梅田 悟司, 浜島 達也, 坂本 陽児, 坂本 弥光
デザイン学研究作品集 20(1) 1_130-1_133 2015年 査読有り筆頭著者
東日本大震災が発生した2011年3月11日以降、東北地方への観光客は激減した。当時、全国的に起こっていた自粛ムードは、東北の経済を深く傷つける結果となることは自明であった。そこで我々は、東北各県の夏の風物詩である「祭り」を再デザインし、東北復興の第一歩を、東北自ら踏み出す様子を全国発信することを発案。東北6大祭り(青森ねぶた祭、秋田竿灯まつり、山形花笠まつり、盛岡さんさ踊り、仙台七夕まつり、福島わらじまつり)を一つにまとめた新しい夏祭り「東北六魂祭」を実施した。震災後わずか4ヶ月である2011年7月に仙台市で行なわれたこの祭りは、東北に、一丸となって乗り越えるモメンタムを生み、観光客を東北に呼び戻すことに成功した。2012年は盛岡市、2013年は福島市、2014年は山形市で開催し、計111万人を集客。各県の行う夏祭りへの集客にも貢献している。