研究者業績

坂本 薫

サカモト カオル  (Kaoru Sakamoto)

基本情報

所属
兵庫県立大学 環境人間学部 教授
学位
学術博士(神戸大学)
master of home economics(Nara Women's University)

J-GLOBAL ID
200901005049713797
researchmap会員ID
1000135387

研究キーワード

 4

主要な委員歴

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論文

 112
  • 食生活研究 15(5) 3-9 1994年  
  • 食生活研究 13(6) 54-63 1992年  
  • 丸山 悦子, 坂本 薫
    日本家政学会誌 43(2) 97-103 1992年  
    炊飯における米の浸漬については, 松元らにより米粒切片の膨潤状態から30~120分間が適当であるとされ, また関らは, 20℃で浸漬した場合, 30分間以上15時間まで飯のα化度には浸潰時間による差はみられず, 食味上はいずれも同様に好まれたと報告している.<BR>米の浸漬温度や浸漬時間は、炊飯過程における昇温時間と相互に関連しており, 昇温時間を長くすることによって浸漬時間の不足をカバーすることができるとされている.浸漬における吸水量が多くなると昇温時間は短くてよいと考えられ、浸漬による吸水量を増加させることによって浸漬時間や昇温時間を短縮することが可能と思われるが、浸漬時間や浸漬温度と昇温時間との関連性については、ほとんど検討されていないのが現状である.<BR>すでに市販の自動炊飯器においては、米の浸漬中の吸水を40℃で行い, 炊飯を迅速に行うために種々の工夫がされているものがあり, 日常炊飯においても, 米の吸水を急速に進行させるために温水を用いる場合もある.今回は, 米の浸漬温度や浸漬時間, 昇温時間との関連を明らかにすることを目的として実験を行い, 若干の知見を得たので報告する.炊飯過程における米の浸漬温度や浸漬時間, 昇温時間は重要な加熱要因である.本報では, 浸漬と昇温との関連を検討するため, 合計30種類の方法で炊飯を行い, 米飯のテクスチャー, 還元糖量, 全糖量の測定, 飯粒断面の顕微鏡観察, 官能検査等を行った.その結果, 60℃で浸漬した米飯は20℃のものに比べ米粒周辺部の付着物が堅固であり, 表面が滑らかな状態で, 付着性が小さかった.また, 還元糖量は全体的に昇温時間, 浸漬時間が長く, 浸漬温度が高いほど高い値を示すことが明らかになった.テクスチャー測定による硬さは食味評価による米飯の硬さに対応しており, 官能検査の結果では, 40℃および60℃で浸漬した米飯が好まれた.
  • 坂本 薫, 丸山 悦子
    家政学研究 38(1) p1-6 1991年11月  
  • 丸山 悦子, 梶田 武俊, 坂本 薫
    家政学研究 38(1) p7-11 1991年11月  
  • 家庭科教育 65(3) 80-85 1991年  
  • 坂本 薫, 丸山 悦子
    澱粉科学 37(1) 29-34 1990年  
    1.精白米よりα-アミラーゼを硫安分画,アセトン分画,各種クロマトグラフィーにより分離精製を行い,a-アミラーゼIおよびIIを得た.比活性はα-アミラーゼIは約1000倍,α-アミラーゼIIは約700倍に上昇し,いずれもクロマトグラフィー的,電気泳動的にほぼ単一であった. 2.分子量はそれぞれ約46,000,約61,000と推算された.酵素反応生成物としてG1からG8までのオリゴ糖が検出されたことや,精製酵素を澱粉糊液に反応させた際の澱粉分解率とヨウ素呈色度との関係などから,両酵素は液化型α-アミラーゼであると考えられる. 3.酵素化学的性質を検討した結果,α-アミラーゼIは,至適pH5.0~5.5で熱に不安定,可溶性澱粉に対するKm値3.5mg/mlであり,α-アミラーゼIIは,至適pH5.0~6.0,熱にはきわめて安定で,可溶性澱粉に対するKm値は2.3mg/mlであった. 4.α-アミラーゼIIは,80℃10分間の加熱に対しても安定であり,炊飯における本酵素の役割が示唆された.おわりに,本研究にあたり貴重なご助言,ご指導を賜りました江崎グリコ(株) 生物化学研究所長,岡田茂孝博士に心から感謝いたします. 本研究の一部は,日本家政学会関西支部第7回研究発表会および昭和61年日本調理科学会において口頭発表した.
  • 坂本 薫, 橘 ゆかり, 片山 喜美子
    Beacon 24 35-42 1989年3月10日  
  • 片山 喜美子, 坂本 薫
    Beacon 22 83-90 1987年3月10日  
  • 白石 淳, 坂本 薫, 澄川 精吾, 藤井 久雄
    家政学雑誌 37(8) 661-666 1986年  
    1) 博多湾て北部九州) で1983年3月から1984年 2月まで毎月採集したムラサキイガイ成貝の軟体部を筋肉 (貝柱を含む), 中腸腺, 生殖腺, 外套膜・鯛の4部分に分け, 一般成分の分析を1年間にわたって行った.<BR>2) 一般成分の年平均値は, 水分80.2%, 灰分 1.6%, タンパク質10.4%, 糖質6.1%, 脂質1.7%であったが, 5~10月の問水分は少なく, 糖質は多い傾向を示した.<BR>3) 軟体部中, 生殖腺部分の占める割合が最も大きく (対乾物33~55%), また同部分で初夏から夏にかけて糖質の蓄積が著しかった.<BR>4) 身入りや組織切片の観察から, 北部九州でのムラサキイガイの食用の適期は夏期であろうとした前報の結果が, 今回の化学分析値の周年変化から裏付けられた.
  • 澄川 精吾, 坂本 薫, 白石 淳
    家政学雑誌 36(4) 229-233 1985年  
    ムラサキイガイの身入りは生殖腺の発達と放卵放精にもっとも影響され, 初夏から夏にかけて最高となり, 冬期に最低となる. 食用に適した時期の判定にはタンパク質, 脂肪, グリコーゲンその他の成分の変化と合わせて考えなければならないが, 身入りと生殖期からみれば, 北部九州では夏季が適当と思われる.

