松本 成史, 花井 禎, 齋藤 允孝, 中西 道政, 杉本 公一, 清水 信貴, 森 康範, 南 高文, 林 泰司, 植村 天受, 杉山 高秀
泌尿器外科 20(10) 1289-1293 2007年10月
新しい選択的α1A遮断薬であるシロドシンの射精障害を性活動期ヘルシーボランティア19例(平均;29.2歳)に協力して頂き検討した。シロドシン4mg×2回/日を5日間内服し、その前後で精液検査を施行した。結果は全例、絶頂感は内服前後で変わらなかったが、内服後では精液の射出を認めないかまたは精液量の減少を認めた。全例、可逆性で1週間以内には内服前と同じ状態に戻っていた。射精後の検尿では精子を認めず、射精障害の原因は逆行性射精ではなく、精液射出障害の可能性が高いと考えられた。BPH/LUTS患者に対する選択的α1遮断薬の適応の決定には、副作用としての射精障害の説明は重要である。(著者抄録)