研究者業績

生野 佐織

Shono Saori

基本情報

所属
日本獣医生命科学大学 獣医学部 獣医保健看護学科
学位
博士(2018年3月 獣医保健看護学)

J-GLOBAL ID
201801001385781088
researchmap会員ID
B000296721

論文

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  • Saori Shono, Azusa Gin, Fumiko Minowa, Kimihiro Okubo, Mariko Mochizuki
    Animals : an open access journal from MDPI 10(4) 2020年4月3日  査読有り
    Diacron-reactive oxygen metabolite (d-ROM) and biological antioxidant potential (BAP) levels in the serum of horses were measured (ponies, n = 15; thoroughbred, n = 31; other full-sized horses, n = 7). The mean d-ROM levels in horses were significantly higher (p < 0.001) than those in dairy cattle (n = 25) and dogs (n = 31). However, d-ROM levels in horses were lower than the standard levels reported in humans. When d-ROM and BAP levels were plotted graphically, the points for horses with a disease (ringbone in 1 Japanese sports horse, cellulitis in 1 thoroughbred, melanoma in 1 Lipizzaner) fell outside the group of points for other (non-diseased) horses. A similar separation was seen (using data from other authors) for a horse with Rhodococcus equi, a horse following castration surgery, and a mare following delivery. These results, comparing horses, other animals, and humans, are interesting from the standpoint of comparative medicine, and they contribute to the sparse literature available on d-ROM and BAP levels in animals. Because the level of d-ROM and BAP levels were changed depending on the situation of health, those indexes are promising as indices of health in horses.
  • Hitomi Oda, Akihiro Mori, Satoko Ishii, Saori Shono, Eri Onozawa, Toshinori Sako
    The Journal of veterinary medical science 80(11) 1720-1723 2018年11月23日  査読有り
    Insulin degludec (IDeg) is a new insulin formulation that facilitates long-term control of glucose level in humans. In this study, we investigated the effects of IDeg on glycemic control in dogs. Its time-action profiles were monitored in healthy dogs using an artificial pancreas apparatus under euglycemic conditions. At 9.0-13.5 hr post-IDeg injection, an indistinct peak of glucose level was detected. Moreover, the action of IDeg was persistent for >20 hr. Both IDeg and neutral protamine Hagedorn insulin (NPH) lowered blood glucose concentrations in diabetic dogs, but IDeg caused postprandial hyperglycemia and a somewhat lower preprandial glucose level than that caused by NPH. IDeg might be ineffective in concurrently preventing postprandial hyperglycemia and preprandial hypoglycemia in a single-agent administration.
  • Shono Saori, Todaka Mai, Okuhata Haruka, Onozawa Eri, Ishii Satoko, Goto Ai, Miyajima Fumika, Oda Hitomi, Mori Akihiro, Sako Toshinori
    ペット栄養学会誌 21(1) 7-12 2018年4月  査読有り筆頭著者
  • 宮島 芙美佳, 小野沢 栄里, 生野 佐織, 石井 聡子, 後藤 杏依, 小田 民美, 森 昭博, 左向 敏紀
    ペット栄養学会誌 21(1) 20-26 2018年  査読有り
    <p><tt>本研究では、中鎖トリグリセリド(MCT)が健常猫にどのような影響を与えるか検討するため、MCTを豊富に含むココナッツ油を添加した食事、および長鎖脂肪酸脂肪(LCT)を含むラード、大豆油を添加した食事を給与した場合の糖、脂質代謝の変化を比較した。健常猫6頭を用いて、3種の異なる脂肪を添加した食事を給与した。3種の脂肪添加食をそれぞれ14日間ずつ給与し、体重および体脂肪率の測定、臨床症状の有無の評価、血液検査を実施した。全ての食事において試験期間中、全頭で嗜好性に問題はなく副作用も認められなかったため、脂肪添加食は安全に給与できた。さらに、血液検査項目の血糖値、インスリン濃度、GIP濃度、GLP-1濃度、中性脂肪(TG)、遊離脂肪酸(NEFA)濃度を測定した所、全ての検査項目において3種の食事間で有意な違いは認められなかった。ヒトにおいてMCTは代謝が速く効率の良いエネルギー源とされ、また脂肪蓄積抑制効果なども認められているが、猫においては今後さらに検討</tt><tt>が必要である。 </tt></p>
  • 秋山 蘭, 生野 佐織, 平松 朋子, 小田 民美, 森 昭博, 左向 敏紀
    ペット栄養学会誌 21(1) 1-6 2018年  査読有り
    ヒトの肥満者や糖尿病患者において、食物の消化吸収を遅延させ、食後高血糖を緩やかにする食物繊維を積極的に摂取する食事療法が行われている。本研究では健常犬に対し、ビートパルプ(可溶性+不溶性繊維)およびセルロース(不溶性繊維)を添加したフードにおける食後の血中糖代謝パラメーター(グルコース、インスリン、NEFA)およびインクレチン分泌(GIP、GLP-1)の比較を行った。コントロール食として、繊維含有量の少ないイヌ用ドライフード(fiber:0.9g/100kcal)を用いた。繊維添加量はフード量(g)の10%(fiber:3.5 g/100kcal)および20%(fiber:6.1g/100kcal)とし、コントロール食に添加した。結果として、コントロール食よりも20%添加食の方がインスリン、NEFAおよびGIP分泌が抑制され、GLP-1分泌が促進されたことから、20%添加食は消化吸収遅延、肥満防止および食欲抑制に繋がると考えられる。しかし、種類間では大きな差異がみられなかった。これは、ビートパルプの可溶性繊維:不溶性繊維の割合が2:8であり、可溶性繊維の特徴である食物移行遅延に乏しいためであることが示唆された。

