友定 俊彦, 小橋 昌司, 柴沼 均, 高野 恭寿, 村中 昭雄, 近藤 克哉, 山口 基, 村津 裕嗣, 畑 豊, 吉矢 晋一, 黒坂 昌弘
電子情報通信学会技術研究報告. MI, 医用画像 105(580) 155-158 2006年1月21日
人工膝関節置換手術後, 生体内の人工膝関節の動作機能評価を目的に, 従来X線透視動画像と3次元形状データを用いた2D/3D位置合わせ手法が提案されてきた.しかし, 多くの手法は膝の動作機能を考慮せず, 前フレームの推定パラメータを次フレームの初期パラメータとして解析を行っているため, 推定結果がばらついたり推定誤差が蓄積したりする問題があった.そこで本研究では, 処理するフレームの順番や膝の動作機能を考慮した3D/4D位置合わせ手法を提案する.提案手法では, キーフレームという概念を導入し, 解析を行うフレームを優先度により選択する.また, 推定値の推移が滑らかになるように制約条件を加える.精度評価を行うため, 本提案手法をシミュレーション動画像, ファントム動画像, 術後被験者の動画像に適用した結果, 従来法と比較して推定結果のばらつきは低減し, シミュレーション動画像では平均推定誤差0.037degで解析できることを確認した.