高田明子
平成元年度国立公衆衛生院研究 373-387 1990年3月 査読有り
中途失明者の社会参加の促進を目的に、静岡市在住の身体障害者手帳1,2級の重度視覚障害者36名に、生活状況、意識、社会参加の実態とニーズに関する面接調査を実施した。結果は、失明により手段的ADLが困難となり、生活圏が縮小し、社会参加のニーズが充たされていなかった。家庭内に閉じこもって生活している中途失明者にとって、社会参加とは人間としての基本的なニーズといえる。生活訓練は社会参加の促進に有効であり、受けた者は前向きに積極的に生きる心境に達し就労した者も多数いた。地域リハビリテーションシステムの構築を考察した。