MISC

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  • 銀梓, 佐藤稲子, 美濃輪史子, 生野佐織, 石岡克己, 大久保公裕, 望月眞理子
    日本獣医学会学術集会講演要旨集 161st 2018年  
  • 生野佐織, 杉原思穂, 小野沢栄里, 小田民美, 森昭博, 左向敏紀
    日本獣医学会学術集会講演要旨集 160th 471-471 2017年8月30日  
  • 小野沢栄里, 生野佐織, 小竹隼人, 酒井麻有, 杉原思穂, 小田民美, 呰上大吾, 森昭博, 石岡克己, 左向敏紀
    日本獣医学会学術集会講演要旨集 160th 457-457 2017年8月30日  
  • 生野 佐織, 杉原 思穂, 小野沢 栄里, 小田 民美, 森 昭博, 左向 敏紀
    日本獣医学会学術集会講演要旨集 160回 471-471 2017年8月  
  • 石井聡子, 小野沢栄里, 生野佐織, 後藤杏依, 宮島芙美佳, 小田民美, 森昭博, 左向敏紀
    関東・東京合同地区獣医師大会・獣医学術関東・東京合同地区学会 2016 78 2016年9月11日  
  • 生野 佐織, 三ッ山 陽子, 宮代 和広, 小野沢 栄里, 小田 民美, 森 昭博, 左向 敏紀
    J-vet : jounral for veterinary practitioner 29(9) 86-88 2016年9月  
  • 小野沢栄里, 生野佐織, 石井聡子, 後藤杏依, 宮島芙美佳, 小田民美, 森昭博, 石岡克己, 呰上大吾, 左向敏紀
    Veterinary Nursing 21(1) 61 2016年6月20日  
  • 生野 佐織, 左向 敏紀, 奥畑 遥景, 戸髙 麻衣, 小野沢 栄里, 石井 聡子, 後藤 杏依, 宮島 芙美佳, 小田 民美, 森 昭博
    ペット栄養学会誌 19 suppl_26-suppl_27 2016年  
    血清中のアセトアミノフェン(以下APAP)濃度を簡易に測定できるAPAP検出キッ トを用い、イヌにおける本キットの有用性および検出可能なAPAP投与量を検討した。健常犬にウェットフード100gと粉末のAPAPを混ぜたものを同時に給与し、血中濃度の上昇した血清検体を得た。得られた血清を用いて同時再現性、日差再現性、および希釈直線性を検討した。 同時再現性の変動係数(CV)は7.65%、希釈直線性は、r2=0.98と良好な数値が得られた。日差再現性試験は、CV値(n=6)が20.61%と、今回用いたAPAP検出キットは、摂取直後に測定することが望ましいと考えられた。APAP投与量の検討では、10mg/kg投与試験で、有意な血中APAP濃度の上昇は認められなかったが、20mg/kg投与試験で有意な上昇が認められたため、APAPの投与量は20mg/kgが推奨されると考えられた。
  • 宮島 芙美佳, 小野沢 栄里, 生野 佐織, 石井 聡子, 後藤 杏依, 小田 民美, 森 昭博, 左向 敏紀
    ペット栄養学会誌 19 suppl_23-suppl_25 2016年  
    ヒトにおいて中鎖脂肪酸は代謝速度が速く、効率の良いエネルギー源とされ、また 脂肪蓄積抑制効果などが認められている。そこで、本研究では健常猫に対し、中鎖脂肪酸を豊富に含むココナッツオイルを添加した食事を給与し、脂質代謝に与える影響について比較検討した。ココナッツオイル添加食では有意差は認められなかったがインスリン濃度が他の脂肪添加食よりやや低い傾向を示した。その他の血液検査項目は明らかな変化は見られなかった。試験期間中、ココナッツオイル添加食による肝障害や消化器症状等の副作用は認められず、体重・体脂肪率・その他全身の栄養状態いずれにおいても明らかな変化が見られなかった。以上のことから、健常猫においてココナッツオイルは他の脂肪と同様に少量でもエネルギーを得ることができるかつ、安全で膵臓への負担が少ないエネルギー源として有効に利用できる可能性が示された。
