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1論文
261MISC
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胃と腸 53(12) 1645-1652 2018年11月<文献概要>アミロイドーシスの十二指腸病変の特徴を明らかにする目的で,アミロイド別の臨床像,内視鏡所見,病理組織学的所見を自験例23例(AL型14例,AA型9例)で遡及的に検討した.十二指腸内視鏡所見は,AA型の全例で粘膜粗そうや微細顆粒状粘膜/びらんを呈する一方,AL型の60%は皺襞肥厚や多発する粘膜下腫瘍様隆起を呈していた.粘膜下腫瘍様隆起はAL型のみで認められた.生検病理組織学的所見はアミロイド沈着の程度と沈着範囲で評価したが,明らかな関連性は認めなかった.アミロイド別の特徴的な内視鏡像や臨床像を把握することがアミロイドーシスの診断に重要であり,その基礎疾患を理解することが早期診断につながると考えられた.
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胃と腸 53(6) 869-872 2018年5月<文献概要>共焦点レーザー内視鏡は,生体組織を細胞レベルで観察することができる顕微内視鏡である.現在はプローブ型の共焦点レーザー内視鏡が使用可能である.筆者らはダブルバルーン小腸内視鏡下でプローブ型共焦点レーザー内視鏡を用いて小腸血管性病変に対して観察を行った.本稿ではその概要について述べる.
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Gastroenterological Endoscopy 60(Suppl.1) 810-810 2018年4月
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胃と腸 53(2) 221-225 2018年2月共焦点レーザー内視鏡は,レーザー光と光学技術を使って生体組織を細胞レベルで視覚化するために開発された顕微内視鏡であり,現在使用可能なプローブ型は内視鏡の鉗子孔から挿入して使用できる.生体内の自家蛍光,または生体に投与された蛍光造影剤をレーザー光で励起し放出された蛍光を口径の小さな共焦点絞りを通すことで,細胞レベルまで鮮明に観察できる.その利点として,リアルタイムな仮想病理診断,適切な生検部位の選択や生検個数の削減,通常のパラフィン固定HE染色像で観察できない生体組織のダイナミックな観察(例えば脈管),蛍光造影剤の生体内動態の観察や,蛍光標識物質による分子イメージングなどが挙げられる.筆者らは小腸炎症性疾患に対して,バルーン内視鏡下プローブ型共焦点レーザー内視鏡を用いて通常の内視鏡では観察できないleaky gut症候群や脈管の異常を観察してきた.本稿ではその概要を述べる.(著者抄録)
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臨床皮膚科 72(1) 52-56 2018年1月36歳,女性.初診1ヵ月前からの複数回の下痢,血便を主訴に近医を受診し大腸内視鏡検査で潰瘍性大腸炎と診断され当院受診した.絶食とプレドニゾロン50mg/日の点滴で加療中,点滴刺入部に膿瘍が出現し当科を受診した.初診時,点滴刺入部を含め両上肢に多発性の無菌性膿瘍を認めた.病理組織像では,真皮全層性に密な好中球の浸潤を認めた.血液検査ではCRP高値,赤沈の亢進,血清補体価の上昇を認めた.HLA-B51は陰性で,眼科的,神経内科的にBehcet病に合致する所見は認められなかった.以上の臨床像,検査所見より潰瘍性大腸炎に伴った好中球性皮膚症と診断した.顆粒球吸着療法を開始したところ腸炎および皮膚症状は著明に改善し,サラゾピリンの内服で皮膚症状の再燃は認められていない.顆粒球吸着療法は潰瘍性大腸炎に伴った好中球性皮膚症に対して有用な治療選択肢と考えた.(著者抄録)
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胃と腸 52(13) 1739-1747 2017年12月患者は50歳代,男性.下部直腸に径25mm大の発赤の強い表面陥凹型腫瘍を認めた.NBI拡大観察でvessel patternは中央で網目・らせん状血管,辺縁で細い血管を認め,avascular areaは認めなかった.surface patternは不明瞭で,JNET分類Type 2Bと診断.クリスタルバイオレット染色拡大観察では,VI型高度不整pit patternを認め,一部にI型pitが混在していた.患者本人の希望でESDを施行した.moderately differentiated tubular adenocarcinoma(tub2>por1>por2),pT1a(SM1,400μm),ly(-),v(-),pHM0,pVM1.MUC5AC,MUC6,pepsinogen IIが陽性で,胃型粘液形質を呈していた.直腸に占居し,かつ胃型粘液形質を呈し,低分化成分のあるLST-NG(0-IIc)病変は希少症例と考え,報告する.(著者抄録)
