五十嵐 信智, 志村 彩香, 竹澤 崇, 武藤 麻美, 戸田 雄大, 伊藤 清美, 木村 孝良, 秋葉 哲生, 入江 祥史, 渡辺 賀子, 福澤 素子, 石井 弘一, 渡辺 賢治, 杉山 清
医療薬学 33(4) 353-358 2007年4月
漢方薬と西洋薬との併用に関する問題点や漢方薬の使用実態について明らかにするために、大学病院の漢方専門外来においてアンケート調査を実施した。外来患者475例を対象に、患者背景、漢方薬と西洋薬の併用状況、漢方薬の服用状況などについて調査を行った。440例から回答が得られた。原疾患は、更年期障害や月経不順などの産婦人科系疾患のために受診している患者が最も多く、次いでアトピー性皮膚炎などの皮膚科疾患、便秘などの消化器疾患で、この3疾患で患者のほぼ半数を占めた。漢方薬を1種類のみ服用している患者は121例であるのに対し、2種類以上服用している患者は210例であった。197例が西洋薬を1種類以上併用し、漢方薬と併用している西洋薬数は平均1.5種類であった。236例が漢方薬を食後に服用しており、食前あるいは食間に服用している患者より多かった。