平工 志穂, 小林 勝法, 北 徹朗, 中山 正剛, 小谷 究
日本体育学会大会予稿集 69 264_3-264_3 2018年
<p> 大学教育において導入され始めているルーブリックであるが、大学体育において導入した際の効果についての研究は非常に少ない。そこで本研究では大学体育における教育効果として期待されるコミュニケーションスキルの向上に焦点を当て、同スキルをより高め、その成果を教員および学生がより客観的に把握することを目的とした、8項目の評価観点、4つの評価尺度からなるルーブリックを作成した。評価観点および各評価尺度の評価基準は、大学体育教育を担当している教員による議論を経て決定した。2大学の体育授業においてルーブリックを実施し、その効果はコミュニケーションスキル尺度(ENDCOREs)を用いて検討した。</p><p> その結果、自己統制、表現力、解読力、自己主張、他者受容、関係調整のいずれのコミュニケーションスキルにおいても、ルーブリックを用いた授業の方がより高まる可能性が示唆された。今後より効果的なルーブリックについて検討していくことが重要であると考える。</p>