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薬局 68(11) 3477-3480 2017年10月<Key Points>潰瘍性大腸炎、クローン病、Clostridioides difficile腸炎患者の32症例に糞便移植療法を施行した。クローン病、C.difficile腸炎患者には高い有効性が示され、糞便移植8週後レシピエントの腸内細菌叢の多様性はドナーに近づいていることが確認された。一方、潰瘍性大腸炎において有効性は既報と同様30%前後で、糞便移植前後においてレシピエントとドナーの腸内細菌叢の類似性に変化はみられなかった。大きな合併症はみられず、安全性は比較的高いものと思われた。今後はドナー検査の費用と時間を省くために糞便バンクの設立に取り組む予定である。(著者抄録)
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Medical Technology 45(10) 1066-1068 2017年10月難治性クロストリジウム・ディフィシル感染症に対して高い有効性が報告されている糞便移植療法は近年、炎症性腸疾患に対して臨床応用がなされている。潰瘍性大腸炎に対しては有効性が低いという報告が多いが、当院でも2016年4月から自主研究として糞便移植療法を行ってきた。当院における糞便移植療法の有効性と今後の課題に関して報告する。(著者抄録)
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胃と腸 52(11) 1441-1444 2017年10月非特異性多発性小腸潰瘍症は女性に好発し,若年より慢性に経過する鉄欠乏性貧血と蛋白漏出性腸症に伴う低蛋白血症を主徴とする.近年,プロスタグランジンのトランスポーター遺伝子SLCO2A1が責任遺伝子であることが判明した.ただし,SLCO2A1遺伝子変異と臨床病態に有意な相関はなく,今後のさらなる病態の解明と治療法の開発が必要とされる.(著者抄録)
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GASTROINTESTINAL ENDOSCOPY 85(5) AB256-AB257 2017年5月
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Gastroenterological Endoscopy 59(Suppl.1) 922-922 2017年4月
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JOURNAL OF GASTROENTEROLOGY AND HEPATOLOGY 30 197-197 2015年12月
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臨床画像 31(10月増刊) 127-129 2015年10月
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消化器内視鏡 27(4) 689-694 2015年4月第2世代の大腸用カプセル内視鏡(以下、PC2)は2014年1月に世界に先駆けて本邦で保険適用となり、今後は大腸癌スクリーニング検査の新たなモダリティーとして期待されている。ただし、PC2普及の課題として読影負担が大きいことがあげられる。日本カプセル内視鏡学会は、カプセル内視鏡読影支援技師認定制度を設立するとともに、大腸カプセル内視鏡eラーニングの運用を開始した。このシステムを用いれば読影支援体制の拡充および読影精度の向上につながることが期待される。また、PC2の読影ソフトウェアには画像強調機能であるFlexible spectral Imaging Color Enhancement(FICE)が搭載されているが、その有用性に関する報告はない。今回、少数例ながらPC2におけるFICEの有用性について検討したところ、通常光単独群とFICE単独群における大腸ポリープ検出感度に有意差はなかったが、ポリープそのものや周囲の血管が明瞭化され、カプセルの通過が速い部位でも拾い上げが可能であった。FICEは視認性を向上させ、読影支援ツールになりうる可能性が示唆された。(著者抄録)
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胃と腸(0536-2180) 49(3) 366-375 2014年3月患者は60歳代,女性.全身倦怠感を主訴に来院し,鉄欠乏性貧血を認め入院となった.上部消化管内視鏡下の生検で,野生型トランスサイレチン(transthyretin;TTR)由来のアミロイド沈着を認め,老人性全身性アミロイドーシス(senile systemic amyloidosis;SSA)と診断した.内視鏡像では,十二指腸に多発するびらん・小潰瘍と粘膜と襞の腫脹・断裂を認めた.また,S状結腸にも不整形の多発する浅い小潰瘍を認めた.小腸X線造影検査では,十二指腸から上部空腸にかけて多発する小顆粒状または粘膜下腫瘍様の結節状の小隆起,Kerckring皺襞の腫大を認めた.十二指腸病変からの生検で,粘膜固有層から粘膜下層にかけてのアミロイド沈着がみられ,抗TTR抗体による免疫染色で陽性像を呈した.本症例でTTR遺伝子の解析を行ったが,変異を認めなかったことから,SSAと診断した.SSAで広範囲な消化管病変を呈することは珍しく,本稿では詳細を解説する.(著者抄録)
