石埜敬子, 中嶋朋恵, 加藤静子, 川島絹江, 谷口孝介 (Role: Joint author)
至文堂, Nov, 2002
鑑賞欄・基本用語・語句解釈・補助論文の分担執筆
監修 鈴木一雄、編集 石埜敬子、著者 中嶋朋恵・加藤静子・川島絹江・谷口孝介・福田孝
「右近は一人か」 浮舟の女房右近は東屋巻と浮舟巻とで同一人物か否かが問題視されているが、異なる二人の人物を作者は意図的に同一人物として扱っている可能性が高い。
「右近と侍従」 浮舟の女房右近と侍従とはその後の浮舟の運命に大きく作用する女房として意図して対比的に描かれている。
「浮舟と雨」『源氏物語』以前の物語で雨はほとんど描かれることがなかったが、『源氏物語』では様々な場面で意識して用いられており、浮舟巻でも同様である。
「浮舟母が見た夢」 物語史において夢が筋立てに積極的に用いられることはなかったが、『源氏物語』においてはじめて積極的に頻繁に用いられており、浮舟巻では浮舟母が見た夢が現実の予兆として扱われている。
「物語における文(ふみ)の役割」 『源氏物語』では多くの