Odo Nozomi, Ohtsuka Kei, Suzuki Yukari, Matsuda Fumihiro, Koyama Soichiro, Watari Tetsuro, Sakurai Hiroaki, Nakagawa Norikazu, Kanada Yoshikiyo
Fujita Medical Journal 6(4) 110-116 2020年11月
理学療法・作業療法専攻学生の教育における診療参加型臨床実習(Clinical Clerkship(CC))の効果を、臨床実習中のストレス、睡眠状態、技能習得の点で検証した。従来の臨床トレーニングを行った学生48名(従来群)とCCを行った学生48名(CC群)を対象に、職業性ストレス簡易調査票(BJSQ)、アテネ不眠尺度(AIS)、技能習得評価の成績を比較した。その結果、CC群は従来群と比較してBJSQの量的負担および質的負担の項目の点数が有意に高く、課題のコントロール度、イライラ感、疲労感、抑うつ感、身体愁訴の項目の点数は有意に低かった。またCC群では活気および指導者のサポート項目に関する点数が高かった。AISスコア中央値はCC群で有意に低かった。臨床実習成績の基本的姿勢、治療技術の項目の点数において、従来群よりもCC群で有意に高かった。以上から、当該学生のストレス、睡眠状態、ある種の技能習得に対するCCの効果が示された。