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胃と腸(0536-2180) 49(3) 385-393 2014年3月患者は62歳,女性.20歳時に関節リウマチ(RA)を発症しており,最近5年間は無治療で放置していた.慢性下痢,食欲不振,体重減少を主訴に来院した.消化管内視鏡検査で上行結腸から直腸に連続性,びまん性に浮腫状,発赤調,微細顆粒状を呈する粘膜と厚い白苔を有する多発性・大小不同の不整型潰瘍が認められた.また,十二指腸には微細顆粒状の粘膜と多発するびらんが認められた.生検にてアミロイド蛋白の沈着を認め,RAに合併したAAアミロイドーシスと診断した.抗IL-6受容体抗体(トシリズマブ)の投与により,臨床症状とともに,内視鏡・病理所見の改善が認められた.トシリズマブはRAに合併したAAアミロイドーシスの有効な治療法であると考えられた.(著者抄録)
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DIGESTIVE DISEASES AND SCIENCES 58(9) 2436-2436 2013年9月
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Intestine 16(5) 413-419 2012年9月ANCA関連血管炎は全身性の疾患であり,そのなかでアレルギー性肉芽腫性血管炎(allergic granulomatous angitis;AGA)は気管支喘息を主とするアレルギー性疾患が先行し好酸球増多が認められ血管炎症状を伴うものをいう.消化管病変は胃,十二指腸,小腸,大腸いずれにおいても認められる.内視鏡所見では,びらん,アフタ様多発潰瘍,地図状潰瘍などが挙げられるが診断が困難なことも多く全身検索も必須である.本項では消化管病変を伴ったAGA症例を中心に概説する.(著者抄録)
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胃と腸 47(10) 1474-1486 2012年9月Crohn病に対するインフリキシマブ(IFX)による治療には,維持投与中に効果が減弱する効果減弱例や効果が消失する二次無効例などのいわゆるIFX抵抗例が出現し,治療に難渋する症例がみられるようになった.これらIFX抵抗例は,投与法の工夫やアダリムマブへのスイッチにより,臨床的寛解,またはそれに準じた状態に持ち込めるが,小腸に広範な病変を有する症例や狭窄症例の多くは臨床的に寛解状態に持ち込むことが困難であり,画像所見でも粘膜治癒が得られていなかった.(著者抄録)
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Hepatogastroenterology 59(120) 2516-2522 2012年
講演・口頭発表等
4教育内容・方法の工夫(授業評価等を含む)
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件名-開始年月日2011/06/17終了年月日2011/06/17概要M3 PBLⅠ
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件名-終了年月日2012/04/27概要M3 消化器
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件名-終了年月日2012/07/02概要CM-1
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件名-終了年月日2012/04/13概要M3 消化器
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件名-終了年月日2012/04/27概要M3 消化器
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件名-終了年月日2012/10/30概要M4 PBLⅡ
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件名-終了年月日2013/04/23概要M3 消化器系
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件名-終了年月日2013/04/26概要M3 消化器系
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件名-終了年月日2013/06/24概要臨床工学科 2年 臨床医学総論Ⅰ