橋本 怜史, 西丸 宏, 八巻 史子, 加瀬 義夫
薬学教育 7 1-10 2023年6月 査読有り
薬学生の学力低下が問題となっており,各大学は薬学教育の質を担保すべく対策を実施している.本学でも低学年時から支援を行っており,特に重要な最終学年では国家試験形式の試験を行って学習状況を把握し,学生の学習状況に応じて個別面談を行っている.これまで,模擬試験の成績推移と国家試験の合否の関係については解析がされていたが,個別面談の効果については検証がなされていなかった.本研究では,面談の回数,対象者の成績,時期の違いが面談の効果に与える影響を解析した.まず,2017~2021 年度に行っていた面談の実施方法と効果について検証を行った.検証結果に基づき,2022 年度の面談実施方法を修正
し,その効果について検証を行った.面談方法の違いが面談の効果に与える影響を解析した結果,面談を早期に幅広い成績層の学生に行うことが重要であり,同じ学生に複数回面談を行うことの効果は小さいことが示唆された.