新田 邦宏, 三原 潔, 越前 宏俊, 力久 忠昭, 緒方 宏泰
TDM研究 19(2) 129-130 2002年4月
医薬品321品目における最大血中濃度,最大血中濃度に達する時間,血中濃度時間曲線下面積(AUC),消失半減期の記載率は各々71.1%,78.5%,65.1%,74.5%で,薬物動態情報の血漿遊離形分率(FB)も73.5%と高かったが,バイオアベイラビリティ(F)は23.9%,全身クリアランス(CL)は6.2%,分布容積(VD)は6.5%,未変化体尿中排泄率(FE)は1.6%と低かった.静脈内投与にも適用がある医薬品59品目のうち,静脈内投与後のAUCが記載されていたのは29品目のみで,AUCから算出できるパラメータの記載率はFが72.4%,CLが13.8%,VDが20.5%であった.CLの記載がある20品目のうち,FE,VD,FB,Fと合わせて経口投与後の動態を知ることができるのは4品目のみであった