戸田 芙美, 加賀谷 斉, 馬場 尊, 柴田 斉子, 尾関 保則, 金森 大輔, 田中 貴志, 三鬼 達人, 石亀 敬子, 西村 和子, 小野木 啓子, 才藤 栄一
Japanese Journal of Comprehensive Rehabilitation Science 6(2015) 50-55 2016年1月
【目的】入院患者の摂食嚥下障害に対する摂食機能療法回診の効果を後方視的に検討した.【方法】当院では病棟看護師や各科からの依頼により,専従の摂食・嚥下障害看護認定看護師が全身状態の確認,摂食嚥下障害のスクリーニングを行っている.精査が必要と判断された患者に,多職種から成る嚥下チームが病棟回診を行い,原則として嚥下内視鏡検査による評価を行っている.2006年9月から2010年3月までに摂食機能療法回診が行われた患者の介入時,介入後,最終時の食事形態と栄養摂取状況(ESS),介入時,最終時の臨床的重症度分類(DSS),介入中の肺炎発症を調査した.【結果】1,330例中精査が必要と判断された998例に対して摂食機能療法回診を行った.介入により食事形態,ESS,DSSの有意な改善をみた.肺炎発症率は3.7%であった.【考察】摂食機能療法回診により食事形態,ESS,DSSの有意な改善を得た.(著者抄録)