  • 小田 民美, 小野沢 栄里, 生野 佐織, 石井 聡子, 後藤 杏依, 宮島 芙美佳, 森 昭博, 左向 敏紀
    ペット栄養学会誌 19 suppl_28-suppl_29 2016年  
    チューリップは有毒植物としてヒトではよく報告があり、主症状は皮膚炎などの接触性アレルギー症状であり、大量に食べない限りは消化器症状などの比較的軽度の中毒症でおさまるといわれている。しかしながら、これを犬猫が誤食した場合、ヒトとは異なる重篤な中毒症状を呈し、最悪の場合死に至ることもある。今回、本学付属動物医療センターにチューリップの球根を大量に誤食したことによるツリピン中毒症を呈した犬が来院したので、その経過について報告する。
  • 小野沢 栄里, 生野 佐織, 平松 朋子, 小田 民美, 森 昭博, 呰上 大吾, 左向 敏紀
    日本獣医学会学術集会講演要旨集 158回 398-398 2015年8月  
  • 生野佐織, 三ツ山陽子, 宮代和広, 小田民美, 森昭博, 左向敏紀
    Vet Nurs 20(1) 48 2015年6月30日  
  • 小野沢 栄里, 生野 佐織, 平松 朋子, 小田 民美, 森昭博, 呰上 大吾, 左向 敏紀
    ペット栄養学会誌 18 suppl_25-suppl_26 2015年  
    担癌犬と健常犬の血漿アミノ酸濃度の比較および化学療法前後における血漿アミノ酸濃度の変化を検討した。移行上皮癌を罹患した犬は Proline、3-Methylhistidine、1-Methylhistidine、Carnosine、Tryptophan、芳香族アミノ酸において有意に高値を示し、 Ficher比は有意に低下した。化学療法前後における血漿アミノ酸濃度の比較を行ったところ、治療開始1週間後においてGlutamine、Proline、Alanineは顕著に上昇していた。1回目の投与開始から3週間後の血漿アミノ酸濃度はコントロール犬よりも低値を示したアミノ酸が多かった。さらに投与開始6週間後の血漿アミノ酸濃度は3週間後のアミノ酸濃度より上昇し、健常犬のアミノ酸濃度に近づいた。以上より、担癌犬において治療効果判定の指標およびアミノ酸を用いた栄養学的介入の可能性が示唆された。
  • 宮島 芙美佳, 丸山 夏輝, 細田 祥加, 小野沢 栄里, 生野 佐織, 平松 朋子, 小田 民美, 森 昭博, 左向 敏紀
    ペット栄養学会誌 18 suppl_37-suppl_38 2015年  
    ペットにおいて一般的な疾患である歯周病は、進行すると口腔の痛みや機能障害を引き起こし、食物摂取や栄養管理において障害になる。しかし、犬の経時的な歯周病の進行と、歯周病原菌数との関連性は明らかになっていない。そこで、本研究では、全身麻酔下にて歯石除去処置を行い口腔内を清浄化した健常犬に対して、歯周溝深度測定、歯肉の外観的評価、また口腔内細菌数の測定を1ヶ月おきに6ヶ月間実施し、歯周病の進行とRT-PCR法を用いた歯周病原菌数の関連性を調べた。歯石付着スコアと細菌DNAコピー数の関連性を検討した結果、P. gulaeT. forsythiaにおいて歯石付着スコアの上昇につれ有意な菌数の増加が認められた。以上より、リアルタイムPCR法による口腔内細菌の測定は、歯周病進行度の客観的マ ーカーとして用いることができると考えられた。
  • 上田香織, 生野佐織, 秋山蘭, 丸山夏輝, 佐伯香織, 小田民美, 森昭博, 左向敏紀
    日本獣医生命科学大学研究報告(CD-ROM) (63) 129 2014年12月1日  
  • 丸山夏輝, 秋山蘭, 生野佐織, 上田香織, 小田民美, 佐伯香織, 森昭博, 左向敏紀, 黒田学
    日本獣医生命科学大学研究報告(CD-ROM) (63) 124 2014年12月1日  
  • 生野佐織, 秋山蘭, 平松朋子, 小田民美, 森昭博, 左向敏紀
    ペット栄養学会誌 17 50-51 2014年6月30日  
