研究者業績

山本 幸生

ヤマモト ユキオ  (Yukio YAMAMOTO)

基本情報

所属
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究所 准教授

J-GLOBAL ID
201901015283902873
researchmap会員ID
B000362527

論文

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  • T Okada, K Shirai, Y Yamamoto, T Arai, K Ogawa, K Hosono, M Kato
    SCIENCE 312(5778) 1338-1341 2006年6月  査読有り
    X-ray fluorescence spectrometry of asteroid 25143 Itokawa was performed by the x-ray spectrometer onboard Hayabusa during the first touchdown on 19 November 2005. We selected those data observed during relatively enhanced solar activity and determined average elemental mass ratios of Mg/Si =0.78 +/- 0.09 and Al/Si = 0.07 +/- 0.03. Our preliminary results suggest that Itokawa has a composition consistent with that of ordinary chondrites, but primitive achondrites cannot be ruled out. Among ordinary chondrites, LL- or L-chondrites appear to be more likely than H-chondrites. No substantial regional difference was found on the asteroid surface, indicating its homogeneity in composition.
  • T. Okada, K. Shirai, Y. Yamamoto, T. Arai, K. Ogawa, K. Hosono, M. Kato
    Proceedings of Lunar and Planetary Science Conference 38 1596 2006年3月  
  • 岡田 達明, 白井 慶, 山本 幸生, 荒井 武彦, 小川 和律, 井上 朋香, 井上 達年, 丸山 陽子, 加藤 学
    日本惑星科学会秋季講演会予稿集 2006 4-4 2006年  
    小惑星探査機「はやぶさ」に搭載された蛍光エックス線スペクトロメータ(XRS) による近地球型小惑星25143イトカワの表面の遠隔主要元素分析の結果を報告する。主要3元素の存在比Mg/Si、Al/Siについて、普通コンドライトに近く、特にLLかLコンドライトに近いがエコンドライトの可能性もあるという結果は既に報告済みだ。今回はCa/Si、Fe/Siの定性分析やS/Siも考慮した。普通コンドライト的であるが、表層はやや熱的進化か微小隕石衝突の影響を受けたことを示唆される。
  • 井上 達年, 山本 幸生, 岡田 達明, 白井 慶, 荒井 武彦, 小川 和律, 井上 朋香, 加藤 学
    日本惑星科学会秋季講演会予稿集 2006 75-75 2006年  
    小惑星探査機はやぶさに搭載された蛍光X線分光計(XRS)は十分なエネルギー分解能を得るためにX線CCDのフードがラジエータとして働き放射冷却を行っており、この部位に温度計測を行うための温度センサーが取り付けられている。この温度センサーは熱真空試験により十分に較正されており、小惑星の温度を知るためにも有用である。この温度センサーにより計測された小惑星イトカワへのタッチダウン時の温度変化を説明するために小惑星イトカワの形状を考慮した温度モデルを作成し表面熱物性についての考察を行う。
  • T. Arai, Y. Yamamoto, T. Okada, K. Shirai, K. Ogawa, K. Hosono, M. Kato
    Proceedings of Lunar and Planetary Science Conference 37 1631 2005年3月  
  • 岡田 達明, 加藤 學, 白井 慶, 荒井 武彦, 小川 和律, 細野 梢, 井上 達年, 井上 朋香, 丸山 陽子, 山本 幸生
