根岸健一, 小清水治太, 松尾由紀子, 油田正樹, 須甲松伸, 松木秀明, 山下直美
アレルギー(0021-4884) 58巻(12号) 1602-1609-1609 2009年12月
【背景・目的】喘息患者の治療の向上のために,チーム医療の確立,その中で薬剤師の貢献は重要である.喘息予防・管理ガイドラインの利用度を高かめ,患者が身近に喘息の予防や管理ついて薬局で助言を得られる体制を構築する第一歩として,開局薬局の現状と要望をアンケート調査し明らかにすることを試みた.【方法】開局薬剤師に対し,喘息予防・管理ガイドライン2006の認知度,必要な情報,処方箋の現状についてアンケート調査を行った.対象は東京都薬剤師会西東京,港区,文京区支部の465開局薬局薬剤師とし,アンケートを配布し,郵送にて返信を受けた.【結果】ガイドラインの認知度は79%を示したが,実際に薬局に冊子を所蔵している所は24%に留まった.遠隔教育の手段としては,まず10ページ程度のパンフレットの希望が高かった.また内容としては特に妊娠時の治療や遺伝的背景,予防法に関する要望も多かった.【結語】カイドラインは高く認知されているが,その内容の普及には一層の工夫が必要な事が示唆された.