    糖尿病犬に総合栄養食(CR食)およびCR食に食物繊維を添加したフード(Fiber食)を給与後にインスリンを投与し、食事給与6および10時間後に30分間の低強度運動を実施した。 食事給与6時間後においては、CR食で運動開始後Glucoseの急激な低下およびInsulinの急激な上昇が認められ、運動による骨格筋の糖利用亢進およびインスリンの作用ピーク時間が重なったことによるものと考えられた。Fiber食では、GlucoseおよびInsulinの変動は緩やかであり、食物繊維により食物の排出が遅延したため、運動によるエネルギー消費が食事から補えたことが示唆された。食事給与10時間後においては、CR食およびFiber食ともに、インスリンの作用ピーク時間が過ぎていたため、GlucoseおよびInsulinの運動前後に大きな変動は認められなかった。
  • 小田民美, 秋山蘭, 生野佐織, 平松朋子, 森昭博, 左向敏紀
    ペット栄養学会誌 17 48-49 2014年6月30日  
    インクレチンは、インスリン分泌促進作用を持つ糖代謝活性ホルモンであり、小腸上部から分泌されるGIPと、小腸下部から分泌されるGLP-1がある。ヒトの糖尿病患者においては、これらインクレチンに焦点をあてた食事療法および薬剤治療が行われており、ヒトの糖尿病型に類似した猫においてもインクレチンの糖代謝へ対する有用性が期待できる。本研究では、異なる栄養組成の食事3種が、健常猫のインクレチン分泌におよぼす影響を検討した。 結果として、ヒトや犬での過去の報告と同様、猫においても高脂肪食給与によってGIP分泌が促進されることが明らかとなった。しかし、今回使用したフード3種の中に、猫のGLP-1分泌を促進させるものはなく、ヒトや犬の報告と異なるものであった。これはインクレチン分泌細胞の分布や食性および食事パターンの違いが関与していると考えられ、今後、さらなる検討が必要であるといえる。
  • 佐伯 香織, 平松 朋子, 秋山 蘭, 生野 佐織, 小田 民美, 森 昭博, 左向 敏紀
    ペット栄養学会誌 17 46-47 2014年  
    健常ビーグル犬に対し、血糖降下作用があると言われる桑の葉を0.5g/head添加した食事を給与し、糖脂質代謝に与える影響について比較検討した。桑の葉添加食ではコントロール食と比較して食後30分の血糖値が有意に低値を示し、桑の葉摂取が食後の血糖値の上昇を抑制することが明らかとなった。さらに、桑の葉添加食ではコントロール食と比較して食後30分、180分の血中インスリン濃度に低下傾向が見られ、桑の葉摂取が食後のインスリン分泌を抑制する可能性が考えられる。また、血中TG濃度には変化が見られず、今後も検討する必要がある。
  • 秋山 蘭, 生野 佐織, 平松 朋子, 小田 民美, 森 昭博, 左向 敏紀
    ペット栄養学会誌 17 52-53 2014年  
    健常ビーグル犬に対し、総合栄養食であるドライフードに高繊維食を与え、食後の栄養代謝への影響を比較検討した。食物繊維は種類によって粘性・発酵性・保水性・吸着性の性質が異なる。今回はビートパルプ、セルロースの2種類を選択した。コントロール食(繊維含有量;0.9g/100kcal)と2種類の繊維添加食の比較を行い、さらに繊維含有量(繊維10%、20%添加食繊維含有量;3.5g、6.2g/100kcal)の違いによる比較も行った。結果として、食後のグルコース変動には大きな影響は与えなかったが、インスリン分泌量は繊維量が増加すると共に減少した。可溶性繊維を含むビートパルプは粘性を生じるため、食物移行速度の遅延が生じ、消化吸収を抑制した。一方、不溶性繊維であるセルロースは食物移行速度に影響を与えないものの、ビートパルプと同様に消化・吸収を抑制させた。さらに、繊維の種類に関係なく遊離脂肪酸の上昇を抑制する傾向にあった。 これらのことより、高繊維食は食物の移行を遅延させるため、食後の急激な血糖値の上昇を抑えるだけでなく、長時間の満腹感を持続させることが分かった。
