小野田 光宣, 多田 和也
電子情報通信学会技術研究報告. OME, 有機エレクトロニクス 102(47) 7-12 2002年5月8日
ポリ(p-フェニレンビニレン)誘導体,ポリ(2,5-ジアルコキシ-p-フェニレンビニレン)、ROPPVおよびポリ(2,5-ジアルキル-p-フェニレンビニレン),RPPVのサーモクロミズム挙動を調べた。光学吸収スペクトル,蛍光スペクトルなどの光学特性の温度依存性およびそれらの側鎖長依存性をポリ(3-アルキルチオフェン),PATの結果と比較した。ROPPVの禁止帯幅は室温で2.2eVを示し,温度上昇により徐々に増加し約200℃で約2.4eVを示す。一方,RPPVの禁止帯幅は温度依存悔がほとんど見られず,約2.7eVの一定値を示す。禁止帯幅の温度依存性は,PATのそれとは異なり,分子構造の違いにその原因があると考えられた。蛍光強度は温度上昇とともに単調に減少し,やはりPATの挙動とは異なる。主頭の捻れによる主鎖間距離の減少とπ電子系重畳の強調に起因すると考えられた。さらに,ROPPVおよびRPPVの固体および液体状態の電子状態をイオン化ポテンシャルの温度依存性から評価した。