    日本惑星科学会秋季講演会予稿集 2005 40-40 2005年  
    「はやぶさ」は2005年9月から12月にかけて近地球型小惑星イトカワにランデブーする。XRSはリモート探査用蛍光エックス線分光観測装置である。XRSの主な観測項目について紹介する。XRSはイトカワの表面の主要元素組成を決定する。また、イトカワの自転を利用した経度方向の元素分布の調査を行う。常時観測できるのはMg, Al, Si、及びSだが、太陽フレア時にはCa, Feも可能になる。また、太陽位相角依存性を用いた表面微小凹凸の測定や、着陸降下時の温度プロファイルから小惑星の熱放射特性も調べる。
  • 荒井 武彦, 山本 幸生, 岡田 達明, 白井 慶, 小川 和律, 細野 梢, 加藤 學
    日本惑星科学会秋季講演会予稿集 2005 58-58 2005年  
    SELENE搭載XRSは月表層主要元素を定量的に決定する。本発表ではXRSのソフトウェア制御による自律観測系の観測について発表する。
  • 加藤 學, 岡田 達明, 白井 慶, 山本 幸生, 荒井 武彦, 小川 和律, 細野 梢, 瀧川 覚博, セレーネXRS チーム
    日本惑星科学会秋季講演会予稿集 2004 34-34 2004年  
    「セレーネ」は、高度約100kmの月極周回軌道から月面全域の探査を行う日本初の総合月ミッションである。蛍光X線分光計(XRS)は両極域を除く月面全域の主要元素組成(Mg, Al, Si, Feなど)を空間分解能約20kmで定量的に決定する。XRS観測及び他の観測機器による元素・鉱物・地形・地質構造などの観測データを相互に利用することによって、月の初期進化過程を探るのが主な科学目標である。本報告では、XRSで導入した新規技術、仕様や機能、機上データ処理方法、地上解析方法について概説する。さらに、地上試験データの特性や性能評価、今後の試験計画、打上後の観測計画について述べる。
  • 加藤 學, 岡田 達明, 白井 慶, 山本 幸生, 荒井 武彦, 菊地 宣陽, 小川 和律, XRS チーム
    日本惑星科学会秋季講演会予稿集 2003 70-70 2003年  
    月周回探査衛星計画「セレーネ」は、月の極周回軌道から月面全域のグローバルな探査を10数種類の観測機器を用いて行う。本機器、蛍光X線分光計(XRS)は、極域を除く全域の主要元素組成を空間分解能約20kmで定量的に決定する。月地殻の構成岩石とその水平分布を観測的に得ることによって、月の初期進化過程を探るための情報を得るのが最大の目標である。 本機器は、空間分解能と元素組成決定精度の向上を目指す。セレーネ周回衛星は月面に対して相対速度約1.5km/sで移動するため、短時間で統計的に有意な光子計数を稼ぐ必要がある。そのため、エネルギー分解能向上と有効検出面積の拡大が必須である。そこで、X線CCDをアレイ化し、CCDを放射冷却によって低温に保持することによって厳しいスペック要求を満足させる。さらに極薄ベリリウム窓の使用によって低エネルギー域の窓材による減衰効果を低減した。 現在、本機器はフライトモデルの設計・製作を実施し、衛星や他の観測機器とのインターフェース噛み合わせ試験を実施中である。電気設計やソフトウェアのインターフェースを確認し、また電磁干渉評価を衛星全体で実施する。本試験の終了後には、フライト仕様への最終組立てや詳細性能評価を月周回軌道を模擬可能なチェンバを用いて、熱真空槽中で実施する予定である。 本報告では、本機器の基本仕様や機能について概要を紹介し、さらに今後の試験計画、打上後の観測計画について述べる。
  • 岡田 達明, 白井 慶, 山本 幸生, 荒井 武彦, 菊地 宣陽, 小川 和律, 加藤 學, XRS チーム
    日本惑星科学会秋季講演会予稿集 2003 85-85 2003年  
    小惑星探査機「はやぶさ」に搭載した蛍光X線スペクトロメータ(XRS)の初期運用の結果と現状、今後の観測運用計画についての概要を紹介する。 XRSは、大気の無い惑星表面上の主要元素組成(Mg,Al,Si,S,Ca,Fe等)を定量的に決定するために、太陽X線の照射によって励起される元素に固有なエネルギーをもつX線(蛍光X線)を観測する装置である。XRSは「はやぶさ」に搭載され、地球近傍小惑星でS型のItokawa(1998SF36) を高度数キロメートルから常時観測する。S型小惑星の構成元素を精度よく決定し、どの種類の隕石と関連が深く、またどの程度の表面進化・熱的分化の過程を経ているかを調べる情報にする。 「はやぶさ」は小惑星到着まで約2年かかるため、その間を利用して初期動作確認や熱モデル評価、センサとして採用した電荷結合素子(CCD)の放射線劣化状態を適宜調べる。打上に際しては問題なく、想定通りの振舞いを示した。さらに、センサ較正や科学観測として、活動銀河核や超新星残骸、宇宙背景X線の観測を行う。現在までに複数天体の観測を行ったが、Arai et al. (2003)で報告する。また、太陽活動モニタ用に標準試料を搭載しており、太陽X線による蛍光X線測定の宇宙実証とその解析法の評価・検討を行うが、Yamamoto et al. (2003)で紹介する。搭載コンピュータSH-OBCの宇宙実証も同時に重要な役割であり、現在までに約20日間にわたり正常に動作している。
