榎本 晶, 緒方 紀子, 水戸 美津子
聖徳大学研究紀要(聖徳大学・聖徳大学短期大学部) 28(28・50) 151-156 2018年3月
本研究は、世界中の多くの看護師にとって深く知られているリフレクションと、そのリフレクションの行動を支えているメタ認知の重要性と看護教育の位置づけについて考察することを目的とした。文献検索データベース・サービス「Science Direct」、「CiNii」、「医中誌」を利用し、1910〜2017年の間から「リフレクション」と「メタ認知」さらに「看護」「看護教育」に関する英文献及び日本語文献を抽出した。そのうちの有効文献82件を検討し、看護教育へ貢献となるべき視点を考案した。看護学生が自己のリフレクションを通してメタ認知スキルを向上するためには、看護教育者もまた、メタ認知のプロセスに関わる継続的なリフレクションを促し高める能力が必要である。リフレクションはメタ認知によって支えられていることの重要性を理解し、より優れた教授活動を行うことが、医療現場において看護の専門家となる学生を通した看護及び医療への貢献と成り得る。(著者抄録)