MISC

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  • 巴山 澪, 小林 秀丈, 有満 秀幸, 坂本 薫
    日本調理科学会大会研究発表要旨集 36 15 2025年  
    【目的】先行研究より、酒粕は、日本の伝統技術である造酒工程における副産物である原材料およびその代謝物に由来する成分を豊富に含み、健康機能を有することが知られている。一方、酒粕は用途や入手可能な期間が限られ、また、若い世代を中心とした食嗜好の変化により、近年、廃棄が問題視されている。そこで、本研究では長期間の貯蔵が可能で、独特の風味をもつ熟成粕と粕中の微生物に着目し、貯蔵によるアミノカルボニル反応や微生物の活動による栄養素や機能性成分の変化について報告した。引き続き、酒粕特有の成分や風味を生かした調理方法を検討し、酒粕の利用拡大を目指すことを目的とした。 【方法】試料は、江戸時代から継承される伝統的な自然発酵の手法を用いて醸造を行っている兵庫県内の酒造業者より提供を受け、兵庫県産の山田錦を使用した清酒造りで生じたものである。これまでに、酒粕および常温で50, 100, 200日保存した粕および別試料の3年粕について報告を行ったが、さらに貯蔵期間を延伸した1000日粕を加えた6種について比較した。また、酒粕および200日粕に存在する細菌を単離・培養し、16SrRNA遺伝子解析より菌種を同定した。以上の結果を踏まえて、酒粕および貯蔵粕の調理品を検討した。 【結果・考察】遺伝子解析より両試料において、納豆菌を含む枯草菌のB. subtilisおよび発酵食品やワインに含まれるP. megateriumの2菌種が同定された。後者はビタミンB12の生産者であり、原料米では低含有であるビタミンB12が酒粕では豊富であることと一致する。酒粕を広く普及するための調理方法として、加熱することや、チーズや柑橘類といった副材料の使用により、特徴的な風味が緩和され、利用拡大に貢献できると考えた。
  • 坂本 薫, 高岡 桃子, 前畑 菜海, 森井 沙衣子
    日本調理科学会大会研究発表要旨集 36 79 2025年  
    【目的】砂糖の再結晶化現象を利用して、フォンダンやウイスキーボンボンなど様々な菓子が作られる。その中の一つグレーズは、粉糖に水やリキュールを加えて作られ、バームクーヘンやドーナツなどのコーティングに使用される。保存中にグレーズがべたつくことがあるが、その原因は明らかにされておらず、グレーズの結晶状態について詳しく調べた研究はない。そこで、グレーズのべたつきの原因を明らかにすることを目的として、還元糖量と砂糖の結晶状態に着眼して検討した。【方法】精糖会社の異なる3種の粉糖を使用し、グレーズを調製した。粉糖やグレーズについてX線回折、還元糖、粘度、低湿度・高湿度条件下での重量変化等を測定し、偏光顕微鏡とSEMによる観察、HPLC分析を行った。【結果・考察】3種の粉糖は類似したXRD波形を示した。顕微鏡観察によりグレーズは、非結晶と結晶が共存している状態であるとわかった。粉糖には微量の還元糖が含まれることが確かめられたので、グレーズの品質における還元糖の影響を確認したところ、還元糖を添加していないグレーズは高湿度条件下であっても湿度の影響を受けにくかったが、添加したグレーズは低湿度環境下では乾燥しやすく高湿度環境下では吸湿しやすかった。還元糖を添加したグレーズの結晶は小さく、還元糖は砂糖の再結晶化を妨げていた。還元糖添加グレーズを水溶部と固形部に分離しHPLCで分析したところ、水溶部で還元糖の割合が大きかったことから、還元糖が吸湿性に関与していることが明らかとなった。還元糖は砂糖の再結晶化を妨げ、高湿度条件下で吸湿反応を促進し、グレーズの品質を低下させることがわかった。
  • 森井 沙衣子, 末廣 彩花, 西山 さくら, 坂本 薫
    日本調理科学会大会研究発表要旨集 36 69 2025年  