  • 荒井 武彦, 山本 幸生, 白井 慶, 岡田 達明, 加藤 學
    日本惑星科学会秋季講演会予稿集 2003 62-62 2003年  
    小惑星探査機はやぶさ搭載XRSによりX線天体を観測した。はやぶさはイオンエンジンによる軌道航行を行うため、XRSによるX線天体観測には制約がある。特に、惑星間軌道中ではイオンエンジンオフ時でもエンジンを冷やさないようにヒータを焚く。そのため、温度クリティカルなXRSのスペクトルには熱雑音が入る。本研究では惑星間軌道中の制約された条件下で、XRSの性能を最大限に引き出すためのデータ取得方法、及び解析手法を発表する。
  • 山本 幸生, 荒井 武彦, 白井 慶, 岡田 達明, 加藤 學
    日本惑星科学会秋季講演会予稿集 2003 66-66 2003年  
    小惑星探査機はやぶさ搭載蛍光X線分光計(XRS)は比較分析用として標準試料を搭載している。標準試料と小惑星からの蛍光X線を比較することにより、入射X線である太陽X線の依存性を低減することができる[1]。<BR>はやぶさが小惑星に到着するまでには2年以上の日数を必要とし、その間XRSは定期的に背景X線やX線天体、標準試料からのX線を観測することにより性能の経年変化を調べる。打ち上げ直後の初期運用段階である2003年5月28日から5月30日において、XRSはX線天体Sco-X1の観測を行った[2]。初期運用期間であることから、2日間という比較的長い観測時間が割り当てられた(現在は定常運用のため週3時間程度)。幸運にもこの観測期間中に非常に強いX1クラスの太陽フレアが発生した。この期間中の標準試料からの蛍光X線スペクトルはMg, Al, Siの輝線に加えてCa, Feの輝線が放出されていることを確認した。この輝線は打ち上げ後の較正データとして重要であり、エネルギー分解能や強度、また蛍光X線モデルのパラメータ決定に用いられる。<BR>本データを用いてエネルギーのゲイン較正、地球周回衛星GOES 10とXRSのデータ比較、蛍光X線モデルと観測データの比較が行われた[3]。太陽フレア発生時のMg, Al, Si, Ca, Feの蛍光X線輝線を用いたエネルギーのゲイン較正は地上試験のそれと比べて1%以内の精度で決定した。GOES 10データとの比較では、エネルギーフラックスの時間変化は非常に似た様相を示し、XRSの観測が妥当な観測結果であることを示した。また蛍光X線モデルとの比較では、特にエネルギー範囲0.5-3 keVの領域でバックグラウンドノイズが顕著である結論となった。このことからMg, Al, SiのX線強度を決定するには、このバックグラウンドノイズとX線スペクトルを分離することが重要な課題として挙げられた。そこで本研究では主にMg, A. SiのX線強度を決定するためにバックグラウンドとX線スペクトルの分離手法について検討し、その結果について報告する。<BR>[1] Okada, T., Fujiwara, A., Tsunemi, H., and Kitamoto, S. 2000. X-ray fluorescence spectrometer onboard MUSES-C, Adv. Space Res. 25, 345-348.<BR>[2] Arai et al, 2003. Proc. ISAS Lunar Planet. Symp.<BR>[3] Yamamoto et al, 2003. Proc. ISAS Lunar Planet. Symp.<BR>
  • 荒井 武彦, 山本 幸生, 岡田 達明, 加藤 學
    日本惑星科学会秋季講演会予稿集 2002 55-55 2002年  
  • 赤川 健一, 岡田 達明, 山本 幸生, 加藤 學
    日本惑星科学会秋季講演会予稿集 2002 61-61 2002年  

MISC

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共同研究・競争的資金等の研究課題

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