研究者業績

中野 武雄

ナカノ タケオ  (Takeo Nakano)

基本情報

所属
成蹊大学 理工学部 理工学科 教授
学位
博士(工学)(東京大学)

研究者番号
40237342
J-GLOBAL ID
200901048314885741
researchmap会員ID
1000091733

外部リンク

スパッタリング法を中心にした薄膜作製法、および薄膜の評価法について実験的な研究を行っています。

学歴

 2

論文

 43

MISC

 31

書籍等出版物

 9
  • 日本真空学会 (担当:共編者(共編著者), 範囲:6.1 薄膜作製)
    コロナ社 2018年3月 (ISBN: 9784339009088)
    真空の基礎科学から作成・計測・保持する技術に関わる科学的基礎を解説。また,成膜,プラズマプロセスなどの応用分野で真空環境の役割を説き,極高真空などのこれまでにない真空環境が要求される研究・応用への取組みなどを紹介。
  • 表面技術協会 (担当:共著)
    コロナ社 2013年5月 (ISBN: 9784339046311)
    本書では,まずドライプロセスの歴史的発展過程にふれ,次にこれを支える基盤技術である「真空」「プラズマ」を解説。さらに,代表的なドライプロセスを取り上げ,どのような原理・原則に基づいているか,薄膜・表面評価分析技術について解説。
  • (担当:共著)
    シーエムシー出版 2011年3月 (ISBN: 9784781303215)
  • (担当:編者(編著者))
    技術情報協会 2009年1月 (ISBN: 9784861042768)
  • (担当:共著)
    オーム社 2008年3月 (ISBN: 9784274205194)