    【目的】加熱調理品は加熱条件や材料によりその品質が大きく影響される。砂糖は純度が高く,結晶性の物質であるものの,熔融温度が異なるものがある。すでに,水分を含まない砂糖の加熱調理品は,着色状況や官能評価結果に差が見られ,質的な差が観察されたことを報告した。一方,すべての砂糖を水に溶解させてから加熱した場合は融点の差の影響は認められなかった。そこで,本研究では砂糖の加熱調理品の水分含量に着目し,水分が砂糖の加熱調理品に与える影響を検討することとした。【方法】砂糖は市販グラニュ糖(W)とWを粉砕した粉砕糖(WP)を加熱調理品の調製に用い,水分を含まないキャンディおよび材料の10%の水分を含むクッキーを調製した。以前に報告した顕微鏡観察,色差測定,官能評価に加えて還元糖測定,水分および水分活性測定についても測定を行った。【結果】水分を加えず調製したキャンディではWキャンディよりもWPキャンディが着色したが、水分を含むクッキーでは結果が逆転し、Wクッキーで着色は濃くなり,苦味が増した。生成された還元糖量にも差が生じ、WPで調製した加熱調理品の還元糖量が多くなった。水分を含まないキャンディでは180℃で加熱した場合、粉砕糖WPのほうがグラニュ糖Wよりも熱分解が進んだことが推察され,水分を含むクッキーでは、グラニュ糖Wよりも粉砕糖WPを使用したほうが早い段階から生地の水分に砂糖が溶けたため,加熱による熱分解が進み,還元糖や着色状況などの品質に差が生じたと考えられた。砂糖の加熱調理品の品質には、カラメル化やアミノカルボニル反応によって起こる着色物質や苦味物質が影響するが,共存する水分とその量にもその品質に関与することが示唆された。
  • 中谷 梢, 坂本 薫, 吉村 美紀
    日本調理科学会大会研究発表要旨集 35 74 2024年  
    【目的】前報の明石焼きのレシピ調査から、明石焼きはレシピによって粉と卵、だし汁の配合割合が異なり、粉では小麦粉のみのレシピと、小麦粉と小麦澱粉(浮き粉,じん粉)を混合したレシピがみられた。小麦澱粉は粒子径の異なる種類があることから、小麦粉と粒子径の異なる4種類の小麦澱粉を用いて明石焼きを調製し、粉の種類が明石焼きの性状に及ぼす影響を比較した。【方法】粉は小麦粉と粒子径の異なる4種類の小麦澱粉を用いた。配合割合は粉:卵:だし汁=0.8:1:3とし、たこ焼き器で焼成した。測定温度20℃で、高さ、質量、破断荷重、破断ひずみ、ひずみ10%時と20%時の応力、色差、塩分を測定し、官能評価を行った。【結果】小麦粉の方が小麦澱粉より、明石焼きの高さがやや高く、質量が軽く、破断ひずみ、破断荷重が高く、色差のa*値とb*値が高く、官能評価では、黄色が濃く、最もかたく、噛み切りやすいと評価された。小麦澱粉間では粒子径が大きい方が、明石焼きの高さがやや高く、b*値が低く、官能評価では、黄色がやや薄く、かたく、粘りが強く感じられる傾向が見られた。これらの結果は、小麦粉ではグルテンを含むこと、小麦澱粉では粒子径が大きい方が、粘性が高いことが影響していると考えられた。明石焼きの塩分は粉の種類による差が見られなかったが、官能評価では、小麦粉より小麦澱粉の方がだし汁の味が強く感じられた。これは、小麦粉に比べ小麦澱粉は、たんぱく質量が少なく、小麦澱粉で調製した明石焼きの方が軟らかいと感じられることが影響していると推察した。粉の特徴が、明石焼きの美味しさに影響した。
  • 坂本 薫, 坂本 朋香, 内田 はるか, 森井 沙衣子
    日本調理科学会大会研究発表要旨集 35 68 2024年  
    【目的】胚芽米は、精白米のおいしさと玄米の栄養的価値の両立を目指したものであると考える。胚芽精米はその栄養的価値が担保された米として胚芽を80%以上含むものが流通しているが、その消費量が米の消費量全体に占める割合は決して多くはない。そこで、胚芽米の利用拡大を目指し、これまでの胚芽精米とは異なる食べやすい胚芽米の米飯特性について検討を行った。 【方法】胚芽保有率の異なる2種類の胚芽米および精白米の搗精は、兵庫県産コシヒカリを用いて㈱トウバンにおいて行った。これらについて、吸水率、色差、テクスチャー、還元糖量、GABA量の測定および官能評価を行い、胚芽米の評価を行った。 【結果・考察】2種の胚芽米の胚芽保有率はそれぞれ52.8%、43.5%であった。これらを胚芽米A、胚芽米Bとして実験に供した。5℃と40℃での吸水率を測定すると、いずれの温度においても胚芽米のほうが吸水率が高かった。また、5℃のほうが40℃よりも吸水率が高い結果となった。胚芽米のほうが吸水率が高い結果となったのは、搗精方法の違いに起因していると考えられた。胚芽米A、Bの色差ΔEは1.41と目視で違いが認められる程度であることがわかり、L*値、a*値に有意差があった。テクスチャー測定では、精白米との比較においても硬さには差は認められなかった。還元糖量測定では、長時間浸漬により胚芽米は甘みが増すことが示唆された。GABA含有量は、胚芽米飯は玄米飯より少ないが精白米飯より多く、炊き方によってその量は変化した。官能評価では、胚芽米2種間において白さ、つや、香り、総合評価に有意な差が認められ、胚芽保有率の差が9.3%程度であっても評価が大きく左右されることがわかった。

