津波などの横向きの力を受けることで根返りを起こすことがある。樹木の倒れにくさには、根系の形状が関与しているといわれている。本研究では、スギ、ケヤキ、クロマツの成木根系と引き倒し抵抗力の関係性を明らかにすることを目的とした。深根性斜出根型のスギ(n=7)、浅根性のケヤキ(n=5)、深根性直根型のクロマツ(n=4)について引き倒し試験の後、エアースコップにて根系を掘り出し、根の直径、座標位置、つながりを記録した。それらの情報を基に根系3次元形状モデルを作成し、そのモデルにおいて水平根、垂直根の任意の面での根系断面積合計、根系から算出された引き倒し抵抗力を算出した。その結果、ケヤキでは垂直根の根系断面積合計が最も小さく、スギ、クロマツの順に大きくなった。また、ケヤキでは水平根の断面積合計と引き倒しモーメントに正の相関がみられたが、垂直根の断面積合計と引き倒しモーメントに相関関係はみられなかった。スギ、クロマツは水平根と垂直根の断面積合計の両者と引き倒しモーメントの間に正の相関がみられた。本結果から樹種により根系の垂直根や水平根の断面積合計が引き倒し抵抗力に関与することが示唆された。</p>
  • 遠藤 いず貴, 山内 里佳, 久米 朋宣, Lip Khoon Kho, 片山 歩美, 牧田 直樹, 池野 英利, 大橋 瑞江
    日本森林学会大会発表データベース 129 845-845 2018年  
    <p>2 mm以下の細根の成長と枯死は、比較的短い期間で起こるとされている。スキャナー法は地下部の根の動態を非破壊的、連続的にモニターする有効な方法として近年用いられているが、熱帯の根の動態研究において用いられた報告例はない。本研究では、熱帯雨林における細根の成長と枯死のパターンを明らかにするため、マレーシアのランビルヒルズ国立公園内5カ所でスキャナー画像を取得した。画像は2014年4月から2015年5月までの間の約1ヵ月毎に取得し、1年間の現存量、成長量および枯死量を求めた。年間の平均現存量は画像によってばらつきがあり、最大と最小で約8倍の差があった。また、根が成長した平均長は3.9±2.3 mm cm-2 yr-1だった。一方で、枯死した根の平均長は1.6±0.9 mm cm-2 yr-1で、成長した根長の半分以下だった。年間に成長または枯死した根長を直径別(0.5 mm以上、0.5~2.0 mm以下、2.0~5.0 mm以下、5.0~10.0 mm以下、10.0~20.0 mm以下、20.0 mm~)にみると、直径0.5~5.0 mm以下の根が80-90 %を占めた。根の成長および枯死の経時的な動態についても考察する。</p>
  • 遠藤 いず貴, 石井 伸昌, 大橋 瑞江, 松本 一穂, 内田 滋夫
    Radioisotopes 66(9) 321-329 2017年9月  
  • 大橋瑞江, 鬮橋心, 池野英利, 藤堂千景, 山瀬敬太郎, 谷川東子, 檀浦正子, 富田隆弘, 平野恭弘
    日本森林学会大会学術講演集 128th 2017年  
  • 藤堂千景, 山瀬敬太郎, 谷川東子, 大橋瑞江, 池野英利, 檀浦正子, 平野恭弘
    日本森林学会大会学術講演集 128th 2017年  
  • 服部友津, 大橋瑞江
    日本生態学会大会講演要旨(Web) 64th 2017年  
  • 松本一穂, 寺澤慧, 谷口真吾, 高嶋敦史, 片山歩美, 久米朋宣, 大橋瑞江
    日本生態学会大会講演要旨(Web) 64th 2017年  
  • 大橋瑞江, 牧田直樹, 片山歩美, 久米朋宣, 松本一穂, 遠藤いず貴, KHO Lip
    日本生態学会大会講演要旨(Web) 64th 2017年  
  • 吉田澪, 大橋瑞江, 木村敏文, 岡田龍一, 池野英利
    日本生態学会大会講演要旨(Web) 64th 2017年  
  • 甘中健一, 大橋瑞江, 池野英俊
    日本生態学会大会講演要旨(Web) 64th 2017年  
  • 遠藤いず貴, 山内里佳, 久米朋宣, KHO Lip Khoon, 片山歩美, 牧田直樹, 池野英利, 大橋瑞江
    根の研究 26(4) 2017年  
  • 大橋瑞江, 久米朋宣, 牧田直樹, 片山歩美, 松本一穂, 遠藤いず貴, KHO L Khoon
    根の研究 26(4) 2017年  
  • 遠藤いず貴, 石井伸昌, 大橋瑞江, 松本一穂, 内田滋夫
    RADIOISOTOPES (Web) 66(9) 2017年  
  • 中川 湧太, 大橋 瑞江
    日本森林学会大会発表データベース 128 323-323 2017年  
    <p>分解で出るCO2放出量の定量やその変動特性の解明は、炭素循環での分解過程の重要性の解明のために不可欠である。分解初期では、腐生菌から多くのCO2が放出される。近年、子実体からのCO2放出量の測定によって、菌からのCO2放出量が水分条件や子実体の成長段階で増減することが報告されている。しかし、環境条件の変動に伴う子実体からのCO2放出量の時間変動に関する知見はまだない。そこで本研究では、野外での腐生菌子実体からのCO2放出量とその季節変動、環境条件との関係を明らかにすることを目的とした。そのため、サクラに寄生したコフキサルノコシカケ子実体を油粘土で樹皮から分離したうえで、子実体からのCO2放出量を1年間定期的に測定した。同時に子実体のないサクラの樹皮呼吸や気象条件、子実体サイズも測定した。その結果、子実体からのCO2放出量は年平均122±95 nmol ind.-1 s-1、単位面積あたりでは1.1±0.7 nmol cm-2 s-1であり、樹皮呼吸より6倍多かった。また、夏に高く、冬から初春に低くなる季節変動を示した。さらに、気温や絶対湿度、子実体表面積との間に正の相関が見られた。</p>
  • 山内 里佳, 久米 朋宣, Lip Khoon Kho, 片山 歩美, 牧田 直樹, 大橋 瑞江
