村田 沙和美, 川戸 美由紀, 谷脇 弘茂, 栗田 秀樹, 橋本 修二, 亀井 哲也, 松村 康弘, 小栗 重統, 岡山 明, 中村 好一, 柳川 洋
厚生の指標 52(11) 23-27 2005年10月
保健統計に基づいて,糖尿病と高血圧の受療者数について,1995〜2002年の年次推移を観察した.また,複数の保健統計を組み合わせて,受療の有無別の有病者数の推移を検討し,これらの推移について,人口の年齢構成を調整した場合も検討した.糖尿病の年次推移は,通院者数と主傷病通院者数が増加傾向,総患者数と1日患者数がほぼ横ばい傾向であった.高血圧の年次推移は,通院者数が増加傾向,主傷病通院者数,総患者数と1日患者数が減少傾向であった.入口の年齢構成を調整すると,通院者数は糖尿病で増加傾向,高血圧でほぼ横ばい傾向となった.有病者数は両疾患ともに増加傾向で,人口の年齢構成を調整すると糖尿病で増加傾向,高血圧で減少傾向となった.有病者の受療割合は両疾患ともに20%程度で,やや上昇傾向であった