卯尾 豊明, 戸田 知朗, 高野 忠
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 = The transactions of the Institute of Electronics, Information and Communication Engineers. B 85(12) 2342-2353 2002年12月1日 査読有り
光衛星間通信のような点対点の通信で用いられる光アンテナは,高開口能率である必要がある.鏡面修整法を用いることにより,高開口能率,低サイドローブであるアンテナを設計することができるが,鏡面が高次の多項式を含む非球面となり,製作過程の誤差に対し極めて弱くなる.本研究では修整面が高次の多項式を含まないような修整光アンテナを提案し,誤差特性の改善をめざす.開口能率と独立なアンテナパラメータを変化させ,最も低次の非球面で構成できる修整光アンテナを設計し,従来の鏡面修整光アンテナと誤差特性の点で比較を行う,その結果,提案する修整光アンテナは従来の修整アンテナと比べて製作が容易になるだけではなく,非修整アンテナとほぼ同じ誤差耐性を有することを示す.