    日本森林学会大会発表データベース 128 751-751 2017年  
    <p>樹木の細根は、一般に直径2mm以下の根と定義され、比較的短い期間で生産、枯死を繰り返す。細根は呼吸等によって炭素を放出するなどしており、森林生態系全体の炭素循環に大きく貢献している。また、土壌環境の変化に敏感に反応するため、環境変化の指標になる。しかし、土壌中の根の調査は技術的に困難であるため、細根の動態に関する研究は遅れをとっている。特に、熱帯雨林の樹木細根においては、成長や枯死などの動態に関する研究例が少ない。そこで本研究では、近年開発されたスキャナ法を用いて、熱帯雨林における樹木細根の動態の観察を行った。データはマレーシアのランビル国立公園にて、2014年4月から2015年5月までの間で1ヶ月毎に10箇所でスキャナで撮影した細根の画像を用いた。細根の画像から、コンピュータソフトを用いて細根の現存量、成長量、枯死量を手動で抽出するプロトコルを確立した。また、試験地における1年間の細根の成長・枯死パターンを調べた。細根の成長・枯死パターンの結果と、試験地の降水量・気温のデータを比較したところ、特に降水量が多く気温の低い2015年1月から2月にかけて細根の成長・枯死が活発に見られた。</p>
  • 井手 淳一郎, 大橋 瑞江, Kajar Köster, Frank Berninger, 三浦 郁実, 牧田 直樹, 山瀬 敬太郎, Jukka Pumpanen
    日本森林学会大会発表データベース 128 110-110 2017年  
    <p>北方林における森林火災はバイオマスの燃焼を通してその炭素貯蔵量に強く影響を及ぼす。同時に,森林火災は土壌中の溶存有機物(DOM)の質を変化させることで北方林の物質循環に強く影響すると考えられる。しかしながら,火災後,北方林の回復と発達に伴って土壌中のDOMの質がどのように変化するかについてはほとんどわかっていない。本研究では,フーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴型質量分析法を用いて,フィンランド亜北極地方の北方林における土壌中DOMの構成分子種の,火災後の経過年数に伴う変化について検討することを目的とした。このため,火災後,6年,46年,156年が経過した3つの林分に試験地を設定して土壌水を採取しDOM構成分子種を分析した。DOMの構成分子の種数は6年,46年,156年の試験地でそれぞれ,2276,1588,2427であった。このことはDOM構成分子の種数が時間の経過とともに変化することを示す。また,6年と156年の試験地間では全種数の約70%が共通していた。van Krevelen diagramを用いてDOM構成分子種を生体分子クラスに分類すると,6年と156年の試験地間で共通する分子の多くはリグニン様物質であることが明らかとなった。</p>
  • 佐野 みずほ, 大橋 瑞江, 田野井 慶太朗, 二瓶 直登, 大手 信人
    日本森林学会大会発表データベース 128 430-430 2017年  
    <p>2011年に発生した東京電力福島第一原子力発電所の事故により、森林を含む周辺地域に大量の放射性物質が飛来・沈着した。森林は、資源、環境面において人間生活に身近な存在であり、森林生態系内での放射性物質の挙動を調べる必要性は大きい。そこで2012年から2014年に、福島県小国川集水域に位置する落葉性混交林とスギ人工林において、137Csの空間分布と、その経年変化を調べた。2012年の木本内の137Csの分布は、落葉性広葉樹林では、樹皮(20.9kBq/m2)と枝(5.9kBq/m2)に多く、スギ人工林では葉(70.1kBq/m2)と枝(24.9kBq/m2)に多かった。この違いは森林の展葉の違いに伴う事故後の137Csの初期分布の違いによるもので、その後の林冠から林床への移動に違いをもたらすことが示唆された。心材、辺材、事故後に展葉した葉に137Csが存在することから、樹体外から樹体内へ137Csが吸収され転流が生じていることが示された。また、土壌中の137Csは空間的に極めて不均一に分布していることが明らかになった。これらの結果をふまえ、土壌中の放射性セシウムの空間分布を決定する要因を林内雨・樹幹流・リターフォールの影響からgeostatisticsを用いて明らかにすることを試みた。</p>
  • Katayama Ayumi, Kume Tomonori, Matsumoto Kazuho, Saito Takuya, Ohashi Mizue
    Proceedings of the symposium "Frontier in tropical forest research: progress in joint projects between the Forest Department Sarawak and the Japan Research Consortium for Tropical Forests in Sarawak" 2016 187-200 2016年6月  
    This proceeding is a compilation of findings and progress activities of research collaboration between the Forest Department Sarawak (FDS) and the Japan Research Consortium for Tropical Forests in Sarawak (JRCTS). To highlight the research findings, An International Symposium entitled "Frontier in Tropical Forest Research: Progress in Joint Projects between the Forest Department Sarawak