書籍等出版物

 10

講演・口頭発表等

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  • 浦田 ちひろ, 坂本 薫
    第24 回日本栄養改善学会近畿支部会学術総会 2025年11月22日
  • 坂本薫, 末廣彩花, 木村敏文
    日本食生活学会第70回大会 2025年5月17日
  • 森井 沙衣子, 末廣 彩花, 西山 さくら, 坂本 薫
    日本調理科学会大会研究発表要旨集 2025年8月30日 日本調理科学会
    【目的】加熱調理品は加熱条件や材料によりその品質が大きく影響される。砂糖は純度が高く,結晶性の物質であるものの,熔融温度が異なるものがある。すでに,水分を含まない砂糖の加熱調理品は,着色状況や官能評価結果に差が見られ,質的な差が観察されたことを報告した。一方,すべての砂糖を水に溶解させてから加熱した場合は融点の差の影響は認められなかった。そこで,本研究では砂糖の加熱調理品の水分含量に着目し,水分が砂糖の加熱調理品に与える影響を検討することとした。【方法】砂糖は市販グラニュ糖(W)とWを粉砕した粉砕糖(WP)を加熱調理品の調製に用い,水分を含まないキャンディおよび材料の10%の水分を含むクッキーを調製した。以前に報告した顕微鏡観察,色差測定,官能評価に加えて還元糖測定,水分および水分活性測定についても測定を行った。【結果】水分を加えず調製したキャンディではWキャンディよりもWPキャンディが着色したが、水分を含むクッキーでは結果が逆転し、Wクッキーで着色は濃くなり,苦味が増した。生成された還元糖量にも差が生じ、WPで調製した加熱調理品の還元糖量が多くなった。水分を含まないキャンディでは180℃で加熱した場合、粉砕糖WPのほうがグラニュ糖Wよりも熱分解が進んだことが推察され,水分を含むクッキーでは、グラニュ糖Wよりも粉砕糖WPを使用したほうが早い段階から生地の水分に砂糖が溶けたため,加熱による熱分解が進み,還元糖や着色状況などの品質に差が生じたと考えられた。砂糖の加熱調理品の品質には、カラメル化やアミノカルボニル反応によって起こる着色物質や苦味物質が影響するが,共存する水分とその量にもその品質に関与することが示唆された。
  • 坂本 薫, 高岡 桃子, 前畑 菜海, 森井 沙衣子
    日本調理科学会大会研究発表要旨集 2025年8月30日 日本調理科学会
    【目的】砂糖の再結晶化現象を利用して、フォンダンやウイスキーボンボンなど様々な菓子が作られる。その中の一つグレーズは、粉糖に水やリキュールを加えて作られ、バームクーヘンやドーナツなどのコーティングに使用される。保存中にグレーズがべたつくことがあるが、その原因は明らかにされておらず、グレーズの結晶状態について詳しく調べた研究はない。そこで、グレーズのべたつきの原因を明らかにすることを目的として、還元糖量と砂糖の結晶状態に着眼して検討した。【方法】精糖会社の異なる3種の粉糖を使用し、グレーズを調製した。