松尾 直人, 河本 直哉, 山本 暁徳, 部家 彰
電子情報通信学会論文誌. C, エレクトロニクス = The transactions of the Institute of Electronics, Information and Communication Engineers. C 89(6) 409-415 2006年6月1日
アクティブマトリックス型有機発光ダイオード(AM-OLED, active matrix-organic light emitting diode)ディスプレイの画素駆動回路において,従来型薄膜トランジスタ(TFT, thin film tranisitor)をダブルSOI (DSOI, double silicon on insulator)上に形成されたトンネル誘電体トランジスタ(TDTFT, tunneling dielectric TFT)で置き換えた構造に対して,従来型の画素回路を仮定して,ゲートしきい値電圧のばらつきとOLED出力電流の関係を調べた.ソース・ドレーン両端部に0.5nm厚のTiO_2膜の作製を仮定することにより,TDTFTはしきい値電圧の変動によるOLED出力電流の変化を低減できることが明らかになった.理由は,DSOI構造によるゲートしきい値の低下,更に,トンネル抵抗の減少と電子移動度低下の阻止による.更に,TDTFTは従来型TFTに比較してオフ電流の値も減少させることができ,DSOI上に形成されたTDTFTは次世代フラットパネルディスプレイに用いられる新しいデバイスの候補としての可能性を秘めている.