須釜 淳子, 石橋 みゆき, 大田 えりか, 鎌倉 やよい, 才藤 栄一, 真田 弘美, 中山 健夫, 野村 岳志, 山田 雅子, 仲上 豪二朗, 佐藤 直子, 柴田 斉子, 長谷 剛志, 深田 順子, 三鬼 達人, 有田 弥棋子, 浦井 珠恵, 大川 洋平, 北村 言, 臺 美佐子, 高橋 聡明, 玉井 奈緒, 飛田 伊都子, 野口 博史, 松本 勝, 三浦 由佳, 向井 加奈恵, 麦田 裕子, 吉田 美香子, 倉智 雅子, 白坂 誉子, 山根 由起子, 日本看護科学学会
日本看護科学会誌 42 790-810 2022年12月
目的:本資料は,日本看護科学学会より公開した「看護ケアのための摂食嚥下時の誤嚥・咽頭残留アセスメントに関する診療ガイドライン」の要約版である.方法:本診療ガイドラインは,「Minds診療ガイドライン作成マニュアル2017」に従い,研究エビデンスと益と害のバランス,患者の価値観などに基づき作成された.結果:身体診査技術を用いた系統的アセスメント,反復唾液嚥下テスト,改訂水飲みテスト,フードテスト,頸部聴診法,超音波診断装置による嚥下観察,内視鏡による嚥下観察に関するクリニカルクエスチョンをもとに,10の推奨が作成された.8つの推奨はGRADE(Grading of Recommendations Assessment, Development and Evaluation)2Cとして評価され,残りの2つはGRADEなしとして評価された.結論:看護ケアのためのアセスメントに焦点を当て,最新の知見を盛り込んだ信頼性の高い診療ガイドラインが作成された.本資料は要約版であり,臨床実践への活用が期待される.(著者抄録)