粉糖やグレーズについてX線回折、還元糖、粘度、低湿度・高湿度条件下での重量変化等を測定し、偏光顕微鏡とSEMによる観察、HPLC分析を行った。【結果・考察】3種の粉糖は類似したXRD波形を示した。顕微鏡観察によりグレーズは、非結晶と結晶が共存している状態であるとわかった。粉糖には微量の還元糖が含まれることが確かめられたので、グレーズの品質における還元糖の影響を確認したところ、還元糖を添加していないグレーズは高湿度条件下であっても湿度の影響を受けにくかったが、添加したグレーズは低湿度環境下では乾燥しやすく高湿度環境下では吸湿しやすかった。還元糖を添加したグレーズの結晶は小さく、還元糖は砂糖の再結晶化を妨げていた。還元糖添加グレーズを水溶部と固形部に分離しHPLCで分析したところ、水溶部で還元糖の割合が大きかったことから、還元糖が吸湿性に関与していることが明らかとなった。還元糖は砂糖の再結晶化を妨げ、高湿度条件下で吸湿反応を促進し、グレーズの品質を低下させることがわかった。
  • 巴山 澪, 小林 秀丈, 有満 秀幸, 坂本 薫
    日本調理科学会大会研究発表要旨集 2025年8月30日 日本調理科学会
    【目的】先行研究より、酒粕は、日本の伝統技術である造酒工程における副産物である原材料およびその代謝物に由来する成分を豊富に含み、健康機能を有することが知られている。一方、酒粕は用途や入手可能な期間が限られ、また、若い世代を中心とした食嗜好の変化により、近年、廃棄が問題視されている。そこで、本研究では長期間の貯蔵が可能で、独特の風味をもつ熟成粕と粕中の微生物に着目し、貯蔵によるアミノカルボニル反応や微生物の活動による栄養素や機能性成分の変化について報告した。引き続き、酒粕特有の成分や風味を生かした調理方法を検討し、酒粕の利用拡大を目指すことを目的とした。 【方法】試料は、江戸時代から継承される伝統的な自然発酵の手法を用いて醸造を行っている兵庫県内の酒造業者より提供を受け、兵庫県産の山田錦を使用した清酒造りで生じたものである。これまでに、酒粕および常温で50, 100, 200日保存した粕および別試料の3年粕について報告を行ったが、さらに貯蔵期間を延伸した1000日粕を加えた6種について比較した。また、酒粕および200日粕に存在する細菌を単離・培養し、16SrRNA遺伝子解析より菌種を同定した。以上の結果を踏まえて、酒粕および貯蔵粕の調理品を検討した。 【結果・考察】遺伝子解析より両試料において、納豆菌を含む枯草菌のB. subtilisおよび発酵食品やワインに含まれるP. megateriumの2菌種が同定された。後者はビタミンB12の生産者であり、原料米では低含有であるビタミンB12が酒粕では豊富であることと一致する。酒粕を広く普及するための調理方法として、加熱することや、チーズや柑橘類といった副材料の使用により、特徴的な風味が緩和され、利用拡大に貢献できると考えた。

共同研究・競争的資金等の研究課題

 17

産業財産権

 2

主要な学術貢献活動

 6

社会貢献活動

 8

メディア報道

 2