長縄 達明, 塩谷 真由美, 水野 正巳, 丹羽 啓之, 橋本 健一, 廣田 卓男, 飯塚 勝美, 諏訪 哲也, 堀川 幸男, 武田 純
岐阜県内科医会 2018年3月
膵全摘後の糖尿病では膵内分泌機能と外分泌機能が共に消失しているため、血糖の変動が不安定になることが知られている。今回、膵頭部癌に対し膵頭十二指腸切除術を予定して手術を開始したが、術中に血管浸潤等を認めたため術式が膵全摘術に変更となった患者において、術後の血糖コントロールにCGMS(Continuous glucose measurement system)の結果を有効活用しえた症例を経験した。患者は69歳女性、CGMSの結果から毎日夕食2時間後に低血糖を生じることが明らかになったため、夕食1時間半後に補食を加えるようにし、夕食前後の血糖値を安定化させることができた。