and the Japan Research Consortium for Tropical Forests in Sarawak" was ii held in Kuching, Sarawak on 21-22 September 2015.It is important to understand the characteristics of carbon cycling in tropical rainforests in order to quantify global carbon cycling. Knowledge about carbon allocation, that is, how much of the carbon assimilated by photosynthesis is allocated to aboveground and belowground tissues, and how much is used for biomass production and respiration on an annual time scale and on an ecosystem scale, can improve our ability to predict the effects of global climate changes on carbon dynamics. Recently, studies on carbon allocation in the Neotropics have been increasing, while there are few such studies in Asian tropical rainforests. There are important biotic and abiotic differences between the tropical rainforests in Borneo and Neotropical rainforests, such as higher stand density of large trees, larger biomass, and absence of distinct dry seasons in the rainforests in Borneo. These factors may cause differences in the carbon allocation patterns between Borneo and the Neotropics. The goal of this study is to clarify characteristics of carbon allocation in Lambir Hills National Park, which is covered with typical Bornean mature tropical rainforests. We estimated above-ground net primary production (ANPP), woody tissue respiration (Rwood), foliage respiration (Rfoliage), total below-ground carbon flux (TBCF) and gross primary production (GPP) in the Lambir Hills tropical rainforest, and compared the values with those from Neotropical tropical rainforests. We found that the aboveground biomass (AGB) in the Lambir Hills tropical rainforest was approximately twice higher than that in Neotropical rainforests. ANPP, Rwood and Rfoliage were comparable despite the higher biomass. The comparable Rwood despite higher aboveground biomass was partly caused by higher stand density of large trees in the Lambir Hills tropical rainforest. TBCF in the Lambir Hills tropical rainforest was much higher than those of Neotropical forests. This was unexpected, since the higher water availability in the Bornean tropical rainforest would suggest less fine root competition for water, giving higher ANPP and lower TBCF. Low nutrient availability may explain the comparable ANPP and higher TBCF. Our results suggested that large trees and belowground resources considerably affected carbon cycling.

講演・口頭発表等

 15

担当経験のある科目(授業)

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所属学協会

 3

共同研究・競争的資金等の研究課題

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