  • 上田香織, 浅見真帆, 山田詩織, 丸山夏輝, 生野佐織, 秋山蘭, 佐伯香織, 小田民美, 早川典之, 森昭博, 左向敏紀
    ペット栄養学会誌 16 40-42 2013年7月3日  
    多くの動物では、炭水化物は体内でグルコースとなって特定の器官や組織において重要なエネルギー源となるが[1]、肉食動物である猫は代謝の違いから雑食動物に比べて多量の食事中炭水化物を効率的に利用する能力が劣っていると言われている[2]。炭水化物の含有量が異なる食事を用いた研究は多くあるが[3]、グルコースで構成され、構造の異なる炭水化物による研究報告は少ない。そこで、本研究では構造の異なる炭水化物5種類(グルコース、マルトース、トレハロース、デキストリン、コーンスターチ)を用いて食事負荷試験を行い、血糖値、インスリン、遊離脂肪酸(NEFA)濃度の変化にどのような影響を与えるのか検討した。コーンスターチ食において血糖値、インスリンが他の炭水化物食よりも上昇が小さい傾向が見られ、NEFA濃度は上昇傾向がみられるなど、構造の違いにより血糖変動に異なる影響を与えることが示唆された。コーンスターチは食後の上昇が小さいことから、糖尿病猫の食事管理として利用できると考えられた。
  • 生野佐織, 佐伯香織, 秋山蘭, 小田民美, 上田香織, 丸山夏輝, 森昭博, 左向敏紀
    ペット栄養学会誌 16 43-45 2013年7月3日  
    経口糖給与(OGTT)30分および食事給与1、2時間後に30分間の運動を行った。OGTTおよび食後2時間での運動は、インスリンの分泌促進および血中や骨格筋における糖利用亢進による血糖値の有意な低下が認められた。また、食後1時間での運動は、摂取した食物の消化吸収遅延をもたらし、運動後長時間にわたりインスリン分泌を促進させた。これらのことから、インスリン分泌亢進時および食後1、2時間での運動は、低血糖リスクの増大および消化吸収遅延促進を引き起こし、運動を行う時間として避けるべきである可能性が示唆された。
  • 秋山蘭, 生野佐織, 上田香織, 丸山夏輝, 小田民美, 佐伯香織, 森昭博, 左向敏紀
    ペット栄養学会誌 16 27-29 2013年7月3日  
    健常ビーグル犬に対し、市販(ドライ)食の炭水化物源あるいは量を統一した食事を与え、食後の栄養代謝の影響を比較評価した。炭水化物源は小麦・トウモロコシ・米の3種類を選択した。炭水化物量が統一され、源が異なる食事間、さらに炭水化物源が統一され、量が異なる食事間ではGlu、Ins分泌に影響を与えることはなかったが、GLP-1あるいはGIP分泌に有意差が生じた。この2項目の有意差は炭水化物源や量の違いではなく、むしろ食事中の脂質および食物繊維の含有量に影響を受けていることが考えられた。これらのことから、健常犬において市販食での炭水化物源および量はGlu、Ins分泌量に影響は認められなかったが、食事中の脂質および食物繊維の含有量が消化管ホルモンであるGLP-1、GIP分泌量に関与していることが分かった。
  • 小田民美, 秋山蘭, 生野佐織, 上田香織, 丸山夏輝, 佐伯香織, 森昭博, 左向敏紀
    ペット栄養学会誌 16 30-31 2013年7月3日  
    朝7時から夜7時までと夜7時から朝7時までの12時間、各種ホルモンと糖代謝、脂質代謝に関連する項目の変動を検討した。朝試験は夜試験に比べて、食後1時間のインスリン濃度が有意に低値を示し、遊離脂肪酸 (NEFA) は食後12時間で有意に高値を示した。またGLP-1曲線化下面積 (GLP-1 AUC) は夜試験において有意に高値であった。夜試験の血糖値、インスリン濃度変動から、夜間は犬においてもインスリン抵抗性が若干上昇していて、インスリンによる血糖低下が昼間に比べると低いことが考えられた。

書籍等出版物

 8

講演・口頭発表等

 36

所属学協会

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