講演・口頭発表等

 10
  • 谷口日向, 大家溪, 中野武雄, 長尾昌善, 大崎壽, 村上勝久
    電子情報通信学会技術研究報告. ED, 電子デバイス 2018年10月24日 電子情報通信学会
    スピント型エミッタは真空電子源のひとつである。この陰極は、上部にホールの開いた微細キャビティを基板上に形成し、ホールを通して陰極材料となる金属をキャビティ内部に堆積させて形成する。従来この堆積には真空蒸着法が用いられていたが、大面積化が困難、高融点金属では引っ張り応力緩和のために基板加熱が必要、などの制約があった。本研究では、粒子の入射方向やエネルギーの制御が可能な大電力パルススパッタ装置を用いた。高融点金属であるMoの陰極を形成できたが、逆に圧縮応力が強くなって膜が剥がれることが多く、デバイスを安定して作製することが困難であった。本研究では放電ガスに Krを用いて内部応力の緩和を試み、Arの場合と比較した。また基板に様々な値の負電圧を印加し、膜に生じる内部応力や陰極構造に与える影響について評価した。
  • 木村 光佑, 磯村 航, 大家 渓, 中野 武雄, 長尾 昌善, 大崎 壽
    表面科学学術講演会要旨集 2016年 公益社団法人 日本表面科学会
    反応性ガスを流入することで金属化合物薄膜を得る反応性スパッタでは、ターゲット蒸発量と反応性ガス流量の均衡が崩れることでターゲット表面状態が遷移する。昨年度は、外部パラメータを変更して遷移点の測定を行うことで、普遍性を見出すことに成功した。今年度は、この普遍性から決定した条件で製膜を行っている。発表では、得られた薄膜の光学特性を評価することで、膜質とモード遷移現象を関連付けて議論する予定である。
  • 三嶋 東, 桑島 理樹, 中野 武雄, 大家 渓, 間瀬 一彦, 菊地 貴司
    表面科学学術講演会要旨集 2016年 公益社団法人 日本表面科学会
    非蒸発ゲッタポンプはZrやVなどを含む合金を真空中で加熱して表面を活性化し、残留ガスを化学吸着して排気する真空ポンプである。実際にNEGポンプに用いられている合金をターゲットにしてDCスパッタ製膜を行い、製膜条件と膜の構造・組成との関係について調べた。Ar:1~3 Paの範囲では、圧力増加とともに膜のV組成がターゲットに比べて少なくなった。一方基板面内での組成均一性は圧力増加と共に良くなった。
  • 竹内 将人, 木村 成輝, 福田 一貴, 細谷 一輝, 大家 渓, 岩森 暁, 中野 武雄
    表面科学学術講演会要旨集 2016年 公益社団法人 日本表面科学会
    Tiの酸化皮膜中に含まれるTiO2は、細胞適合性や血液適合性に優れるため、この存在比率を上げることは新たな生体材料の開発につながる。反応性スパッタにより金属モードと酸化物モードの2種類のモードでTi酸化物薄膜製膜を行った結果、金属モード製膜でのTiO2の割合は80 %に満たなかったのに対し、酸化物モード製膜ではおよそ94 %となった。現在、これらの薄膜上で細胞培養を行い、その接着性を評価している。
  • 飯嶋 佑斗, 陳 鵬程, 佐野 智哉, 大家 溪, 中野 武雄
    表面科学学術講演会要旨集 2016年 公益社団法人 日本表面科学会
    タングステン酸化物はエレクトロクロミック特性を示す材料としてよく知られているが、化学量論的なWO3組成よりもいくらか酸素の欠乏した状態(WO3-x)の方がよい着色を示すということがわかっている。本研究では反応性スパッタリングで製膜した酸化タングステン薄膜の、排気速度や酸素濃度などの製膜時の条件が酸素欠乏の程度に与える影響を調べ報告する。
  • 中野 武雄
    表面科学学術講演会要旨集 2016年 公益社団法人 日本表面科学会
    ターゲットから放出されたスパッタ原子は数 eV 程度の大きな運動エネルギーを持つが、雰囲気のガスと衝突しながら減速し、やがてガスの温度と同程度となる(熱化)。このプロセスは、スパッタ原子の輸送過程や得られる膜の構造に大きく影響することが知られている。スパッタ粒子のガス中の運動をモンテカルロ法によって取り扱い、この熱化の目安となる圧力×距離積(熱化距離)を評価する手法を開発したので報告する。
  • 木村 光佑, 竹内 将人, 飯嶋 佑斗, 長尾 昌善, 大崎 壽, 中野 武雄
    表面科学学術講演会要旨集 2015年 公益社団法人 日本表面科学会
    反応性スパッタにおける金属ターゲット状態の遷移を、放電電圧の変化によって調べた。チタニア製膜時のモード遷移点における放電電力と反応性ガス流量をプロットしたところ、原点を通る直線で近似できることを見出し、これは既存の反応収支モデルによって理解できた。今後は、遷移挙動のArガス圧力およびターゲット材料依存性について、また堆積された薄膜の組成・物性に関連付けて議論する予定である。
  • 中野 武雄, 成田 智基, 木村 光祐
    表面科学学術講演会要旨集 2015年 公益社団法人 日本表面科学会
    Mo 薄膜を HPPMS で作製して表面構造をゾーンモデルから考察します。
  • 成田 智基, 中野 武雄, 長尾 昌善, 大崎 壽
    表面科学学術講演会要旨集 2015年 公益社団法人 日本表面科学会
    Spindt型エミッタは円錐型の形状の微小電子放出源であり、2層レジストにより微小ホールを持つキャビティ構造を形成したSi基板上にエミッタ材料の金属を成膜することで作製できる。このとき、堆積粒子の入射方向とエネルギーを制御するためにプラズマ電位を制御したHPPMSを用いることで良好な形状のエミッタを作製することができた。今回は成膜圧力および電力に対するエミッタ形状の依存性を調べたので報告する。<br>
  • 吉田 知也, 長尾 昌善, 神田 信子, 西 孝, 中野 武雄
    電子情報通信学会技術研究報告. ED, 電子デバイス 2012年11月12日
    従来のスピント型電子源作製プロセスを改良した新しいFEA作製プロセスを提案する.本提案プロセスでは,従来法の電子ビーム蒸着法で形成するアルミニウム剥離層の代わりにリフトオフレジストの剥離層を用い,エミッタコーン形成を大電力パルススパッタリング法によって行う.ゲート電極の形成は,エッチバック法を用いて行うため,従来法に比べ集束電極の形成も容易になる.本提案プロセスは,従来のスピント型電子源作製プロセスの大面積化の妨げになっていた電子ビーム蒸着プロセスを用いずに,大面積化が容易なスパッタプロセスを用いるため,大型のFEA作製を実現することが期待できる.

共同研究・競争的資金等の研究課題

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